• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

NorthStarのブログ一覧

2009年07月21日 イイね!

ブンカのショウチョウ

ブンカのショウチョウ7月の連休も明けて、当方は週明け恒例の制作&納品作業。
しかし連休後半を比較的ノンビリ過ごせたこともあって、余裕を持って順調に作業をこなした一日となりました。

思えば当初の予定では、この連休は北海道で「十勝24時間レース」が行なわれていることになっていたスケジュール。
ご存じの通り、サーキット施設所有会社が会社清算方針を打ち出したことが背景となって、レースオーガナイザーであるサーキット運営会社は今年の24時間レースを休止するという決断に至りました。

ここ数年、サーキットレースに留まらずモータースポーツの幅広いカテゴリーに携わってみて、ひとつ感じていることがあります。
それは、良く言われる"モータースポーツ文化"について。

日本はモータースポーツという分野で見ると欧米にとは全く異なる環境にあります。それをレースや自動車業界関係者は「モータースポーツ文化が根付いていない」と表現しています。

そして私自身は個人的に最近、「"モータースポーツ文化"というものを象徴しているのは、実は単純なサーキットレースではないのでは?」と思うようになってきました。
つまり、モータースポーツ文化はF1やSUPER GTで象徴されるものでは無いような気がするのです。

では、その象徴とは何か。

個人的には「ラリー」「市街地レース」「24時間耐久レース」の3つにあると思います。

まずラリー。
その競技の性格上、一般公道をリエゾン区間として競技車両が走ります。スピードを競うスペシャルステージは広範囲に設定されることから、ひとつの町に留まらず地域の全てが競技会場であると言えるでしょう。
つまりとても地域密着型のモータースポーツイベントであり、単に競技車両を見るだけであればリエゾン区間になっている手近な道路沿いに行けば良いだけ。家の前がリエゾンであれば、それこそバルコニーからも観戦できます。

次に市街地レース。
こちらもラリーと同様に公道を競技車両が走ります。ただし、こちらの場合は公道を臨時サーキットコースとして使うわけですから、当然レース中を含めて公道を閉鎖しなければなりません。
それだけ地域の生活や経済に影響を与えることになるわけですから、地域行政や住民の理解無しには開催できません。
そして開催できた場合は、街そのものが競技会場になるわけで、観戦も気軽に出来る環境を整えることが出来るでしょう。街全体への経済的な波及効果も見逃せません。

そして最後に24時間レース。
これはル・マンなどは半分市街地レースですが、完全なクローズドの常設サーキットコースで行なわれる場合でも、スプリントレースや6時間程度の耐久レースとは比べものにならない特別なレースです。
何といっても長丁場。
参加側から見れば、自動車の技術革新における耐久性の実証試験に24時間耐久レースは大きな役割を果たしてきました。これからはクリーンディーゼルやハイブリッド、電気自動車、水素自動車などの耐久性を実証する舞台としても注目を集めるかもしれません。
そして観客側。
とにかく長いので、個々のスタイルでレース観戦を楽しめます。更に言えば丸一日はあるのですから、イベントを楽しんだり、周辺観光を楽しんだりと、レースを組み合わせた自由な企画旅行をパッケージングすることが出来ます。


これらに共通しているのは、"お祭り感"。
ル・マン24時間レースやマカオグランプリの現場で感じたのですが、モータースポーツについて詳しくなくても、年に一度自分たちの街にやってくる"祭り"として地域の皆さんに認知され親しまれていれば、おのずからイベントそのものは盛り上がるというもの。
レーシング(ラリー)マシンは祭りの"御神輿"、ドライバーやコ・ドライバーが"担ぎ手"という感じで、色とりどりの"神輿"が集まって速さを競い合う"喧嘩神輿"を楽しむと思えば良いのかもしれません。

歴史を重ねるうちに"強い神輿&担ぎ手"は広く知られるようになりますし、見ている側の個々も"お気に入りの神輿"が決まって応援するようになってくるでしょう。
お祭りですから神輿の競い合いが行なわれている傍らでは、縁日や盆踊りがあって盛り上がっていても良いわけで。

この"お祭り"感が現在の一般的なサーキットレースには決定的に欠如しているような気がします。
金儲けだけを考えるのではなく、如何に楽しい"お祭り"を実現出来るか。プロモーション、観客&参加者向けのサービス、情報発信、イベント企画立案と、プロモーターやオーガナイザーがファン層拡大とモータースポーツの認知度向上に向けてするべきことは山積しています。


亡くなられたVICIC前会長の本田耕介氏が「24時間レース」と「市街地レース」の日本における開催を熱望しており、前者については十勝を舞台に実現に成功しました。
この二つに注目されたのは、もしかするとここに"モータースポーツ文化の源流"を見いだされていたからなのかもしれません。
 
Posted at 2009/07/24 15:12:52 | コメント(0) | トラックバック(0) | モータースポーツ | 日記

プロフィール

各種取材やウェブサイトを中心とした制作業務を行なっています。 主なテリトリーは自動車/モータースポーツ、飛行機などの交通関係。 自動車は乗用車からトラッ...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

リンク・クリップ

office North-Star業務雑記帳(FC2) 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2011/08/12 00:27:49
 
ADVAN Motorsports 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2011/08/12 00:27:30
 
NINJA TOOLS 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2007/09/17 19:46:48
 

愛車一覧

日産 フーガ 日産 フーガ
三菱ディアマンテ30M-SE、Y50型日産フーガ350XVに続く、三代目の“社用車1号機 ...
フォルクスワーゲン パサート セダン フォルクスワーゲン パサート セダン
マツダRX-8、三菱ランサーエボリューションVII GT-Aに続く、三代目の"社用車2号 ...
日産 フーガ 日産 フーガ
二代目となった"社用車1号機"。 日産フーガ350XV、ボディカラーはダークブルー。 ...
三菱 ランサーエボリューションVII 三菱 ランサーエボリューションVII
マツダRX-8の後継として導入した「社用車2号機」。 三菱ランサーエボリューションVII ...

過去のブログ

ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation