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2009年03月11日 イイね!

"モータースポーツ文化"の舞台

"モータースポーツ文化"の舞台昨日、モータースポーツ業界をひとつのニュースが駆けめぐりました。

こんなご時世ですから決して明るい話題ではなかったのが残念ですが・・・。

●モーターパーク自己破産へ 負債100億円超 管内最大
WEB TOKACHI (十勝毎日新聞)  2008年3月10日 13時18分

北海道唯一の国際格式サーキット「十勝インターナショナルスピードウェイ」を所有する"十勝モーターパーク株式会社"が、自己破産による会社整理の方針を固めたという第一報です。

日本で唯一の24時間耐久レース「十勝24時間レース」を開催していることで知られる同サーキットは、1993年5月5日にグランドオープン。


このニュースは翌日以降も続報が伝えられています。

●会社整理へ調査 モーターパーク 取締役会当面の事業未定
WEB TOKACHI (十勝毎日新聞)  2008年3月11日 18時23分

●更別・十勝モーターパーク 負債105億円、整理へ
北海道新聞  2008年3月12日 8時14分

こうした情報が伝えられたことで、一部には"サーキットが閉鎖される"とか"十勝24時間レースが開催されない"などという憶測も流れているようです。


同コースは私自身がグランドオープン当時から職員として勤めたところでもあるので、とても気になるところ。
あまり不用意なことを書くことは出来ませんが、報道にもある内容で重要な部分が関係者の皆さんには余り伝わっていないようなので、あえて記すことにします。


まず現状、同サーキットはコース所有者と運営者が別々の会社です。
今回の報道で"会社整理"を伝えられているのは所有者側。要するに"大家さん"の経営が厳しくなったということであり、"店子"である運営者側は健全経営が続いています。

要するに莫大な費用をかけて施設を建設した際の負債が積もり積もって、経営を難しくしたというのが現時点での状況。

会社整理については第一報では"破産法"の適用と伝えられましたが、翌日の報道では他の方法も含めて検討が進められるということになったとされています。


サーキット運営側としては"大家さん"の問題なので、今のところは静観している模様。運営側は経営状態が健全なので、夏期コースオープンに向けて粛々と準備を進めているとのことです。

今後の展開によっては最悪の自体も考えられるわけですが、あくまでも個人的な推測としては早々にサーキットが閉鎖されるような事態にはならないのではないかと思います。

これまでにもバブル崩壊以降、国内のサーキットではいくつかの運営形態転換事例が存在しています。

「オートポリス」は開設当初の運営会社が破産。地元自治体の尽力によって第三セクターを設立して運営を継続、その後は川崎重工業が買収して現在も存続しています。

「TIサーキット・英田」は親会社が民事再生を申請、後に会社更生に申請を切り換えて適用され、ユニマットホールディングスが経営支援に名乗りをあげました。
その結果、名称を「岡山国際サーキット」と改めて現在もグループ傘下として施設は存続、日本で初めてWTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)を開催するなど活況を見せています。

「仙台ハイランドレースウェイ」は親会社が民事再生手続きを申請して自主再建を進めることになりましたが、サーキット施設は新たに設立された運営会社に委ねられて現在も存続しています。

唯一、消滅してしまったのが「MINEサーキット」。やはり親会社が民事再生手続きを申請して事実上倒産。
コースは大手玩具メーカーの系列会社に譲渡されて運営を継続しましたが、後に不採算部門整理の対象とされて自動車メーカーに売却され、テストコースになりました。このためサーキット場としての営業は終了してしまいました。


このように厳しい状況を生き延びたサーキットコースが多くあり、どれもが努力を重ねて現在も営業を続け、地元のモータースポーツ振興に大きく貢献しています。

もちろん世界的な経済情勢の悪化を見る限り、前途が多難であろうことは容易に想像がつきます。

しかし「十勝インターナショナルスピードウェイ」については公認レースのほかにも、今や全国のサーキットなどで開催されるようになった"ママチャリ耐久レース"を生み出したり、"草レースイベント"が活性化しているなど、明るい材料も少なくないように思えます。

そして何より、シンボリックな存在でもある「十勝24時間レース」。
現状、国内のサーキットで24時間耐久レースを開催できるのは当地だけではないかと思います。
そしてモータースポーツ全体を見たときに、"文化"としての存在価値が高いのは、すっかり商業主義&政治的駆け引きが色濃くなったF1でもWRCでもなく、地域一帯となって開催される"市街地レース"と、丸一昼夜を戦い抜くという"戦いの原点"とも言える"24時間耐久レース"ではないかと思います。

少なからずその歴史の一部に携わり、ここをキッカケにしてモータースポーツの世界で現在も仕事をしている私にとっては、是が非でも施設が継続されて、より"24時間レース"が定着していくことを願ってやみません。
 
Posted at 2009/03/13 06:44:33 | コメント(1) | トラックバック(0) | モータースポーツ | 日記
2009年03月10日 イイね!

