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2010年04月14日 イイね!

ちょっと気になる法解釈

ちょっと気になる法解釈前回のエントリで、高速道路上でのガス欠について記しました。

改めておさらいすると、高速道路上でのガス欠などによる停車は道路交通法違反となります。

■道路交通法 第三節 運転者の義務 第七十五条の十 (自動車の運転者の遵守事項)
「自動車の運転者は、高速自動車国道等において自動車を運転しようとするときは、あらかじめ、燃料、冷却水若しくは原動機のオイルの量又は貨物の積載の状態を点検し、必要がある場合においては、高速自動車国道等において燃料、冷却水若しくは原動機のオイルの量の不足のため当該自動車を運転することができなくなること又は積載している物を転落させ、若しくは飛散させることを防止するための措置を講じなければならない。」

これに対しては罰則規定も設けられており、同法第百十九条により「三月以下の懲役又は五万円以下の罰金に処する」となっています。

ここでちょっと気になるのが、これらの条文はあくまでもハイブリッドカーを含めた化石燃料で動く車を対象としていること。
条文をもう一度読み返すと、「燃料、冷却水若しくは原動機のオイルの量」について事前の点検が求められており、これらの不足によって車の運転が出来なくなった場合に罰則対象となるとされています。

では、ここで言う"燃料"とは何を指しているのでしょうか。
三省堂 WebDictionaryで「燃料」を調べると、「石油・ガス・石炭など,燃焼させてエネルギーを得る材料」とあります。

そう、この内容から解釈する限り、燃料電池自動車においては水素を"燃料"とみなすことが出来そうです。

しかし完全な電気自動車の場合はどうでしょうか?
電気は"燃焼させて"エネルギーとしているという表現を用いるのは少々難がある感じがします。しかし、電気自動車の普及が徐々に進む今日、高速道路上で充電しておいた電気を使い果たして身動き出来なくなる電気自動車が現れても、何の不思議もありません。

この件については以前、関係方面に取材してみたことがあります。その結果、公式な回答は無し。あくまでも非公式な担当者レベルの見解として「ご存じでしょうが、いろいろな技術の進化に法律がなかなか追いつかないんですよね・・・」というものでした。
簡単に法律を変えることが難しいというのは重々承知していますが、そろそろ法解釈の適正化や必要に応じた条文の修正が求められる時期に差しかかっているのではないでしょうか。

ちなみに法律が時代に遅れている事例としては、燃料電池自動車に水素を供給する"水素ステーション"の立地に関するものがあります。
燃料電池自動車の普及には、水素ステーションというインフラの整備が最大の課題。全国的に見ると年々数を減らしているとは言え、ガソリンや軽油を供給するスタンドに比べると、その数には大きな開きがあります。

ところが水素ステーションは法的な規制によって立地条件が厳しい制限が設けられています。それは万が一の事故が起きたことを想定すると、ガソリンスタンド以上に大きな被害を周辺に生じさせる可能性があるためなのですが、この立地条件によって常設型の水素ステーションを市街地に設けることは非常に難しくなっています。
安全性との兼ね合いが難しいところではありますが、国として将来を見据えた法整備を進めつつ、産業界と一体になった技術開発を行っていく必要性を強く感じるところです。
 
Posted at 2010/04/17 01:13:51 | コメント(0) | トラックバック(0) | 自動車全般 | 日記

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