
今や、仕事でもプライベートでも欠かせなくなったインターネット。
ホテルや航空券の手配、大小さまざまな買い物、そしてニュースをはじめとした色々な情報収集などは全てインターネットに依存する生活となっており、反面ではテレビの無い生活をして長い年月が経ちましたし、雑誌なども購入する機会はめっきり減りました。
ブラウザにあるブックマーク先も結構な数になっており、当然ですがその中には“定期巡回コース”というのがあります。ニュース関係は毎日、それ以外にも週に一度くらいの頻度で覗いているサイトがいくつもありますが、そんな中のひとつが「中古車情報サイト」です。
私自身、車の購入は中古車が前提と言える状況が続いています。車歴を振り返っても、新車で購入したのは一番最初に所有した車である
S13型・日産シルビアQ'sのみ。以降、これまで購入した全ての所有車が中古車となっています。
中古車は新車と異なり、一台一台が全て“別物”。型式やグレードが同じであっても、注文装備の内容が異なっていたり、ボディカラーがいろいろあったり、走行距離やコンディションも千差万別。それこそ車種によっては極端に言えば、星の数ほどある個体の中から、価格面も含めてどれだけ自分の希望に沿った物を見つけられるかという、実は難しい買い物だったりします。
逆にちょっとこだわった車選びをしようとすると、希望の車種を見つけられるかも勝負になってきます。
この日も、たまたまいつもの調子で何気なく中古車情報サイトを検索していました。
そして、見つけてしまったのです。恐らくは、もう二度と出会うことが無いと思っていた車を。
●Goo-net|日産セドリック 280E ブロアム
1979年から1983年にかけて生産・販売されていた、430型・日産セドリック。
既にこのブランドネームは過去のものになりましたが、1960年の初代から数えて5代目にあたる430型は、後々のセドリックに深く面影を残すこととなるデザインがひとつの特徴でした。
このモデルは4ドアハードトップと4ドアセダン、5ドアステーションワゴン、ライトバンというボディバリエーション。まだ3ナンバー車の自動車税がとても高額だった時代ゆえ、販売の中心は2,000ccの直列6気筒エンジン、もしくはディーゼルエンジンを搭載した5ナンバーモデルでした。
また、当時は日産自動車が多くのテレビドラマに車両協力をしていたことから、テレビを通じて広く知られた存在でもありました。私自身も子供のことからLサイズの4ドアが好きだったのですが、そこには多分にテレビドラマの影響があったと思っています。
そして、今でも中古車市場での流通量は430型そのものは少なくないのですが、その大半は4ドアハードトップモデル。なにしろ、新車当時で既にセダンは官公庁や法人需要が主となっており、個人オーナーはハードトップボディを選ぶことがほとんどでした。ゆえに元々流通量が少なめ、かつ法人需要などで距離が伸びる傾向にあったセダンは、現存数がかなり少なくなっています。
その上でさらに前述のように2,800ccエンジンを搭載する3ナンバーは、車体そのものが高価だったことに加え、高額な自動車税も敬遠されて、販売台数は少ないものでした。3ナンバー、2,000ccオーバーが当たり前の現代と比べると、時間の流れを実感する部分です。
つまり、今回見つけた「4ドアセダン+2,800ccエンジン」というのは、中古車市場ではほとんど流通しなくなっている絶滅種。それだけに、まさか再びこの条件の個体を見つけられるとは思ってもいませんでした。
“再び”と記したのは、私自身が2003年の末にこの条件の中古車を購入した経験があるからです。
その時も、たまたま覗いた中古車サイトで発見して、物欲に火がつきました。早速販売店に連絡して、数日後には下見。結局、そのまま購入契約を結んで手に入れたのが、今回の個体と同じ430型セドリックの4ドアセダン、後期型で2,800ccエンジンを搭載する最上級グレードの“280E ブロアム”でした。
ただ、私が持っていたのはボディカラーがブラック。今回の個体はシルバーなので、そこは小さいようで私にとっては大きな相違点です。
私にとって「セダン+2,800cc+黒のボディカラー」は必須条件でした。可能なら前期型がベストでしたが、ここは後期型も妥協の範囲内。実は新車当時に放送されていたテレビドラマで使われており、先日無くなった二谷英明氏が演じる役柄の専用車的に使われていました。それがこの車を好きになった理由であり、購入時にはちょっとしたお遊びでドラマに使われていたものと同じ番号の希望ナンバーを取得していました。
結局、私が所有していたセドリックは時間と資金の余裕が出来たらレストアでもしていこうと思っていました。しかし、その後に環境の変化もあって置き場の問題などが生じ、1年ちょっとで手放す結果となりました。その間の走行距離は僅かに200kmほどでしたから運転した実感はほとんど残っていないのですが、完全に趣味の目的として購入した一台なので思い入れもあるものです。
今回、再びめぐり合えましたが、再度の購入をすることはありません。置き場の問題などはクリアする方法もあるのですが、いまひとつ2003年のような“物欲”が生じてきません。その理由はいくつかあるのですが、ひとつはボディカラーがシルバーであること。レストアして好みのブラックに全塗装してしまえば良い話ですが、そこまでする気も起こらず。
中古車の購入は、まさに“縁”。いまひとつ、今回の個体には、“強い縁”を感じないのが、自分でも不思議な感じです。
●愛車紹介|日産セドリック 280E ブロアム
Posted at 2012/03/24 21:49:07 | |
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