シーズンインに向けた準備

シーズンインに向けた準備昨日のエントリにも記したように、いよいよ2009年のモータースポーツシーズンが本格始動。

私にとっても遠距離への取材出張などがいよいよ始まります。

そこで出張がシーズンインを前にして、ひとつの準備をしてみました。

それは"モバイル環境"の進化。
インターネット接続はノートパソコンやPDAなどの普及に伴い、アウトドアでも必要とされるひとつの"社会インフラ"になりつつあります。

私がモバイル通信ツールとして初めて手にしたのはNTT docomoのPHSデータカードでした。
"@FreeD"という名称の定額制データ通信プランを使っていました。
しかしWILLCOMの"AIR-EDGE"がより通信速度の速い定額制サービスを開始したことから、こちらも新たに契約。

全国各地で必要な時に通信環境を構築出来るかは仕事上の大きな"生命線"になりますので、異なるキャリアの二系統を併用するようになりました。
この頃は速度の関係で"AIR-EDGE"が主、"@-FreeD"がサブという位置づけ。

その後2008年1月にNTT docomoがPHSサービスの提供を終了するのに伴い、新たにFOMAのHIGH-SPEED定額データ通信プランに乗り換え。
既存PHSユーザーにはFOMA最新機種が無償で提供されることとなったので、カード型通信タイプではなく、HIGH-SPEED対応電話器をUSBケーブルでつないでの通信としています。

これによって主が"FOMA"になり、"AIR-EDGE"はサブ扱いに。
何といっても通話と同じ全国的に広範囲なサービスエリアが"FOMA"の魅力、ラリー取材などでも重宝しています。


そして今回は新たに"イーモバイル"を契約することに。
たまたま友人が導入を検討していたため、一緒に大型量販電器店を訪れたのですが、ついでに私も新規契約してきました(^^;。

プランは"スーパーライトデータプラン"。これだと未使用月は1,000円の請求、ヘビーに使っても上限額は4,980円(新にねん)で、完全定額制の"データプラン"と変わりません。

更についでに新規契約とセットで買うと非常に安価になる"ミニノートパソコン"もチェック。
安いものでは5千円台、中には100円!という値付けの商品もあるので、興味が沸いたので店員さんに聞いてみると・・・。

これをセット購入するには契約プランなどに制限が多く、結果としてはパソコンを"安価に買える"のではなく、契約プラン月額料金の一部でパソコンを"分割払い購入する"という感じの内容でした。

ということでミニノート購入は見送って、データ通信のみ新規契約。
下り最大7.2Mbps、さらに上り最大1.4Mbpsとなっていますので、サーバへのデータアップロードでも便利そうです。
サービス提供エリアも一気に拡大しているようで、主要サーキットでも利用できるところが増えてきています。


今回の導入に伴って"AIR-EDGE"は解約。
今シーズンは場所にもよりますが、"イーモバイル"が主で、"FOMA"をサブとしてモバイル環境を構築していくことになりそうです。
 
Posted at 2009/03/12 08:27:28 | コメント(3) | トラックバック(0) | 取材・業務雑記 | 日記
2009年03月09日 イイね!

世界選手権がいよいよ開幕!

