
昨夜は富山市内で日本海の海の幸を満喫。お腹いっぱいになってホテルの部屋に戻ってからは、気持ちよい快眠で朝までを過ごしました。
一夜明けて日曜日、残念ながら土・日曜を使った一泊二日という短い行程の旅ゆえ、じっくりと観光をする予定はありません。あくまでも今回は「北陸の海の幸を食べる」という目的に的を絞っての新潟・富山訪問です。
また、あまりノンビリしていると帰路の渋滞が心配。
ETC休日特別割引によって高速道路の通行料金は僅かに1,000円で東京まで帰ることが出来ますが、特に関越自動車道では夕刻以降に激しい渋滞が発生しても不思議ではありません。
楽しい休日も、疲れが月曜日に残っては台無し。無理をせずに今回は、今日のお昼御飯を"食べ尽くし"の締めくくりとするスケジュールで一日がスタートです。
■快眠が約束されたホテルですっきりした目覚めを!

今回の旅で選んだ宿は「
ダイワロイネットホテル富山」。全国に20のホテルを有するチェーンですが、私にとっては
ツインリンクもてぎへの出張時に水戸でいつも常宿としているお馴染みの施設です。
各ホテルに共通する特徴は、何といっても"ゆとりと高い使い勝手"。部屋は一般的なビジネスホテルのシングルルームよりも確実に広く、明るい調度品と清潔感あふれる室内がとても居心地のよいものです。ビジネスユースはもちろん観光でも、荷物が多めだとしても狭苦しさを感じることは無いでしょう。
そしてデスクが広く、かつディレクターズチェアが用意されている点もポイント。もちろん各部屋には高速インターネット回線が備わるので、パソコンを開いたとしても机まわりに手狭な感じはありません。
ベッドも基本は余裕のダブルサイズ、加湿器や空気清浄機も用意されており、本当に居心地の良いお薦めのホテルです。
ちなみに立地は富山を代表する歓楽街に近いもの。富山駅からは少し離れていますが、
富山地方鉄道の路面電車がすぐ脇を走っており、荒町電停まで徒歩1分もかかりません。またコンビニエンスストアも道路をはさんだ目の前にありますし、駐車場も敷地内/提携としっかり完備されています。
【ダイワロイネットホテル富山】 富山県富山市荒町6-1 電話番号 076-420-0055 チェックイン 14:00 / チェックアウト 11:00 (プランにより異なる場合有) 付帯施設 自動販売機、コインランドリー、ファミリーレストラン(サイゼリヤ) |
■寒鰤の本場・氷見でお土産を
富山県の中でも寒鰤の本場として全国にその名を知られているのが
氷見市。
富山市内からは車で小一時間ほどの道のり、走りやすい片側2車線の国道が主なルートとなります。
やって来たのは「
氷見フィッシャーマンズワーフ海鮮館」。海沿いに立地するこの施設には市場のように数多くの水産物販売店が入っているほか、海産物を供するレストランや、もうひとつの名物である"氷見うどん"の店も軒を連ねています。
館内の店には、蟹を中心に新鮮な魚介類が並んでいます。獲れたての生魚まるまる一尾を買うもよし、刺身用などにパックされたものを買って夕食のおかずにするもよし。もちろん干物や加工品の類も売られているので、富山の豊富な海の幸をお土産にしようという方には打って付けの施設です。
持ち帰りには保冷効果の高い発泡スチロールの箱も用意されており、氷を詰めれば数時間は大丈夫。そしてこんなお土産を買う時には車でやって来たことの恩恵も大きいでしょう。数箱にもなるほど多めに買い求めても、鉄道や飛行機と違って楽々持ち帰れます。また、周囲に気遣いを要することも無いので、思う存分買い物を楽しめます。

さて、ここで私が購入したものをご紹介。
富山の郷土料理に「ますの寿司」があります。押し寿司のひとつで、桜鱒を用いて酢で味付けしたものですが、もちろん「
氷見フィッシャーマンズワーフ海鮮館」でも専門店が入っており購入することが出来ます。
しかしお店を訪ねてみると、「ますの寿司」と同様に木桶に入った「ぶり寿司」なるものも売られています。
酢飯の上に鰤の切り身を敷きつめ、その上に歯ごたえの良い大根が載せられ、さらに昆布・人参の千切りが散らされています。これを笹の葉で包んでいるものですが、見た目から食欲をそそります。
せっかくの"鰤メインのツアー"ですから、ここはひとつ「ぶり寿司」を購入することに。お値段は1,300円、3日は日持ちするそうですが、2日目が食べごろだとか。つまり購入翌日が食べごろということで、お土産としてはなかなか重宝する存在です。
【氷見フィッシャーマンズワーフ海鮮館】 富山県氷見市中央町7-1 電話番号 0766-74-7100 営業時間 8:00 ~ 18:00 (12月~2月は17:00まで) 定 休 日 年末年始(2010年1月1日~1月3日は休館)) 駐 車 場 専用駐車場有り(施設は「道の駅氷見」としても登録) |
■旅を締めくくる海の幸は氷見の地で

