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2007年07月02日 イイね!

パーソントリップ調査

パーソントリップ調査最近、ひとつの興味深い調査報告を目にしました。
それは「帯広圏パーソントリップ調査」というもの。

北海道十勝地方の中核市である帯広市と周辺三町の住民を対象として、「いつ・どのように・どこへ・なんのために」人が動いているのかを調査したものです。

十勝地方の交通手段といえばまず何よりも重要視されるのが「自家用車」です。
調査でもこの点については、

・帯広市の運転免許保有率は71.3%、北海道内他都市圏よりも高い(2番目は旭川の60.3%)。
・自動車保有世帯が全世帯の9割以上、うち6割が2台以上の複数保有。

私も育った町なので良く状況がわかりますが、確かに18歳を過ぎて高校を卒業してから自動車の運転免許がないと就職も何もあったものではない、という地域性です。
私の周りでも高校を卒業して運転免許をとらなかったのは札幌や東京に進学した人たちであり、地元に残った面々はもれなく運転免許を取得していました。

そして多く保有されている自家用車は、まさに生活のアシとして活用されています。
それを裏付けるのが次のデータ。

・利用交通手段は"本人運転の車"が圧倒的に高く、平日で8割、休日で9割。
・年代別に見ても全ての年齢層で"本人運転の車"が高く、75歳以上でも4割近くが自ら運転する車で移動している。

この結果は、すなわち公共交通機関の利用率が低いことを意味しています。
たしかに高校生ならばバス通学という人は少なくないでしょうが、帯広では"バス通勤"という人は市街地中心部に勤める一部の人、といった感じです。
また、買い物にバスを使うというのも高齢者と子供、というイメージでしょうか。

北海道内の他の都市圏と比較すると、帯広圏と函館圏では違いが大きいことを見て取れます。
免許保有率は帯広圏の71.6%に対して函館圏は53.6%。
利用交通手段は平日の場合、自家用車が帯広圏の78%に対して函館圏は69.9%。休日は帯広圏が87.9%に対して函館圏が85.1%。

この違いは公共交通機関の充実度にあると思います。

函館圏は路面電車が街中で重要な交通手段とされており、かつバス路線も充実しています。
函館市では昭和18年に民間企業からバスと路面電車事業の譲渡を受け、公営企業として市民にサービスを提供してきました。

そして時代の流れに合わせて2003年3月末までにバス事業は民間に移管されて公共サービスにありがちな高コスト体質からの脱却を図っています。

一方で帯広圏は公共交通機関が非常に貧弱な街です。
もちろん民間のバス会社はありますが、その経営は決して余裕のあるものではないでしょう。

これから先、帯広圏はより個々が自動車を運転することに対して利便性を高める方向の街づくりになっていくのでしょうか。これは道路インフラの充実、駐車場などの整備、冬季の道路除雪体制の充実などですね。
それとも公共交通機関を充実させて交通手段の移行を促進する方向に舵をきるのでしょうか。こちらは難しい面もありますが、バスに対しての公的補助や官民一体となった活動が必要でしょう。

いずれにしても自治体の境界線にとらわれず、地域の将来像をいかに描いていけるかにかかっているのではないかと思います。
Posted at 2007/07/04 10:02:10 | コメント(1) | トラックバック(0) | その他 | 日記

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各種取材やウェブサイトを中心とした制作業務を行なっています。 主なテリトリーは自動車/モータースポーツ、飛行機などの交通関係。 自動車は乗用車からトラッ...
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