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2012年06月10日 イイね!

気高きブランド

気高きブランド近年、世界的に自動車メーカーが目指しているもののひとつが、高級ブランドとしての地位の確立です。
生き残りをかけた新興国市場への積極攻勢においても、ブランドバリューを高めることは付加価値を生み、市場のユーザーから信頼と憧れを得られる存在となることは、耐久消費財である自動車を製造・販売する上で収益力の向上に大きくつながるポイントのひとつです。

ゆえに欧州の伝統的なブランドはバリエーションを拡大し、上級車種で培った高いブランド力を武器により幅広い客層へとアピールを強めています。一方でアメリカのブランドは大きな変革を遂げて若々しさをアピール、自動車本来が持つ運動性能を大きく高めて欧州勢に対峙しつつ、自らが長年培ってきたブランドイメージを上手くミックスさせて新規顧客の開拓につとめています。
また、日本のメーカーは高級車ブランドを別展開し、安くて耐久性に優れるという長年に渡って欧米市場で支持を集めてきた基礎的商品力の高さを背景としつつ、日本人ならではの感性を織り込んだ付加価値の創造に力を注いでいます。

そんな中、欧州の伝統的高級車メーカー、特にスポーツモデルを販売の中心としてきた名門たちにも変化が生じてきました。
その大きな象徴と言えるのが、各社が本腰を入れて世に送り出してきた4ドアモデル。マセラティクアトロポルテポルシェパナメーラ、そしてアストンマーティンラピードといったモデルたちは、実用性よりも走行性能や官能的なデザインを売りとして、世界中のエンスージアストと呼ばれる愛好家たちの注目を集めています。

このうち、特にその存在に気高ささえ感じるブランドがアストンマーティン。1913年の創業以来、熟練工の手によるハンドメイドに近いクルマ造りを続けており、大手資本の傘下に入って以降もその存在感や価値を下げることなく、限られた幸せな世界中のオーナーに向けて拘りの逸品を生み出し続けています。

この6月10日には、東京都内にあるショールームが移転して新規オープン。もちろん国産車ディーラーのように「ちょっと通りすがりに」という感じで気軽に立ち寄れるような雰囲気ではなく、ちょっと敷居の高さを感じずにはいられないショールームではありますが、アストンマーティンの世界観を凝縮した素晴らしいショールームが営業をスタートさせました。

もっとも、このブランドには、近年になって歴史的といっても過言ではないような変化が生まれました。
それが2011年に発表された「シグネット」の存在です。一目ご覧いただければお分かりのように、このクルマは「トヨタiQ」をベースとしたもの。昔ながらの表現を使えば“兄弟車”と言える関係にありますが、そこは単なるバッヂエンジニアリングに留まっておらず、外板の多くに専用部品を用いてファミリーに共通する顔つきなどを共用しています。さらにインテリアも贅をつくしたものに仕立てられており、475万円からという価格設定にも納得のいく仕上がりとなっています。

そもそもは北米での燃費規制対策として生まれた「シグネット」ですが、発表当初は既存のアストンマーティンのオーナーにのみ購入する権利が与えられるのではないという話も飛び交ってみました。
実際には誰でも購入することが可能になったのですが、やはり理想としては2ドアの「ヴィラージュ」あたりと一緒にガレージに並べて、あくまでも日常ユースでは「シグネット」を使い、週末のドライブなどでは「ヴィラージュ」のSテアリングを握る、というスタイルになるでしょう。

さすがの首都・東京でも見かける機会は限られるアストンマーティン。もっとも、一人のファンとしては決して街中に溢れてほしいと思う存在でも無く、金銭的・財力的な問題ではなく、人格的に似合う人、自動車にある程度詳しく、かつ紳士的な運転を心がけてくれる方にステアリングを握り、ガレージにおさめていただきたいと願う羨望のブランドです。
 

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各種取材やウェブサイトを中心とした制作業務を行なっています。 主なテリトリーは自動車/モータースポーツ、飛行機などの交通関係。 自動車は乗用車からトラッ...
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