いよいよこの旅で最後の食事。もちろん富山の海の幸をお昼ごはんにいただきます。
訪れたのは「
氷見フィッシャーマンズワーフ海鮮館」から2~3分走ったところにある、氷見市場内の食堂「海寶」。漁港市場の建物内にある食堂ということで、否が応にも期待が高まります。
市場の2階にある店を訪れてみると、時間はまだ11時をすぎたばかりというのに、既に順番待ち状態。決して広々とした食堂ではないので、ここもお昼の混雑時間帯を如何に避けて訪れるかが重要なポイントとなりそうです。
10分ほど待って席に案内され、メニューを決めます。メニューは刺身定食、刺身と焼魚がつく中船定食の二つがメイン。もしかすると市場が開いている平日は、単品料理を含めてもっとメニューが多いかもしれません。
私は1,800円の中船定食をオーダー。しばし待って運ばれてきたお膳は、期待通りに新鮮かつボリューム豊かなものでした。
刺身、焼魚は文句無しの美味しさであるのに加え、アラ汁も身がたっぷり残っている贅沢なもの。ややご飯の量がおかずに対して少なめでしたが、どうやらお代わり自由だったようです。
富山で最後の食事も大満足、朝御飯を我慢してここまでやって来た甲斐がありました。
【氷見市場食堂 海寶】 富山県氷見市比美町435 電話番号 0766-74-0733 営業時間 5:30 ~ 15:00 (市場休日・日曜日は10:00 ~ 15:00) 駐 車 場 有り |
■もうひとつ、歴史を重ねてきたお菓子をお土産に

いよいよ一泊二日の小旅行もフィナーレ。そこで最後に富山を離れる前に、ちょっと珍しいお菓子をお土産に買い求めることにしました。
そのお菓子とは「きんつば」。これだけを聞くと「何が珍しいんだろう?」と思う方がほとんどでしょう。
では、皆さんは「きんつば」と聞いてどのような姿形を思い浮かべますか?少なくとも写真のような見た目の物を想像した方は少ないのではないでしょうか。
今や一般的に「きんつば」といえば、その形は四角形。つぶ餡を四角く固め、各面を焼いたものが全国各地で売られています。
しかし、元々は今とは全くことなる形態のお菓子だったそうです。京都が発祥らしいのですが、餡を使うのは同じとしても、これを上新粉の生地で包んで焼いたものが「きんつば」の原型なのだとか。さらに名称も元々は「ぎんつば」だったそうで、"つば"とは刀の鍔を模した形から来たものだそうです。
そうなると刀の鍔は四角ではありません。丸形で文様が入っていることは、時代劇などを見れば一目瞭然です。
そして、この「きんつば」の原型が今も守られているのが
高岡市の戸出地区。この地区にある和菓子屋さんでは、丸形で文様の入った「きんつば」が売られているというのです。
そこで向かったのは「天谷菓子舗」。国道156号から少し入った住宅街にあるお店は、外観からも観光客向けのお土産店ではなく、長年に渡って地元に愛されてきた店であることが理解できます。店内のショーケースには進物用の菓子などと一緒に、お目当ての「きんつば」も並べられていました。1個110円とのことなので11個を購入。10個は土産、1個はその場での味見用です。
慶応元年創業という歴史の有るお店ですが、お店の方に聞いたところやはり丸形で文様の入った「きんつば」は富山県でもここ高岡市の戸出地区だけに残っているのだとか。
早速1つ味見してみることに。
ちょっと開けにくい個別包装ではありますが、手作り風味は満点。しっとりした生地で上質な餡が包まれていますが、この餡はこし餡でした。甘さも控えめで、お茶うけにはとても合いそうです。1個を食べて、これは余程甘いものが嫌いという人でない限りは、どなたにでも喜ばれるお土産になると確信を持ちました。
美味しさもさることながら、ご紹介したちょっとした蘊蓄と、意外性が面白いと思います。
【天谷菓子舗】 富山県高岡市戸出町3丁目10-12 電話番号 0766-63-0159 営業時間 7:00 ~ 20:00 定 休 日 毎週火曜日 駐 車 場 有り |
こうして日本海の海の幸を満喫し、ちょっと面白い和菓子の歴史にも触れることができた一泊二日の新潟・富山小旅行。
東京から富山までは約430km、その距離は"ひこにゃん"で有名になった
彦根市までとほぼ同じ。
氷見まで足を伸ばした今回は、往復でちょうど1,000kmほどを走ることになりました。週末ということで高速道路の通行料金は安価ですし、何よりもこの時期ならではの美味しい海の幸を思う存分満喫できたので、大満足の旅になりました。
●ルートマップ|ダイワロイネットホテル富山 → 氷見フィッシャーマンズワーフ海鮮館 → 氷見市場食堂 海寶 → 天谷菓子舗 → 八王子駅