世界選手権がいよいよ開幕!カレンダーが3月に入り、2009年のモータースポーツシーズンもいよいよ本格的に始動してきました。

世界的に経済情勢が厳しさを増し、特に自動車産業は大きなダメージを受けている昨今ですが、ヨーロッパのメーカーは決して「我先に」とフィールドから姿を消すようなことはなく、戦いの舞台に挑んできています。

もっとも先行きは決して楽観的ではなく、特に3つあるFIA世界選手権の中でも参戦費用の高騰が叫ばれて久しい「Formula 1」と「WRC(世界ラリー選手権)」については将来に向けての改革が必要となるでしょう。

そんな2つの世界選手権に対して、2005年に発足したばかりの"ツーリングカーレースの世界最高峰"が「WTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)」。

当ブログでもしばしば話題を取り上げていますが、この最も新しい世界選手権レースは参戦費用が圧倒的に安く、かつ現地やテレビを通じて観戦する世界中のモータースポーツファンの"満足度"を高めることに主眼を置いたレース運営が特徴的です。

そんな「WTCC」が世界選手権カテゴリーの先陣を切って、週末にブラジルで開幕戦を迎えました。

昨年はスペインの自動車メーカー「セアト」のディーゼルターボエンジン搭載車が圧倒的な強さを見せて悲願のドライバーズタイトル&マニュファクチャラーズタイトルを獲得。

そこで今期は、よりコンペティティブなレース展開を目指して、性能調整のためのウェイト搭載制度をドライバー主体から車種主体に変更。
さらに予選方式を2パート分割の"スーパーラップ方式"を採用するなどの規則改定を行いました。

しかし前者のウェイト搭載については開幕戦は全車搭載が無く、規則上の最低車輛重量をクリアすることだけが義務づけられた状態。
つまり各車が本来のパフォーマンスでぶつかり合うことから、シリーズの展開を占う上でも大変重要な一戦と位置づけられます。


1日で2レースを行う「WTCC」、結果をお伝えしてしまうと開幕戦は昨年の勢いをそのままにセアト勢の独壇場といってもよい展開になりました。

第1レース(シリーズ第1戦)を制したのはディフェンディングチャンピオンのイヴァン・ミューラー選手。続く第2レース(シリーズ第2戦)は、昨年のドライバーズタイトルを最後までミューラー選手と争ったガブリエレ・タルクィーニ選手が優勝。
つまり、昨年のドライバーズランキング1位と2位に輝いたセアトが2戦を連勝、しかも両レースともに上位4台を独占という圧勝ぶりでした。

対するはBMW、シボレー、ロシアのラーダといった面々ですが、もちろんこのまま引き下がるはずも無く。
BMWは昨年同様に320siでの参戦ですが、タイトル奪還に向けてどんな策を練ってくるのかが気になるところ。
開幕戦で新型車「クルーズ」を投入したシボレー勢は、その仕上がりに自信を持っているようで熟成進化によって速さに磨きがかけられることは間違いないでしょう。
ロシアのラーダは"ワークス体制"になり3台を投入、しかもシーズン途中では新型車にスイッチする予定もあることで、こちらもダークホース的な存在。

激しいバトルが売り物の「WTCC」は昨年秋に日本にも上陸して大いに話題を呼びました。
もちろん今年も日本での開催はカレンダーに登録されており、11月1日(日)に岡山国際サーキットに白熱のバトルが再びやって来ます。

昨年は見逃してしまったという方、日本では他で見られないような魅力的なレースを今年は絶対にその眼でご覧いただきたいと思います。
例え自動車やレースに詳しくないという方でも、観戦して必ず楽しめる"競争=スポーツ"が「WTCC」。
今からこの秋の観戦をぜひ予定に入れておいていただきたいと思います。

※掲載写真は2008年の参戦車輛。
Posted at 2009/03/11 04:36:50 | コメント(1) | トラックバック(0) | 取材・業務雑記 | 日記
2009年03月08日 イイね!

【試乗インプレッション】 トヨタ・マークX with YOKOHAMA iceGUARD

【試乗インプレッション】 トヨタ・マークX with YOKOHAMA iceGUARD昨日付けのエントリまで連続企画でご紹介した「冬の函館・道南紀行」。
2月21日から23日の期間で実際に訪れた内容をベースとして、より主なスポットを訪問しやすいように行程を組み直して掲載してみました。

この取材訪問で移動のアシとなったのが「トヨタマークX」。
そして冬場のレンタルということでタイヤはもちろんスタッドレス、横浜ゴムの「iceGUARD BLACK iG20」を装着していました。
今回はこの両者の簡単なインプレッションをお届けします。


2004年、それまで35年以上の歴史を重ねてきたトヨタの上級オーナーセダン「マークⅡ」が生産を終了。
代わって登場したのが現行型が初代モデルとなる「トヨタマークX」です。

