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2011年11月03日 イイね!

日本にキャンピングカー時代がやってきた

日本にキャンピングカー時代がやってきた近年、週末や連休になると、キャンピングカーの姿を多く見かけるようになりました。広い居室空間を有するミニバンの人気は、車中泊が容易にできるからという理由を持っているユーザーにも支えられているようですが、さらに本格的な室内調度や高い快適性を誇るキャンピングカーを最終目的とする客層も少なくないのでしょう。

日本では特殊用途自動車の中に「キャンピングカー」という分類が法的にも設けられており、該当車両は8ナンバーが交付されます。一時は簡易的なシンク設備を載せて8ナンバーを取得して節税を狙うものも多かったのですが、2003年の法改正によって構造要件が厳しく定められて現在に至っています。ゆえに今日の8ナンバーを有するキャンピングカーは、しっかりした寝台構造やシンク設備(調理台、水道設備など)が備えられています。

キャンピングカーには形状や構造によって、いくつかの種類があります。
最高峰に位置づけられる「フルコンバージョン」は、完全オリジナルボディを架装したタイプ。欧米では珍しくありませんが、さすがに日本では極少数派で、見かける機会があったとしても輸入車の場合がほとんどで国産はあまり生産された実績がありません。

次に「キャブコンバージョン」は、小型~中型のトラックを改造したタイプ。運転台(=キャブ)はそのままに、本来は荷台スペースとなる部分に居室空間に充てるボディを架装したタイプです。写真を掲載したタイプがこれで、1トンクラス~2トンクラスくらいの小型トラックをベースとしたタイプが最近は人気を高めているようです。なにより居住性に優れることがメリットで、居室内では自宅の部屋と変わらない雰囲気でくつろぐことができます。対して走行性能ではトラックベースゆえに限界もあるようで、特に移動中の乗り心地は多少目をつぶる必要もあるのだとか。
そこでハイエースや、旧・グランドハイエースなどの、より乗用車に近いモデルをベースに、車体後部にオリジナルボディを架装したタイプも人気を集めています。

「バンコンバージョン」は、ハイエースなどのバンタイプをベースに、車両元々のボディを活かしてキャンピングカー化するタイプ。主に室内に専用シートを装備したり、シンク設備を備えるという手軽なものが多いですが、中にはポップアップルーフを備えて居住性を高めたというものも存在しています。
この車両は外観も一般車とほとんど変わらないので、日常的な用途で不満なく扱いやすいというメリットがあります。車体サイズも基本的にはベース車のままなので、駐車スペースに難儀するようなこともありません。また、手軽な価格で購入できるというのも見逃せないポイントのひとつです。

さらに「バスコンバージョン」というタイプもあります。こちらはマイクロバスをベースとしたもので、広い室内とトラックベースに対して圧倒的に乗り心地などが優れるというポイントがあります。多くの場合、室内は寝室とリビングの2つにわけられるレイアウトとなっており、乗車定員で運転者を含めて10名が余裕をもってくつろげるだけのスペースが用意されています。
車体は多くの場合、ベース車両そのまま。窓部分などに加工を施すことは多いですが、長期滞在を考えた場合には暑さや寒さ対策をどう施しておくかはひとつのポイントになるでしょう。もちろんマイクロバスがベースということで、相応の駐車スペースが自宅はもちろん出先でも必要になることも要注意です。

近年、特に人気を高めているのが、「軽キャンピングカー」。軽自動車規格のワンボックスやトラックをベースにキャンピングカーを仕立てたもので、必要最小限のスペースではありますが、大人2名であればなんとか長期滞在旅行にも使えそうな内容となっています。
ワンボックスベースの場合はベースボディそのままにほとんど大きな改造を施すことはなく、寝具や調理設備を整えた程度のものが大半のようです。一方でトラックペースの場合はキャブコン同様にボディ後半にオリジナルのものを架装したものもありますし、荷台に“荷物”として居室スペースを積載するタイプのものも、その手軽とリーズナブルさから人気を集めているようです。

このほか、乗用車などで牽引する「キャンピングトレーラー」もあり、こちらは目的地で切り離しを行って機動性を高められるという特徴があります。トレーラー独特の運転感覚や技法を身につける必要はありますが、このジャンルは固定客に根強い人気があるとのこと。


このように一口にキャンピングカーといっても多種多彩な内容ですが、全体としては景気低迷が叫ばれているこの国でも、堅実に市場を拡げているようです。
キャンピングカー製造メーカーの業界団体である「日本RV協会」が去る9月に発表したところによると、2010年度の出荷台数は対前年比で国産が6.4%増。輸入車の輸入台数も6.9%増と堅調な推移を見せているようです。

種類別ではバンコンバージョンが全体の39.3%を占めていますが、ここに来てキャブコンバージョンが31.9%にまで伸びを示して人気が高まっていることを伺わせています。さらにキャブコンバージョン全体のうち、実に55.3%を軽自動車ベースが占めているといいますから、昨今見かける機会の増えた可愛らしいキャンピングカーが全国的に増加傾向にあることは間違いの無いところです。


自動車市場はこの3月に発生した東日本大震災の影響もあって混乱気味ですが、ことキャンピングカーについて言えば「震災発生時の利便性」も注目を集めつつあります。これは阪神淡路大震災の時も言われたことですが、スペース効率に優れた自家用車があると、万が一の時にプライバシーを確保できる貴重な避難空間になり得るということです。
また、定年を迎えた世代がキャンピングカーを購入して夫婦で全国を旅行するというケースも増えてきており、こうした客層がキャンピングカー市場を支えている大きな存在となっているようです。

最近は道の駅や高速道路のサービス/パーキングエリアも施設の充実化が図られてきました。ゆえにキャンピングカーの姿も多く見かけられるようになり、巷ではこうした施設の人気ランキングを紹介する書籍などもあるようです。
しかし、中には常識やマナー、ルールを無視した利用者が少なからず存在していることも事実。「日本RV協会」でもこの点ついては啓蒙活動を展開しています。

●キャンピングカーのマナー厳守への呼びかけ|キャンピングカーのマナー・ゴミ問題
一般社団法人 日本RV協会

これはもちろんキャンピングカーのユーザーに限ったことではありませんが、日本人が本来持っているはずの美徳である「ルールやマナーを守る」という当たり前のことを、世代を問わずに再認識しておきたいところです。
 
Posted at 2011/11/16 01:07:25 | コメント(0) | トラックバック(0) | 自動車全般 | 日記

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