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2009年08月12日 イイね!

夏の夜の不思議な話 (2)

夏の夜の不思議な話 (2)※この話は「夏の夜の不思議な話 (1)」の続編になりますので、まず先にこちらの話からお読みください。



高校時代の夏休みに起きた"不思議体験"から4年ほど経ちました。

既に高校は卒業し、友人たちも進学や就職などで新たな人生を歩んでいます。しかし、なんだかんだと時間を見つけては一緒に遊んだりしていたものです。
そんな時、私はクルマを持っていたこともあって、何人かで集まっては乗り合わせて誰かの家に行ってみたり、時にはドライブに出かけたりしていました。

やはり、それも世間一般で"夏休み"と言われる頃でした。
大学や専門学校などに進学した友人たちも実家に帰省しており、夏休みや冬休みは多くの友人たちが地元に揃っています。私も地元にいたので、何人かと会おうという話になり、クルマで出かけて夕食などを一緒にしました。

食事中の話題は高校時代の思い出話から、現在の近況までいろいろ。
一通り盛り上がった後、ちょっとドライブでもしましょうか、という話になったのです。

当時乗っていたのは日産シルビア。ノンターボの1.8Q's、ミッションはオートマチックで、ボディカラーはデビュー当時のイメージカラーだったライムグリーンツートンです。
一応、車検証上の乗車定員は"4人"。狭い車内に半ば無理やりに4人が乗って、あてもなく郊外の道をブラブラと走り始めました。

カーナビゲーションなど一般的ではない時代でしたが、地元の地理には明るい方だったので、特に目的地を決めてはいませんでしたが、それなりのルートを選んで走ります。

そのうちに、高校時代の夏休みにキャンプをした場所の近くまでやってきました。

「そういえばさぁ・・・」

誰からとも無く、あの時の不思議な出来事の話が。

そして、久しぶりに行ってみるかという話になり、クルマを"あのトンネル"へと走らせました。

他に誰も走っていない夜の海岸を進み、久しぶりに"あのトンネル"が見えてきました。やはり今日も、月明かりが眩しい夜、メーカーオプションで装着したプロジェクターヘッドライトが放つ青白い灯が、暗くポッカリと口を開けた手掘りのトンネルの姿を捕らえました。

トンネルの手前で停車。
あの時、シルエットだけを確認していた"何か"の正体がここで分かりました。

それは、海難事故で犠牲になった方々を弔っている慰霊碑だったのです。




なんとなく、あの時の体験について納得させらてたような気分になった後、「またトンネルを通ってみよう」という話になりました。

数年前とは違い、今日はクルマでやってきていることもありますし、4人いることもあって怖さも感じることなく、クルマをトンネルの中へと進めます。

少しだけ窓を開けると、ノーマルのマフラーではありましたが排気音が共鳴してそれまでトンネルの中に漂っていた静寂を一変させていました。そしてやはり、ヒンヤリとしたトンネル内の空気が室内に入ってきたのです。



トンネルの真ん中まで進んで、ブレーキをかけてストップ。
少し開いている窓から入ってくる共鳴する排気音と冷たい空気に、4人で「お~、やっぱりちょっと不気味な感じだねぇ」という感じの話に。

更に悪のりして、ヘッドライトをオフにしてスモールライトだけを点灯した状態に。
すると、車内にいる私たちの顔が、インパネの照明によってボンヤリとウィンドゥに映し出されて、不気味さを増長させます。


だったら、ということで、スモールランプも消灯して遂にはイグニッションをオフにしてエンジンをストップさせてみました。

その瞬間、トンネルは再び静寂と闇に包まれてしまい、まるで私たちの乗るクルマは別の世界に取り残されてしまったかのようです。



「暗いね~、静かだね~」

なんていう口をきけたのも最初のうち。
大の男も乗っているとはいえ、徐々に不気味さに支配されはじめ、早くここを立ち去った方が良いような思いが強くなってきました。

「そろそろ行こうよ」

そんな空気に耐えられなくなった誰かが言います。もちろん、私を含めて他の全員も同じ思いでした。

「そうだね」

そう答えて再びエンジンを始動させるべく、キーをひねったのですが・・・。










エンジンがかからないのです!

イグニッションをひねっても、クルマは全く反応してくれません。セルモーターも回らず、虚しく「カチッ、カチッ」という音が車内に響きわたります。

「エンジン、かからないかも・・・」。

私のこの一言で、他の3人が焦りだしたのは当然のことでしょう。なにしろ照明もない手堀りのトンネルのド真ん中にいるのですから。




「えーーーーー!」



何度キーをひねっても、「カチッ、カチッ」という音をクルマは発するばかり。



そのうちに、一人がライターの火をつけて車内を照らしだしました。

すると、私たちの視界に入ってきたものは・・・。































「D」レンジに入れられたままの、オートマチックのセレクターレバー。

そう、初期のオートマチック車はセレクターレバーの位置に関係なくエンジン始動が出来たものですが、誤発進防止の安全対策が施されて、この当時でも既に現在と同じように、「P」または「N」レンジにない状態ではエンジンがかからないようになっていたのです。



トンネルに入ってクルマを停める時、確かにブレーキで止めましたが、その後にサイドブレーキをかけて話をしながらエンジンを切ってしまったので、セレクターレバーは「D」に入れたままという、ちょっと間抜けなオチの体験だったのでした・・・。
 
Posted at 2009/08/16 02:14:08 | コメント(1) | トラックバック(0) | その他 | 日記

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各種取材やウェブサイトを中心とした制作業務を行なっています。 主なテリトリーは自動車/モータースポーツ、飛行機などの交通関係。 自動車は乗用車からトラッ...
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