メカニズム的には前年にデビューしていた"ゼロ・クラウン"こと180系クラウンと主なコンポーネンツを共用。

商品コンセプトもトヨタのラインナップにおいてクラウンに次ぐポジションのセダンというのは、マークⅡの時代と変化していません。
しかし、"170系以前のクラウン&マークⅡ"というコンビネーションに対して、"ゼロクラウン&マークX"はユーザーの若返りを図るべくアグレッシブな進化を遂げました。

デザイン的にも躍動感を強く主張。メカニズム面でもV型6気筒エンジンを搭載、走りのパフォーマンスを根本から大いに高める設計が採用されました。


今回のモデルは排気量2,500ccのエンジンを搭載した4WDモデル。
類別は最もボトムレンジに位置する「250G Four F-package"」。HIDヘッドライトやパワーシートといった豪華装備は省かれますが、実用性や基本的な快適性で上級グレードよりも著しく劣るようなことはありません。

シチュエーション的には三日間で、圧雪路/アイスバーン/ドライ舗装と様々な条件を走行する機会に恵まれました。
結論を言えば、いかなる場面でも4WDということもあって高い安定感のある走りを見せてくれました。

快適性の面では決して室内は広々しているというほどでもありませんが、かえって適度なタイト感がパーソナルサルーンらしさを訴求します。
但しインテリアデザインは少々前衛的に過ぎる印象が無きにしも非ず。特にオートマチックのセレクターレバー周辺についてはデザイン的に未消化な感じが否めません。
レンタカーということでナビゲーションは社外品が装着されていましたが、この点はもし購入するのであれば見栄えに優れるトヨタのメーカー純正オプション品が絶対的にお薦めです。

もう一点気になったのが、オートマチックのマニュアルシフトモード。
4WD車は5速オートマチックが組み合わされていますが、積極的な手動変速を行えるモードが用意されています。しかしこのマニュアルモード、セレクターレバーの操作にダイレクト感が不足しています。
個体差なのかもしれませんが、冬道ではエンジンブレーキを使うことが安全走行に直結している面もあるので、ドライバーの意志を的確に受け止められないというのは少々問題ありでしょう。


さて、この[マークX」には、横浜ゴムのスタッドレスタイヤ「iceGUARD BLACK iG20」が装着されていました。

私自身、社用車1号機(日産フーガ 350XV)に装着しているので基本的な性能の高さは知っていましたが、今回改めて様々な条件下で走行して信頼できるタイヤであることを再認識した次第です。

まず舗装ドライ路面では、スタッドレスタイヤとは思えない静粛性とハンドリング性能を見せてくれます。スタッドレスといえばコーナーリングなどでの"腰砕け感"がどうしてもありましたが、「iceGUARD BLACK iG20」は黙っていれば夏タイヤだと思ってしまうほどの走りを見せてくれます。

次に圧雪路ですが、ここではタイヤがしっかり雪を"噛んで"いることを感じられます。そして、単に"噛んでいる"だけではなく、余分な雪や氷を"噛み続けない"というのが重要なポイント。
路面の雪を捕らえ、効率的に排出して次の路面を捕らえる。この繰り返しがしっかり出来ているからこそ、圧雪路でのクルージングで高い安定性を見せてくれます。
ゆえに北海道らしい直線路はもちろん、コーナーやワインディングでも安心してドライビングすることが出来ました。

最後に気になるのがアイスバーン路。
日中は溶けていた雪も日暮れとともに凍結して路面を覆っていきます。
そこで意地悪に、周囲の状況が許す中で発進時にはアクセルをラフに開けてみたり、停車時に強めのブレーキングを試みてみました。

これは路面がどの程度滑るのかを確認するためでもあったのですが、少々の急な動作ではグリップが破綻を見せなかったのは改めて驚き。

今回の車輛にはABS(アンチロック・ブレーキ・システム)が標準装備でしたが、TRC(トラクション・コントロール)は未装備。
しかしながら少々のラフなアクセル操作でも氷結路面をしっかり捕らえて発進、強めのブレーキでもABSが作動するまでは至らず。

この点はスリップの原因となる水膜をしっかり取り除いてくれていることを実感させてくれます。

そして最後にぜひお伝えしたいのが、日中~夜間と時間や気温に応じて刻々と変わる路面状況でも破綻を見せなかったこと。
夕暮れ前後は乾いていた(もしくは濡れていた)路面が徐々に凍っていきますので、不用意な運転操作は大きなアクシデントにつながりかねません。

