
この週末は取材出張もない平穏なスケジュール。
そこで今日から
ETC休日特別割引の夏休み期間適用も始まったことですから、社員嬢を伴ってドライブ情報の収集と予備取材を兼ねた"小旅行"に出かけてみることにしました。
お供をつとめるのは先月末に納車された社用車2号機(
フォルクスワーゲン・パサート 2.0)。初の本格的な長距離走行で、どのようなパフォーマンスを見せてくれるのかも注目のポイントです。
■"ドクター"に見送られながら関越道を北上

今回の起点は
東京都・西部の
八王子市。
この街にある八王子インターチェンジから中央自動車道に入り、まずは西進。約12km/9分ほどで八王子ジャンクションが現れますので、ここから圏央道(首都圏中央連絡自動車道)を進みます。
中央道と圏央道が接続したのは2007年6月。この開通によって、東京西部や山梨方面から圏央道を使って北関東や上信越方面へのアクセスは格段に利便性が向上しました。
八王子中心部からの場合、距離的には圏央道の「あきるのインターチェンジ」に向かった方が近い場合もありますが、今回は
ETC休日特別割引の適用がありますし、中央道・下り線に渋滞が無かったことから、走りやすい高速道路を優先した次第。
なお、中央道と圏央道が2007年6月に接続したことは先に記した通りですが、カーナビゲーションのソフトが古い場合はデータが収録されていない可能性がありますので、ご注意を。
圏央道を走りきって、関越自動車道に鶴ヶ島ジャンクションで合流。八王子インターからここまでで、約35分といったところです。
あとは淡々と北上、新潟方面を目指します。
途中、沼田インターチェンジの近くでは、車窓左手から不思議な看板が視界に飛び込んできます。
「ドクターモリ」と記された巨大な似顔絵は、
森産業株式会社の創業者で農学博士の森喜作氏。
昭和の初期に貧困で苦しんでいる農家の姿を見て、確実に収穫できるシイタケの研究開発に尽力して純粋培養菌種駒法を発明された、まさしく"ドクター(博士)"です。
■目にも鮮やかな満開の向日葵、の筈でしたが・・・

