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【2008年12月29日　12時00分／長崎県島原市中堀町】

島原市の中心街に到着したところで時刻もちょうどお昼どき。

ということで今回の島原訪問における最大の目的とも言える、郷土料理での昼御飯を摂ることにしました。

国道を一本山側に入ったアーケード街にある「銀座食堂」。外観は地元密着型の食堂そのもの、昭和の雰囲気が満点です。

店内に入ると、活気がみなぎっていました。観光客と思わしき家族連れの姿もありましたが、半分以上は地元の方々という感じです。
お会計は食券による前払い。と書くと入口の脇に食券の自動販売機がある姿を想像しますが、店内の中程まで進んだところに有人の食券売場がありますので、まずはこちらへ。

注文して代金を支払うと、渡されるのが手作り感満点の食券。

適当に空いた席に座って待つこと数分、いよいよお目当ての「具雑煮」が運ばれてきました。

土鍋の蓋を開けると、美味しそうな丸餅が一面に。その餅の下には、野菜、鶏肉、魚(うなぎ！)などなど、まさにその名の通り"具だくさんの雑煮"です。

この「具雑煮」、その由来は天草四郎で知られる島原の乱にあるという説もありますが、実際のところは良く分かっていないようです。
ただ、島原半島独特のものだそうで、長崎市内などでは食べる機会が無いようです。

気になる味は、文句無しの美味しさ。雑煮というと正月料理のイメージが強いですが、これなら年中食べても飽きることはないでしょう。

　
次に食後の甘味として、これまた島原の郷土料理である「かんざらし」が運ばれてきました。

こちらは小さめの白玉だんごを、湧水と蜂蜜、砂糖などで作ったシロップで食べるもの。氷が数個入れられており、夏の涼菓というキャラクターでもあります。
しかし、熱々の具雑煮との相性は抜群。特にこのシロップの美味しさが際立ちます。

島原は水に恵まれた地とのことで、そうめんなどの生産も盛ん。
自然の恵みを活かした郷土の味を、地元密着型のお店でいただけたことで大満足の昼食となりました。

ちなみにお値段は具雑煮が700円、かんざらしは380円。具雑煮は1,000円の"ご飯付き"や、1,100円の"大サイズ"もあります。
またこのほかにも一般的な食堂のメニューが一通り揃っているので、老若男女問わず美味しく食事を楽しめるスポットです。　


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【2008年12月29日　11時20分／長崎県南島原市深江町丁】

南島原の中心街に入る手前で、「道の駅 みずなし本陣」に立ち寄り。
単なる休憩ではなく、ここは当初から訪れる予定にしていたスポットのひとつです。

この場所から正面に望めるのが"雲仙普賢岳"。
1990年代前半に活動が活発化、1991年6月3日に発生した火砕流では43名もの死者行方不明者を出す惨事となりました。

この火山活動によって新たに誕生した"平成新山"は標高1482m、褐色の山肌にはほとんど植物が生えておらず火山活動の猛威を見せつけています。

「道の駅 みずなし本陣」は国内最大規模の道の駅で、敷地内には飲食施設や温泉などが多数存在しています。

そんな中にあるのが「大火砕流体験館」と「被災家屋保存公園」。
今回は公園の方を見学しましたが、平屋の家屋は辛うじて屋根だけを見せるところまで土石流にのみこまれてしまっています。

一連の災害による被害総額は2,299億円、被災した建物は2,511棟と発表されています。
こうした大災害があったために、現在この地域は国道を走っている限り道幅も広く整備されており、家々も新しいたたずまいのものばかり。

何も知らずに通ると「綺麗な街並み」という感想に終わってしまいそうです。
しかしこの地で起きた災害のこと、そして自然災害は決して他人事ではないということを忘れないためにも、こうした施設によって災害の事実が風化しないことを願います。


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【2008年12月29日　10時55分／長崎県南島原市西有家町里坊】