もちろん刻々と変わっていく路面状況を外気温度計のデータや、音、周囲の状況などから判断して慎重な運転をすることが大前提ですが、変わりゆく路面状況に応じて確実なグリップをしてくれるスタッドレスタイヤの存在は非常に大きなものです。


現在は更に進化した「iceGUARD TRIPLE iG30」が最新モデルとしてラインナップされていますので、次の冬に向けて雪道を走る機会が想定される方はぜひ購入を検討していただきたいと思います。


北海道のレンタカーと言えば昨年の夏には"こんな経験"もしましたが、今回は信頼できるタイヤを装着していた車のおかげでドライブをより楽しむことが出来ました。
 
2009年03月07日 イイね!

函館・冬の味わい紀行 (3日目・後編)

函館・冬の味わい紀行 (3日目・後編)松前町に到着した片道100kmのドライブ。

好天に恵まれたことも幸いして、2月の訪問ではありましたが快適なクルージングを楽しみながら松前町までやって来ました。

時期的には観光スポットのいくつかが冬期閉鎖中であったりもしますが、"冬の道南"ならではの楽しみや味わいもあり、この時期の旅行もなかなかお薦めです。

さて、滞在三日目・最終日もいよいよ折り返し。
まずは歴史ある松前町でのお昼ご飯からご紹介していきましょう。



■松前城を眺めながら、話題の函館名物を食す!

時刻もお昼時ということでランチタイム。
2月という冬場の訪問ゆえに残念ながら松前城の資料館や藩屋敷施設はどこも冬期休館中。松前と言えば桜の名所として知られる地ですから、この街のベストシーズンは桜が咲く5月の大型連休頃となりそうです。
但し「松前さくらまつり」の期間中は、相当な人出で混雑するようでもあります。

さて話は戻ってお昼ご飯。
松前城の天守を望む駐車場に停めた車の中で、函館出発時に調達しておいた"函館名物"をいただきます。

それが「ハセガワストア」の"やきとり弁当"。
函館出身の"GLAY"が火付け役となって、すっかり新しい"函館名物"として全国区になりました。
ちなみに私の友人は"GLAY"のメンバーと幼なじみだそうで。

この弁当、"やきとり"と銘打っていますが、その正体は豚肉。北海道では函館市を中心とした道南地区や、室蘭市などでは、"豚の焼きとり"が一般的です。

さらに特徴的なのは、店頭で注文を受けてから焼いていること。"たれ/塩だれ/塩/うま辛だれ"という4つの味付けから好きなものを選べ、ボリュームも大・中・小と用意されています。

今回はご飯200gに豚精肉串の"焼きとり"が3本載せられている、あま辛だれの小サイズ(399円)を購入。店頭で注文用紙に記入して店員さんに渡すと、その場で焼き上げてくれます。

既に購入から2時間以上を経過していますが、弁当というのは冷めても美味しいからこそ価値があるもの。
この点"やきとり弁当"はコクのあるタレが絶品で、冷めていても食が進みます。
もちろん作りたての熱々は更に美味しいでしょうから、次回訪問の際は作りたても試してみようと思います。

ところでこの"焼きとり弁当"は観光客向けに開発された商品ではなく、昔から地元に根付いている商品のひとつ。全国的に知られるに至り観光客も多く買い求めるようになりましたが、もしかするとこうした状況になって一番驚いたのは、お店の皆さんかもしれません。



■松前町で美味しい名物を買い求める

昼食を済ませ、車で中心街のメインストリートへと向かいます。

そして松前町を訪れた最大の目的が、この街の"特産品"を買い求めることにあります。

その品とはホテルの朝食でも味わった「松前漬」。
スルメと昆布、数の子を漬け込んだ郷土料理で、醤油ベースの味付けは食を進めるご飯のお供や酒の肴に最適な逸品です。

その昔、数の子が現在のような"貴重品"でなかった時代に、豊漁で余った数の子を日持ちさせるための食べ方として生まれたという「松前漬」。

町内には松前漬を販売しているお店がいくつかありますが、今回はメインストリートに面した「松前物産館 よねた」を訪れてみることにしました。

店内には「松前漬」をはじめとした特産品が所狭しと並べられています。
昆布や乾きものの珍味類は日持ちもするのでお土産にも最適。生鮮物はクール宅配便での地方発送も可能です。