鶴ヶ島ジャンクションから走ることおよそ100分、全長約11kmという日本最長の道路トンネルである「
関越トンネル」を抜けると、そこは
新潟県。
トンネルを抜けて2つめのインターにあたる「塩沢石打インターチェンジ」から一般道に流出、国道353号、国道117号と走ってやってきたのは
津南町。
人口およそ11,000人、
新潟県の最南端というロケーションは、日本有数の豪雪地帯としても知られています。
そして、この街でお目当ての場所が「
津南町ひまわり広場」。
およそ4ヘクタールの敷地は3つに分けられ、開花時期を少しずつずらすという工夫がされた中にトータルで約50万本のひまわりが植えられています。
元々は1990(平成2)年に、農家の青年たちが遊休農地を利用して自ら楽しむために作付けしたのがきっかけであると
津南町観光協会・公式サイトには記されています。
これが評判を呼んで見学者が多くやって来るようになり、呼応して規模を拡大。今や全国的に知られる観光名所に発展しました。
2005(平成17)年には町制施行50周年を記念して町の木・花・鳥が選定されましたが、もちろん町の花に選ばれたのは"ひまわり"。
この「
津南町ひまわり広場」は第2期が満開を迎えているということで訪れたのですが・・・。
台風の影響で天候は生憎の下り坂、町の中心部は雨も小康状態だったのですが、少し離れた場所にある「
津南町ひまわり広場」の一帯はバケツをひっくり返したかのような豪雨。
傘をさしても相当の我慢が必要という強い雨足、残念ですが今回はじっくり見学することを諦めざるを得ませんでした。
しかし、折角ですから町内で特産品をひとつゲット。
「
津南高原にんじんジュース」です。
町内では約34.2ヘクタールの作付面積となり、主要な農産物のひとつに数えられている
津南町のにんじん。
豪雪の下で越冬した「雪の下にんじん」は甘みが強いという特徴がありますが、りんご果汁を加えた"ミックス"は自然の甘さが絶品。野菜ジュースは余り得意としない私でも、全く抵抗無く飲むことが出来ました。
■米どころで"コメ"を味わう!
新潟県といえば"米どころ"として有名。
日本テレビの長寿番組「
笑点」に出演されていた林家こん平師匠の"コシヒカリ音頭"でもお馴染みのコシヒカリをお昼にいただくことに。
そこで再び車を関越道の塩沢石打インターチェンジ方面へと走らせ、インターから3分ほどの国道17号沿いにある「
かま炊きめしや こめ太郎」を訪れます。
自家製の野菜、そして塩沢産コシヒカリと、まさに"地産地消"スタイルで地元の味を提供してくれるこのお店。
早めの夏休み期間とはいっても雨の平日、しかも14時近い時刻であるにもかかわらず、数組のお客さんが順番待ちをしていたことからも、人気の高さが伺えます。
白飯にも惹かれましたが、今回注文したのは「川魚釜めし御膳 (1,450円)」。炊きあげてから供されるので、注文から15分ほど席で待ちますが、窓の外に拡がっている緑鮮やかな田園風景と、窓をよじ登ってきた雨蛙を眺めていると、あっと言う間にホカホカの釜飯がやってきました。
塩味の釜飯、魚をほぐして混ぜるとコシヒカリの甘い香りがほのかに食欲を刺激します。あっさりした味付けは、コシヒカリの旨味をしっかり感じられるもの。
さらにセットで選べる"手打ちうどん"は全粒粉を使った本格的なもので、自家製野菜のかき揚げとの相性も抜群。
新潟で最初の"食"としてコシヒカリを堪能した後は、再び関越道に入って更に北上します。
【かま炊きめしや こめ太郎】 新潟県南魚沼市上一日市323-5 電話番号 025-783-3132 営業時間 11:00 ~ 15:00/17:00 ~ 22:00 定 休 日 木曜日(1・2・3・8・12月は不定休) 駐車場 無料駐車場 10~15台分程度あり Website http://kometarou.com/ |
■コシヒカリに続いては、新潟の美味しい"もち米"を堪能!

塩沢石打インターチェンジから関越道で県内を北上、長岡インターチェンジまで約45分を走って一般道へ流出。
国道8号を柏崎方面に5kmほど走ると左手に大きな串団子の看板が見えてきますが、ここが次の目的地である「
江口だんご・本店」。
米どころ・
新潟県は、もち米の生産量では平成20年の資料によると北海道、佐賀県に次いで全国3位。しかし10aあたりの収穫量では全国一を誇っています。
質の高いもち米の産地なのですから、これを使った団子が美味しくない筈がありません。
ここ「
江口だんご・本店」は大正餅という収穫までに手間がかかる"幻のもち米"を復活させるなど、もち米にこだわった品づくりをしているお店です。
築100年以上の古民家を移築してきたという本店は、一階が販売スペース、二階には甘味処が用意されています。
まずは甘味処で一休みと相成りましたが、豪雪に耐えてきた立派な建物に圧倒される感じ。見た目にも頑丈そうな太い梁から、豪雪地帯の暮らしの一端を垣間見ることが出来るでしょう。
肝心の団子は上品な味わい。甘すぎず、もち米がもつ本来の美味しさを引き出しているという印象です。
食後は一階の販売スペースを覗いてみました。時間が既に夕方だったこともあり、串団子は残念ながら売り切れ。しかし、串団子以外にもバラエティ豊かな甘味が揃っており、別棟にはロールケーキやプリンなどの洋菓子も用意されています。
また、特産のもち米を使った赤飯なども売られていますので、お土産を購入するお薦めのスポットとしてもご紹介しておきたいと思います。
【江口だんご・本店】 新潟県長岡市宮本東方町熊之宮52-1 電話番号 0258-47-4105 営業時間 9:00 ~ 18:30 定 休 日 元旦のみ 駐車場 無料駐車場 30台分以上あり Website http://www.e-dango.com/ |
■巷ではお台場のガンダムが大人気ですが・・・

