
数日前、自宅の階段を照らす照明が切れてしまいました。ここには電球型の蛍光灯を使っていたのですが、さすがに何年も経っているので寿命を迎えてしまったようです。
そこで
ヨドバシカメラを訪れたついでに、交換用の電球を購入。今回は
PanasonicのLED電球「
エバーレッズ(EVERLEDS)」にしてみました。
それまで使っていた電球型蛍光灯に比べて、売価は2倍以上と高価。しかし消費電力の少なさはもちろん、定格寿命が3倍近いスペックという長持ちなので購入してみました。なにしろこの階段部の電球、非常に交換しにくい高所についているので、寿命が長いというのは大きなメリットになるからです。
ところで近年、自動車の世界でもLEDが広く普及しています。テール&ストップランプへの採用例はコンパクトカーでも珍しくありませんし、一部の車種ではヘッドライトへの採用例も出てきています。また、欧州車を中心にポジションランプとしての純正採用も増加中。このほかにもライセンスプレート灯やウィンカーランプ、室内灯など、自動車用電球のLED化が急速に進んでいるといえるでしょう。
もちろん自動車用も家庭用と同じく、通常の電球に比べればコスト的には割高になります。
しかしそれでも採用が増えているのは、ひとえに高い燃費性能を求める市場の声に応えた結果でしょう。消費電力の少なさは結果的に燃費性能の向上につながります。もちろん電球のLED化だけで変化する割合は微々たるものですが、エンジンやミッションなどの高効率化、空力性能の向上など、あらゆる面で徹底的に突き詰められてく燃費性能においては、この微々たる差も決して無視出来ない部分になっているからです。
その集大成としてカタログに掲載される燃費数値ですが、最近では最高出力数値よりもこちらが最も消費者が気にしているスペックになってきました。そういう状況ですから、例え0.1km/Literでもライバルに劣る数値を載せるわけにはいきません。ゆえに電球のLED化が進んでいるのも必然的な流れといえるのではないでしょうか。
ところでLED灯火については今から5年前、
2006年2月12日付のエントリの記事でも指摘したのですが、ちょっと気になる部分があります。
LEDの特徴としては反応の速さがひとつ挙げられます。これは街中でブレーキが点灯する瞬間を見ればわかりますが、通常の電球に比べてLEDは“パッ”と明るく光ります。この特徴は特にストップランプにおいて後続車への注意喚起を明瞭かつ迅速に行なえるという大きなメリットになります。
もうひとつの特徴としては寿命の長さがあるでしょう。冒頭で家庭用電球のことにも触れましたが、通常のフィラメント電球より圧倒的に長い寿命はメンテナンス性の向上につながります。特に近年はランプの交換をするのにも手間がかかる車種が少なくないので、これも大きなユーザーメリットに数えられます。
そして三つ目の特徴として挙げたいのが発熱の少なさ。これこそがLED電球の高効率性を示す部分であり、エネルギーを無駄にしていないので燃費性能にも寄与することにつながる点です。しかし、これが雪道では大きな落とし穴につながってしまいます。
雪道、特に乾いた新雪などの積もった道では、自車が巻き上げた雪が車体の後面にはりついてしまいます。この時、従来のフィラメント電球であれば発熱効果のためにテールランプを点灯してさえいればランプ周りの雪は溶けて後続車からの被視認性がある程度は保たれていました。
しかしLEDは発熱量は非常に少ないためにレンズ越しに雪を溶かすことは無く、ランプ面全体を白く雪が覆ってしまう結果になります。
こうなると後続車からはテールランプの灯が相当接近しない限り視認できなくなってしまいます。今ではもうひとつ、ハイマウントストップランプの存在もありますが、これも車外にむき出しで装着されているものは表面が雪に覆われる可能性がありますし、室内装着のものはしっかりリアウィンドゥの雪を除けておかなければやはり点灯状態は後方から確認しにくくなってしまいます。
このように雪道で後方からの被視認性が低下するというのは、非常に危険な状態になります。渋滞や何らかの理由で停車していた場合、後続車の発見が遅れるとそのまま追突される危険性が高いわけです。路面凍結などの恐れがある雪道ですから、なるべく自車の存在は早めに相手に認識された方が良いというのは、推して知るべしです。
実はヘッドライトについてもフィラメント式の電球よりHID式は発熱量が少ないので、前方視界についても同様のことがいえます。この点、ウォッシャーやワイパーなどをヘッドライトに備えている車が欧州車では多く見られますが、残念ながら日本車ではかなりレアな装備という位置づけになってしまっています。
対策としては、雪道では頻繁に前後ライトやウィンドゥ、ルーフなどについている雪を除けることに尽きます。この冬は全国的に豪雪が続き、例年はあまり大雪被害のないような地域でも交通が寸断されるなど混乱を生じていました。
小さな接触事故であっても、それがきっかけとなって交通網が大きく乱れる可能性もある雪道の運転。周囲から“見られる”ことが安全運転につながるということも十分に認識しておく必要があるでしょう。ただし、リアフォグランプの利用については、後続車の有無や気象状況などを随時判断して、適切に使うことが求められます。
Posted at 2011/02/22 23:06:55 | |
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