肝心の「松前漬」は最もスタンダードな品を購入。大きな数の子入りやキムチ味などのラインナップもありますが、やはり最もベーシックな品が本来の味わいを楽しむには最適かと思います。

さらに天日乾しのスルメも購入。こちらはまさに"噛めば噛むほど味わい深い"逸品で、スルメ本来の旨味が凝縮されています。店の方も仰っていましたが、やはり天日干しでしか生み出せない味わいがあるようです。

これら商品は、インターネットが発達した現在では通信販売で手軽に買い求めることも出来るようになりました。
しかし、その土地を訪れて名産・特産品の生まれた背景を垣間見たり、地元の方々からエピソードなどをお聞きできるからこそ、わざわざ現地に赴いて購入する価値があるというものです。

 【松前物産館 よねた】
北海道松前郡松前町福山57
電話番号  0139-42-4545

営業時間  8:30 ~ 19:00
定休日  無休
駐車場  無料駐車場15台分



■続いて松前の老舗菓子屋でデザートを調達!

松前漬をはじめとしたお土産を買い求めた後、「松前物産館 よねた」の向かいにあるお菓子屋さんが目に留まりました。

そこでちょっと気になったのでのぞいてみる事に。

御菓子司 中村屋」は、松前の老舗菓子店。
和洋菓子を幅広く手がけており、店内にはお土産やおやつに適した和菓子と、色とりどりのケーキがショーケースに並べられていました。

この中で私が気になった商品は二つ。

「あわび最中」は、松前が天然蝦夷あわびの産地であることから商品化されたもの。
最高級の餡がたっぷり詰まった最中は、その名の通り"あわび"の形を模しています。さらに餡には貝柱に見立てた餅が入っており、食感も楽しめます。

もう一つ「花の松前」は、桜の名所・松前らしい一品。
桜酒を用いた"しっとり系"のカステラは、桜風味の芳醇な香りがひきたつ上品な味。

これらをバラ売りで購入して食べたのですが、その美味しさに「花の松前」は土産用に改めて購入。個別包装の箱詰めもありますが、カステラということで一本モノも売られています。

ちなみに「あわび最中」には、"あわび"そのものは入っていません。しかし店員さんによると、商品の企画開発中には"あわび"を使うことも考えられ、試作品も作られたとのこと。しかし"あわびの肝"を使って作った試作品はとても食べられる代物では無かったそうで、現在の形に落ち着いたということです。

 【御菓子司 中村屋】
北海道松前郡松前町福山3
電話番号  0139-42-2162

営業時間  7:00 ~ 18:30
定休日  日曜日 (松前さくらまつり期間中は無休)
駐車場  なし



■相撲ファン必訪の道の駅!

いよいよ松前ドライブも帰路につくことに。
往路と同じ国道228号を戻るかたちで函館方面へと車を進めていきます。

海岸のルートは右手に津軽海峡を望み、青空の下で気持ちよいドライブコース。ただしアスファルトが出ている路面とはいえ、日陰などの一部では雪が残っている場所もありますので、慎重なドライブが求められます。

町境を超えて福島町に入り、市街中心部にやってくると左手に見えてくるのが「道の駅・横綱の里ふくしま」。

この町は大相撲の第41代横綱・千代の山と、第58代横綱・千代の富士を輩出しています。
そのために道の駅には"横綱の里"という名称が加えられているのですが、さらに一般的な道の駅施設に加えて「横綱千代の山・千代の富士記念館」も併設されています。

記念館には両横綱の足跡を紹介する展示のほか、九重部屋の土俵が再現されており、夏場には同部屋の力士たちが合宿を行うこともあるそうです。

 【横綱千代の山・千代の富士記念館】
北海道松前郡福島町字福島290
電話番号  0139-47-4527

開館時間  9:00 ~ 17:00
入館料金  一般(15歳以上) 500円、小・中・高校生 250円

駐車場  道の駅を利用



■演歌ファン必訪の道の駅!

