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2008年11月11日 イイね!

ばら蒔くなら、別のところへ

ばら蒔くなら、別のところへ9月24日に麻生太郎内閣総理大臣が誕生してから1ヶ月半が経過しました。

その間に色々な報道がありましたが、「首相は庶民感覚を分かっていない」といったなんとも馬鹿馬鹿しい批判報道が目についたことは、現在のマスコミの質が低くなったことの現れのような感じがしています。

●【麻生首相ぶらさがり詳報】「ホテルのバーは安全で安い」 (22日昼)
MSN産経ニュース(産経新聞)  2008年10月22日 13時32分

特に一時話題になったのが上記の記事。毎晩のように高級ホテルのバーを訪れている首相に対して、北海道新聞の記者が「庶民感覚からかけ離れている」と噛み付いたもの。

もう馬鹿馬鹿しくて言葉を失います。
一国の首相がどのような立場なのか、危機管理なども包括的に考えた時に、果たしてこの記者のいう"庶民感覚"のスタイルが実践出来るとでも思っているのでしょうか。
就任間もない総理総裁ともなれば、政局も流動化している中では公なものから"密会"まで色々な人と会う機会があるでしょう。その場合、首相には補佐官や警護なども随行している訳で、それが突然に駅前の居酒屋やファミリーレストランに大挙して押し寄せでもしたらどうなるか?

マスコミは"庶民"という言葉を好んで使いますが、これほど定義の曖昧な言葉もありません。


さて、麻生首相の行動パターンや生活スタイルには何の文句や批判も言うつもりはありませんが、ここに来て検討されている政策には全く同調出来ません。

既に報道されている「定額給付金の支給」、そして「高速道路の1000円乗り放題」という経済対策の柱とされている政策です。

自動車に関係の深い後者を見ると、都市部を除いた高速道路について休日に1000円で乗り放題とすることで行楽などの需要を喚起しようというのが目論見のようです。
今のところは2年間の期限付きで実施し、必要な予算規模は5000億円とされています。

更にこの割引対象がETC(自動料金収受システム)を装着した乗用車のみを対象とすることから物流業界においては不公平感を拭えないでしょう。
またETCの未装着車にも不公平が生じるために新規装着にかかる費用の助成も行う方針のようで、この財源には将来的な解散が決まっている「財団法人 高速道路交流推進財団」の保有資産を充てようと考えられているようです。

こんな酷いばら蒔き政策も久しぶりではないでしょうか。
「疲弊した地方を救う」というフレーズを錦の御旗にした露骨な選挙対策としか思えませんが、仮に何らかの効果が一時的にあったとしても、それは重体患者に麻薬を投与して一時的に痛みを和らげているようなものに過ぎません。

要するに、将来的に見て何の問題解決にもならないことは明らかです。

●茨城交通が経営破たん バス離れに燃料高騰が追いうち
asahi.com(朝日新聞社)  2008年11月11日 22時58分

地域住民の生活を支えるべき地方の公共交通機関は、過疎化や少子化、モータリゼーションの進行により多くの会社が存続の危機に瀕しています。
地方自治体などからの補助金を受けて路線を維持しているケースも珍しくありません。

しかし地方財政も厳しさを増していく中、補助金の削減を検討して議会が紛糾したという地域もあるようで、高齢化社会がますます進む日本においては地域の交通体系の維持、インフラを確保出来る街づくりが急務となっています。

このままでは街中に高齢ドライバーが溢れ、まず高齢運転者による交通事故が大きな社会問題となっていくでしょう。
そして自ら運転出来なくなった高齢者は、通院や買い物の足を奪われた状態になってしまい、地域が崩壊していくのは目に見えています。

地域のバス事業に対して補助金を拠出しているのは地元自治体のみならず、国レベルでも予算が設けられています。
管轄官庁は国土交通省。道路特定財源などと同じです。
発表では平成18年の場合、全国223の事業者に対して74.3億円が支出されています。これは一定の条件を満たした路線に対しての赤字補助、およびバス車両の購入や設備の購入に対して行われる補助です。
また各地方自治体が行う生活交通確保対策の経費に対しては、地方負担額の8割を特別交付税措置しており、その総額は平成18年度で760億円程度ということです。

合計で835億円ほどの予算規模ですが、今回のETC1000円乗り放題に対する予算規模はこの5倍以上。
もちろん見方によればバス事業者への補助も「ばら蒔き」になってしまうのかもしれませんが、その使途や事業の公正さを厳しくチェックしていれば、果たしてどちらがより意義のある予算の使い方になるのかは答えが出るのではないでしょうか。

このままでは日本の"土建屋国家体質"が復活してしまい、25年後、50年後といった将来展望は真っ暗なままで時間だけが過ぎていくような気がします。
 
Posted at 2008/11/13 01:35:35 | コメント(0) | トラックバック(0) | 自動車全般 | 日記

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各種取材やウェブサイトを中心とした制作業務を行なっています。 主なテリトリーは自動車/モータースポーツ、飛行機などの交通関係。 自動車は乗用車からトラッ...
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