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今日からいよいよ「Rally Hokkaido」の取材が本格化。この一戦はAPRC(FIAアジア・パシフィック・ラリー選手権)の第2戦、そして全日本ラリー選手権の第3戦として開催されますので、参加台数も多く国際色も豊かで華やかな大会です。

午後からは十勝幕別温泉 グランヴィリオホテルに設けられたヘッドクォーターでの公式記者会見。
まずはAPRC主力選手の中から、プロトンのアリスター・マクレー選手とクリス・アトキンソン選手、TEAM MRFの田口勝彦選手、そしてCUSCO WORLD RALLY TEAMの柳澤宏至選手という顔ぶれが揃いました。

各選手はこの大会に賭ける意気込みや、レッキを終えての印象などを語りましたが、当然マクレー選手とアトキンソン選手は英語での受け答え。このあたり、いつもの全日本選手権とは違って国際ラリー大会であることを印象づける部分です。

この後に引き続いて奴田原文雄選手、勝田範彦選手、石田正史選手が出席しての全日本選手権勢による記者会見。こちらはお馴染みの顔ぶれですが、会場の雰囲気はやはりいつもの全日本戦よりも格上というムードでした。

記者会見、そしてメディアブリーフィングが終わってからはサービスパークが設けられている北愛国交流広場へ移動。こちらはいよいよ迎える戦い本番に向けて各チームともマシンの最終調整に余念がありません。
そうこうしているうちに、来場しているお客さんも増えていき、ラリーショーがスタート。全参加車両がズラリと並べられ、クルーが気さくにファンからのサインや記念撮影の求めに応じていきます。

要するにレースで言うところのピットウォークにあたるイベントですが、フレンドリーさではこちらが上。一部のチームでは子供たちを中心にプレゼントの配布なども行われ、地元ファンとの交流で和やかなムードです。
そんな中で人だかりになっていたのは、今季初のラリー参戦となる哀川翔選手のマシン周辺。ショー開会から一時置いて哀川選手が登場すると、歓声があがりカメラのシャッター音が途切れることはありませんでした。

ラリーショーが終了すると、いよいよセレモニアルスタート。全参加車両が一台ずつスタートランプにやってきて紹介を受けていきます。

参加車両に先立ってスタートランプを通過したのは、今回の0(ゼロ)カー。各ステージで選手の競技走行前にコースを走り、最終的なＺん全確認を行う重要な任務をになっている車両です。
この0カーのドライバー、今回は大井こずゑさんがつとめます。昨年までは花柄模様をあしらった"はなコ"こと三菱コルトで全日本に参戦、この「Rally Hokkaido」は2008年・2009年と2連勝を飾っています。
今年はオフィシャルの立場で大会の成功をしっかり支えてくれる頼もしい"姐さん"です。

0カーに続いては各参加車両が登場。
今回の注目株からまずご紹介しておきたいのが、マレーシアの自動車メーカー「プロトン」社のチーム。マシンは「サトゥリア・ネオ S2000」という、ちょっと聞き慣れない車名です。

プロトンといえば自動車に詳しい方なら日本の三菱自動車工業との提携関係を思い出されることでしょう。
このサトゥリア・ネオはプラットフォームこそ独自開発ですが、搭載するエンジンは三菱自動車工業製。ただしこれは市販車の話で、ラリー競技専用に開発されたSUPER2000仕様のマシンは、ルノー製のエンジンを搭載しています。
FIA SUPER2000のマシンが日本に登場するのはこれが初めて。セレモニアルスタートでも多くの熱心なラリーファンから、注目を一身に集めていました。

セレモニアルスタート終了後には、そのまま隣接する1.20kmの特設コースでSS1・オビヒロ1が行われて競技がスタート。
APRCでは新井敏弘選手が唯一の1分切りとなる59秒8でステージベスト、0.7秒遅れの2番手が田口勝彦選手、1.2秒遅れの3番手は同タイムで柳澤宏至選手とA・マクレー選手となり、まずは多くのファンや市民の前で日本人ドライバー勢が快走を見せました。

また全日本選手権勢のステージベストは奴田原文雄選手の1分01秒5。2番手の岩下英一選手を1.6秒、3番手の福永修選手を2.6秒、現在シリーズランキングトップの勝田範彦選手を3.2秒も、この短いステージで引き離す韋駄天ぶりを披露しました。
　

一夜明けて木曜日になった十勝地方は、朝から生憎の雨模様。

そんな中で「Rally Hokkaido」はレッキ初日を迎え、早朝から各選手はステージが設けられる林道へと向かいました。
雨、しかも雪解け水も加わって路面状態が心配されるところでしたが、一部の選手に聞いたところでは思っていたほど路面状態は悪く無さそう。これは主催者や地元の皆さんがしっかりした路面整備をしてくれたお蔭でしょう。