福島町の隣、知内町にも、ちょっと気になる道の駅があります。

道の駅・しりうち」は国道228号沿いの立地ですが、先程の「道の駅・横綱の里ふくしま」とは打って変わって市街地から離れたところにポツンと建てられています。

もっとも、だからこそ休憩やトイレなどに重宝するというもの。
この道の駅はJR北海道の知内駅が併設されています。
要するに本来の鉄道駅と道の駅が同じ敷地内で隣り合っているのですが、建物の規模や存在感は道の駅が鉄道駅を圧倒しています。

さて、この知内町出身の有名人といえば、ご存じ"サブちゃん"こと北島三郎さん
道の駅では屋外に向けてスピーカーから"サブちゃん"の名曲が絶えることなく流されています。
建物内には土産物を扱う売店がありますが、こちらは壁一面に"サブちゃん"のポスター。

ということで、演歌ファンならちょっと立ち寄ってみたくなる道の駅ではないでしょうか。もっとも名称にもお隣に習って"サブちゃんの里"とついていれば、よりアピール度は高まったでしょうが・・・。

 【道の駅 しりうち】
北海道上磯郡知内町字湯の里48-13
電話番号  01392-6-2270

開館時間  8:00 ~ 18:45 (トイレは24時間利用可)



■これは"食べ物"ではありません・・・

松前ドライブを無事に終えて函館市街地に戻ってきました。
そろそろ日も西に傾き始めていますが、これからの時間帯は車の運転に一層の慎重さが求められます。
なぜなら冷え込みに伴い、日中は雪が溶けてアスファルトも顔を見せていた路面が凍結してアイスバーンと化していくからです。

さて、夕暮れの函館とも間もなくお別れ。
ですが空港に向かうには少々時間の余裕もあったので、最後の見学スポットとして「函館どつく」を選んでみました。

ここは1896(明治29)年に設立された函館船渠を源流とする造船所。
大型貨客船の建造から補修・点検に加え、自衛隊の艦船や海上保安庁の巡視船についても補修・点検を請け負っています。

なお会社名の正式表記は"どつく"と全て大文字。しかし一般的には"どっく"と呼ばれています。
"ドック(dock)"は船舶の修理・建造施設を現す英単語。全面検査などを行う場所であることから、"人間ドック"という言葉の由来にもなっています。

ちなみに・・・。

"函館どっく"と聞いて同行したウチの社員嬢は"こんな勘違い"をしていたようです。
その豊富な想像力には感心させられましたが、思えば私は子どもの頃から"函館どつく=造船所"というのが当たり前に刷り込まれていたので、むしろ一般的ではないのかもしれません。

 【函館どつく】
北海道函館市弁天町20-3

・船舶建造設備
 第1号船台 (長さ240m×幅33.6m、建造能力 35,200G/T)

・船舶修繕設備
 第1号ドック (長さ181.1m×幅24.45m×深さ9.05m、入渠能力17,00G/T)
 第2号ドック (長さ140.0m×幅21.48m×深さ7.40m、入渠能力9,000G/T)

一般向けには非公開。但し進水式については一般公開する場合あり。

最寄りの公共交通機関  函館市交通局 どつく前電停



■二泊三日の函館・道南紀行も無事終了!

函館どつく」を終えた頃には、すっかり夕暮れ模様が色濃くなってきています。

今日の搭乗便は函館空港を18時55分に出発するANA(全日空)東京国際空港行き最終便。

名残惜しいですが函館市内を函館空港へと向かいます。

ターミナルから少し離れたレンタカー会社の店舗で車輛を返却して精算。
そのままターミナルまで送ってもらい、無事にチェックイン。あとは搭乗までの時間を空港内の売店でショッピングするなどして過ごし、無事に定刻通りに出発したエアバスA320で1時間25分のフライトを経て東京に帰着。


この二泊三日紀行、2月下旬の訪問をベースにして若干順序を入れ換えるなどして、よりスムーズに各地を巡ることの出来そうなコースに仕立ててご紹介してきました。
長くなってしまいましたが、いかがでしたか?

ぜひ冬場の道南も美味しい海の幸などが豊富ですから、訪れてみていただきたいと思います。特に日付によってはオフシーズンということでリーズナブルに楽しめますので、お薦めです。

●ルートマップ|松前城 → 道の駅・横綱の里ふくしま → 道の駅・しりうち → 函館どつく → 函館空港
 
Posted at 2009/03/08 18:57:03 | コメント(1) | トラックバック(0) | ドライブ・観光ガイド | 旅行/地域

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