新潟ならではの"コメ"の美味しさを堪能したあとは、上越方面へと移動を開始します。
もちろん北陸自動車道で一気に駆け抜けるのもアリですが、今回はここに来てようやく天候も回復してきたことですし、社用車2号機(
フォルクスワーゲン・パサート 2.0)の一般道でのインプレッションもしておきたかったので国道8号をチョイス。
そして
柏崎市を越えて
上越市に入ると、行く手に見えてきたのは巨大なウルトラマン。
巷では東京のお台場・潮風公園に登場した「
GREEN TOKYO ガンダムプロジェクト」が話題を呼んでおり、全国から見学に訪れる人が後を絶たないそうです。
あちらは1/1スケールで全長18mとのことですが、こちら
上越市でお目にかかったのは「ウルトラマンゼアス」。
出光興産とのタイアップで生まれたヒーローは映画化もされていますが、今でも企業のキャラクターとしてコマーシャルなどに登場しています。
写真は国道8号沿いにある「
新潟石油販売株式会社・セルフ柿崎SS」。
ちなみにウルトラマンゼアスは身長60m、体重は54,540tという設定だそうですが、さすがに巨大ではあるもののこちらは1/1スケールではないようです。
【新潟石油販売・セルフ柿崎SS】 新潟県上越市柿崎区柿崎1661-1 電話番号 025-535-2225 営業時間 24時間 定 休 日 年中無休 |
■一日締めくくりは日本海の海の幸で

東京から約400kmを走ってやって来たのは、
新潟県の
上越市。
人口およそ20万人。古くは北前船の寄港地として栄え、現在も重要港湾と位置づけられている
直江津港などがある日本海側の交通の要所です。
また
日本スキー発祥の地の地としても知られており、これは1911年にこの地に赴任したオーストリア=ハンガリー軍のテオドール・エードラー・フォン・レルヒ少佐が、
金谷山で日本陸軍の兵士に対してスキーを教えたことに由来しています。
ところでそろそろ今宵の夕食をどうするか、という時間帯になっていますが、ここはやはり日本海の海の幸を堪能したいところ。しかもリーズナブルで手軽に楽しむとなれば、回転寿司がベストチョイスです。
なんといっても新潟を含む北陸地方は、回転寿司の超激戦区。
そんな中から今回は「
廻鮮 富寿し・上越みなと店」を訪れてみました。
威勢の良い店員さんに出迎えられて入った店内は明るく清潔なもの。カウンター席に通されると、目の前のコンベアーには隙間無く日本海の海の幸が乗っていました。
まず軽くつまんでみて新鮮さと美味しさに驚いたのが「活タコ」。回転寿司店では"安物ネタ"の代表格でもあるタコは、干からびてゴムのような歯ごたえのものも珍しくありません。
しかしこのお店のタコは、弾力といい甘みといい文句なし。
これで期待は一層ふくらみ、次々に色々なネタを試していきますが、どれも文句のつけようがない美味しさ。
特に"のどぐろ"と呼ばれるアカムツは、白身ながら濃厚な味わいが絶品。"白身のトロ"と評した水産関係者もいるそうですが、この表現にも納得の味わい。幻の高級魚といわれるだけあって高価なお皿の上に鎮座していますが、これはぜひ試していただきたい一品です。
【廻鮮 富寿し・上越みなと店】 新潟県上越市下源入277-7 電話番号 025-531-3737 営業時間 (平日) 11:00 ~ 14:30/16:30 ~ 22:00、(土日祝) 10:00 ~ 22:00 定 休 日 年中無休 |
日本海の海の幸でお腹もいっぱいになったところで、無事に一日目が終了。
上越市内の「
ホテルアルファーワン上越」でゆっくり休んで、二日目に備えます。
●ルートマップ|八王子 → 津南町ひまわり広場 → かま炊きめしや こめ太郎 → 江口だんご・本店 → 廻鮮 富寿し・上越みなと店 → ホテルアルファーワン上越