
27日(水)の夜にチェックインしたのは、「
ホテル阪急エキスポパーク」。
万博公園の中という立地は閑静な環境で、施設内には大規模な宴会場やフィットネスも有している都市型リゾートという側面もあるホテルです。
アクセスは公共交通機関は
大阪モノレールが唯一の手段という感じですが、車利用という面では名神高速道路の吹田インターチェンジから2~3分という近さなのでとても便利。駐車場も100台以上を収容、料金も市内中心部より圧倒的に安いので、今後も利用する機会のありそうな良いホテルを見つけられました。
さて、
石川県から
愛媛県へと転戦する今回の“春の長期ロード”ですが、今日は中日となります。特に制作作業などをする必要も無いので、久しぶりの大阪滞在ということで写真素材を集めに出かけてみることにしました。
まず訪れたのは「
交通科学博物館」。
JR西日本が運営している施設で、鉄道を中心として自動車や航空機などについても実物展示を含めて紹介している施設です。
私がここでお目にかかりたいと思っていたものは、正面入口から足を踏み入れてすぐの場所に鎮座していました。
「
ML-500形リニアモーターカーマグレブ」です。リニアモーターカーについては既に中国などで商業運行が実現していますが、日本でも
JR東海が「
LINEAR-EXPRESS」として2025年までに営業運転の開始を予定しています。
この展示車両は1977(昭和52)年に作られた無人実験車両で、当時の宮崎実験線で走行を重ねていました。そして1979(昭和54)年12月21日に517km/hを記録、当時の世界最高速度記録を樹立したのです。
リニアモーターカーの実験はその後、MLU001で有人実験が開始されました。さらに実験線は宮崎から山梨へと場所が移され、実験開発が進められた結果として、いよいよ日本での営業運転実用化も現実的になってきました。

もうひとつ、お目にかかりたかった展示車両は鉄道ではなく、バスです。
「
東名高速バス」は1969(昭和44)年、当時の国鉄バスが東名高速道路を走らせる高速バスを運行するにあたって、バスメーカー各社に要請して開発させた専用型式車両。そのうち、ここには
三菱ふそうが開発、同年62台を納入した「B906R」が展示されています。
本格的な高速道路時代を迎えた日本は、自動車の高速巡航性能が劣っていたこともあり当時は色々な苦労やトラブルがあったとのことです。バスについても耐久性や高速巡航性能、加速性能などがとても高いレベルで要求され、国鉄側が各メーカーに提示した仕様は細部に渡って高い性能を要求したもので、当時の自動車メーカーも総力を挙げての開発になったと聞いたことがあります。
しかし後年、この専用型式は自動車メーカーにとって“お荷物”と言える存在になってしまったようです。余りにも厳しい仕様要求、国鉄からの開発に関する資金的な支援は事実上皆無、かつ専用部品開発生産のコストが大きい上に、補修部品の在庫が必要になるなど、商売としては旨みが全く無かったようなのです。
その上、一般市販仕様が技術革新などでどんどん進化すると、ますます専用型式は存在意義を失っていきました。
日野自動車などは早々に開発から脱退したそうですが、公的機関との結びつきが強い
三菱ふそうは、延々と“お付き合い”をさせられるハメになったようです。

「
交通科学博物館」を一通り見学した後は、
大阪国際空港を一望できる「
伊丹スカイパーク」へ。
やや不安定な天候だったがゆえに、余り空の色合いは美しくなかったのですが、せっかくなので日没の空港を撮影してみることに。
大阪国際空港は騒音対策として4発ジェットエンジン機の離発着は原則的にありませんが、大小さまざまなジェット機に加え、プロペラ機も頻繁に離発着を繰り返しているので、被写体のバラエティがとても豊かな空港です。もちろん主要幹線となる空港なので離発着も多く、さらに撮影環境としてもここ「
伊丹スカイパーク」や有名な「千里川土手」、ターミナルビルなど色々あって楽しめます。
先日、メンテナンスを施したカメラボディとズームレンズの調子を見るにもちょうど良い機会だったので、飛行機の流し撮りもやってみることに。「
伊丹スカイパーク」からは滑走路やエプロンが至近なので撮影はしやすいですが、前述のように大小さまざまな機体が行き交うので、レンズ選びも難しいところがあります。エアバンドを聴きながら、撮影対象となる機体に合わせてのチョイスが必要になるかも。

この場所は、駐車場に停めた車内からも行き交う飛行機を間近に眺められるので、本当に飽きないスポットです。
天気のよい日中は家族連れの姿も多いですし、もちろん飛行機の撮影に興じている人の姿も多数。特に何をするでもなく、ベンチに腰掛けて飛行機を眺めている女性の姿もあったりで、近隣の方々にもとても親しまれている公園なのでしょう。
関西の空港問題は何らかの策を打っておかないと行政の負担、最終的には府民や県民、そして全国民への大きな負担となってしまう可能性があります。
もちろん空港問題は金銭的な面だけで論じるべきでもなく、環境問題や事故対策、利便性、国際的な競争力といった、多角的な検証と考察によって結論が導き出されるべき加登は思います。福岡やここ伊丹を訪れるたびに、「果たしてこんな市街地のド真ん中に大規模空港があることはベストなのだろうか?」という思いがしていますが、まずは難しいとは思いますが、地域としての方向性をしっかり定めていく必要があるのではないかと思います。
Posted at 2011/05/05 17:11:06 | |
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