クルマは南島原市の中心部へと入り、市役所庁舎前を通過。

南島原市役所は"南向に生きよう！"というキャッチフレーズを標榜しており、何かと暗い話題の多かった2008年が年の瀬を迎えて2009年を迎えるにあたっては、"明るい年に出来るよう頑張りましょう"と激励されているような感じもする地です。

ところでこの市役所庁舎には「そうめん と みそ五郎 のまち」といったフレーズが記された看板が掲出されています。
そうめんは島原の特産品であり、市内にはお店も多数。
そして気になったのが"みそ五郎"。看板が出されていることもあって"市役所公認"とも言える"みそ五郎"、なんと庁舎敷地内には巨大な像も用意されています。

この"みそ五郎"については、西有家地区のウェブサイトに詳細が記されていました。
南島原市は2006年3月に8つの町が合併して誕生したのですが、そのうちのひとつが旧・西有家町。

"みそ五郎"はこの地に伝わる伝説の主人公だったようです。
　
　
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【2008年12月29日　10時45分／長崎県南島原市北有馬町】

小浜温泉から国道251号を走って、島原半島南端の口之津を経て更に海岸線を進みます。
島原も観光で有名な地ですが、島の南部は比較的観光客の数も少なく、小浜温泉から先の道は地元の生活道路といった風情で県外ナンバーのクルマはあまり見かけることがありません。

南端部を過ぎたことから、車窓の右手に広がる海は島原湾になりました。
そして車窓左手前方には普賢岳や平成新山といった雲仙の山々を望めます。

そんなロケーションの道を走っていると、沿道で小さな天守閣を発見。
「日野江の里 天守閣タワー広場」は乗用車10台程度の駐車スペースとトイレ、公衆電話などが設けられたちょっとした休憩スポット。

最初は看板を見て「天守閣の形をしたトイレ？」と思いましたが、トイレは別に建屋が設けられています。
天守閣を模した建物は、正面にごく普通のドアがついているものの、その正体は掴めず。

この広場では朝市なども行なわれるようですが、果たして天守閣の中には何が入っていたのでしょうか･･･？


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【2008年12月29日　10時30分／長崎県南島原市口之津町甲】

クルマは島原半島南端の口之津にやってきました。

この地には独立行政法人 海技教育機構の「国立口之津海上技術学校」があり、ここで技術を学んだ多くの船員の方が世界中の海で活躍されているかと思います。

また、島原鉄道グループが運航する島鉄フェリーが口之津港と熊本県の天草市にある鬼池港を結んでいます。

観光で九州を周遊される場合は天草方面から長崎にアプローチするパターンも選択できますので、長崎県の"海の玄関口"のひとつにも数えられます。

さて、実はこの口之津ではついうっかりカーナビゲーションの指示よりもひとつ手前の信号で右折して本来のルートを外れてしまいました。
すぐにUターンすれば済んだのですが、折角なので先に何があるのか進んでみることに。

すると赤い橋が現れました。「なんばんおおはし」という名の橋ですが、近づいてみると橋の上では離合不可の1車線幅。一応は橋梁上に2ヶ所、少し拡幅された離合ポイントが設けられていましたが、ここを使っても軽自動車同士で何とか離合可、という感じです。

橋を渡った先には「口之津歴史民俗資料館」があります。元々は税関支所だった洋風建築の建物を国から払い下げられ、地元の歴史的な資料などを展示しているそうです。

ところで「なんばんおおはし」の入り口には、写真右上のような「大型バス通行可」という看板が用意されていました。
しかし前述の通り、橋の上でバス同士の離合は絶対に不可能。更に厄介なのは橋梁へアプローチする道が両端ともに直線的ではなく、特に国道側はややタイトで傾斜の強いシチュエーション。
ゆえに道を譲るために後退するにも、大型バスでは相応の運転技術が求められそうです。

もし「口之津歴史民俗資料館」が何かのきっかけで全国に名を知られてブームになり、観光客や観光バスが大挙訪れるようになったら･･･。
それは地元的には"嬉しい悲鳴"となるでしょうが、今のご時世はインターネットの普及などもあって、ちょっとしたきっかけで地方がブームになることも珍しくないですからね。
　
　
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