
このブログでも時々記していますが、私がやってみたいことのひとつに「寝台列車での旅行」があります。
近年の日本では航空網や都市間バスの発達などによって夜行列車の衰退が続いています。長い伝統を誇った夜行列車であっても利用減に歯止めはかからず、車両の老朽化もあって次々に廃止されているのが現状です。
そして、僅かな生き残り組となったのは豪華さを売りにした"乗ることそのものに目的を見いだせる"列車が中心。
東京と北海道を結ぶ「
北斗星」や「
カシオペア」、大阪と北海道をつなぐ「
トワイライトエクスプレス」などの上級個室は、いまもプレミアムチケットとして入手が困難な状況にあります。
現実的には東京から北海道や九州などの遠隔地に行く場合は、真っ先に思いつく交通機関と言えば飛行機。最近は競争の激化で割引運賃も増えましたし、何より速さでこれに勝るものはありません。
次に新幹線。この先開業を迎えることになる北海道新幹線を含め、さすがに東京から北海道や九州まで乗り続けるというのは少数派になるかもしれません。しかし車両の進化などによる高速化や快適性の向上は確実に固定客を増やしており、東京~広島間でも航空機との利用比率は50%近くで拮抗しているそうです。
リーズナブルさを追求するなら高速バスという選択肢もあります。ここ数年は激しい価格競争が繰り広げられており、東京から青森までで5,000円程度、福岡まででも8,000円程度で利用出来る料金が設定されています。
こうした交通機関に対して、夜行寝台列車やフェリーは押され気味。
しかし、両者に共通しているのは"高い非日常性"であり、時間を贅沢に使えるという旅ならではの楽しみが秘められています。
そのようは魅力は承知していても、実際にはなかなか時間の都合がつかなかったり懐事情が許さなかったりで、夜行寝台特急の旅が憧れの存在のままという方は実際には多いのではないでしょうか。
そんな方にちょっとお知らせしたいニュースが。
●シベリア鉄道 : 車窓の風景を動画で公開、計150時間分
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毎日jp(毎日新聞) 2010年2月15日 10時20分
ロシアの首都・モスクワとウラジオストク間を結んでいる「シベリア鉄道」。全線を走破する列車は隔日運転されており、その走行距離は実に9,258km。例えばモスクワを21時25分に出発する第2列車は、3日目の22時06分にシベリアの中心都市であるノボシビルスクに到着。5日目の早朝6時14分にはバイカル湖の西側にあるイルクーツクに着きます。さらにそれから2日後の出発から7日目夕方、17時40分には人口約60万人を抱える極東の都市・ハバロフスクに到着。ちなみにハバロフスクとモスクワの間には、7時間もの時差が存在しています。
ここまで来て、終点までの残距離は735km。日本で言えば東京~青森間くらいの長さになります。この距離を最後の一踏ん張りで駆け抜けて、シベリア鉄道の終点となるウラジオストクに到着するのは出発から8日目の6時23分。
なお、前述の通り広大なロシアは国内で時差がありますので、表記はすべて現地時間となります。
とにかく日本では想像つかないほどの壮大な列車の旅。
気になる料金は出発日によって変動があるそうですが、1等車の食事無しで8万円~20万円くらいとのことです。思ったより安い気もしますが、実際にはこれに約一週間分の食事が必要ですし、何より日本からの往復旅費も加わります。
なによりも乗車するだけで一週間を要するわけですから、相当な時間の余裕が必要です。
そこでせめて自宅に居ながらにして気分を味わいましょうという方にお薦めなのが、前述のニュースでも紹介された車窓動画。なんと全部で150時間分をウェブ上で楽しむことが出来ます。
150時間・・・、単純な割り算で6.25日分。さすがに真っ暗な深夜の車窓風景は少ないでしょうが、このスケールの違いが「シベリア鉄道」らしくて面白いと思います。
こんな車窓風景をBGVにして、ノンビリ過ごす休日というのも面白いかもしれません。
もっとも、それでもやはり長めの休みが必要ではありますが・・・。
休みといえば、こんなニュースも。
●地域でGWが1週間ずれる?大型連休分散に法改正検討
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MSN産経ニュース(産経新聞) 2010年2月14日 1時00分
これって、何のメリットがあるのでしょうか?
果たして国民はこんなことを求めていましたか?
もう、馬鹿馬鹿しくて呆れるしかありません。
Posted at 2010/02/17 18:13:34 | |
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