夕方遅くにサービスパークを後にしてからは、市内で夕食。
今回、「Rally Hokkaido」の開催にタイミングをあわせて北海道旅行にやって来ている社員嬢と合流して、市内でお気に入りの焼肉店を訪れ久しぶりに北海道の美味しい焼肉を堪能してきました。

特にサガリ(＝ハラミ)の美味しさは格別。タレが染みた人は少々味が濃いめですが、これがまた食欲をそそります。やはり子供の頃からこのような味付けで育ってきたためか、北海道以外の焼肉では味に物足りなさを感じてしまうのが正直なところ。
東京の高級店よりも、焼肉については北海道の庶民的なお店のほうが、私にとっての満足度は格段に上です。

食後は帯広駅北側広場で開催された「ウェルカムパーティ」の会場へ。
この催しは地元の国際ラリー支援歓迎実行委員会が主催したもので、会場には選手やチームスタッフ、関係者が大勢集いました。

この会場にもやはり焼肉をはじめとした十勝の美味しい食が勢ぞろい。
幸いに雨は止んでいたのですが、焼き台は雨対策で設けられた大型テントの下。ということで開会とともに一斉にあちこちで肉や魚介が焼かれると、会場は白い煙と臭いに包まれてしまいました。

もうテントの中では目がショボショボして、じっとしていられないくらいです。
さすがに食事を済ませた直後だったので私はここでは食べませんでしたが、選手が歓談する模様を撮影。

地元の盛り上がりもますます高まっている「Rally Hokkaido」、いよいよ明日の午後5時から北愛国交流広場ではラリーショーが開催されます。これはレースで言うところのピットウォークと同じで、各チームのサービステント間近まで観客が入れるようになり、選手からサインをもらったり、プレゼントがもらえたりします。

そのあとはセレモニアルスタート。
「Rally Hokkaido」はARPC(FIAアジア・パシフィック・ラリー選手権)と全日本ラリー選手権の両タイトルが賭けられていますが、全日本の観点からすれば最もスケールが大きく、ハイスピードで、かつエンターテイメント性の高い一戦。

国際競技会らしい華やかな雰囲気のセレモニアルスタートは必見です。
さらにその直後には交流広場内に作られた1.2kmのコースを舞台に、SS1・オビヒロ1が行われます。おそらく大半はナイトステージ状態になってしまうでしょうが、ロケーション的には気軽に観戦していただけるのでぜひ多くの方々に足を運んでいただきたいところ。
なんといっても嬉しいのは、このラリーショーもセレモニアルスタートも、そしてSS1も観戦が無料！
特に地元・十勝にお住まいの皆さんは、このチャンスを逃す手はないと思います。
　

一泊した静内のホテルで目覚めると、窓の外には気持ちよい青空。
そこでチェックアウトしてから、昨日に引き続き「二十間道路桜並木」を訪れてみることに。

満開のピークは過ぎたということで、風に桜の花びらが舞い散っていました。しかし平日の午前中であるのにも関わらず、思っていた以上に多い人の姿。
さすがに本格的な花見をしているグループは1組しか見かけませんでしたが、管内・管外、さらに道外といろいろな地名のナンバープレートをつけた車がゆっくりしたペースで道路を行き交っています。

もちろん車を停めて記念撮影をしている人の姿も多数。
当方もせっかくなので、社用車1号機(日産フーガ 350XV)を絡めての撮影にトライ。
思い起こせば、私がこの初代フーガに初めて"じっくりと"乗ったのも、桜の時期のことでした。今を去ること4年ほど前のこと、その時の模様は2006年4月4日付けのエントリに記しています。


さて、正真正銘今年最後の花見を終えた後は、いよいよ今回の長期出張における"メインイベント"となる「Rally Hokkaido」の開催地である十勝地方へと移動。

右手に太平洋を眺めながら海沿いを走り、浦河からは日高山脈を横断する天馬街道へ。
スムーズかつ快適なクルージングでほぼ予定通りに十勝入り、こちらも日高地方同様に青空が拡がっていたのは幸いでした。

帯広市内で所用をすませてから、ラリーの中枢であるヘッドクォーターが設けられている「十勝幕別温泉 グランヴィリオホテル」へ。ここでメディア受け付けを済ませて資料一式を受け取り、次にサービスパークとなる北愛国交流広場へと向かいます。

さすがにまだチームは数えるほどしか入っていませんでしたが、関係各位に挨拶＆情報交換。

そして18時30分からはイトーヨーカドー・帯広店へ移動。
ここでは俳優の哀川翔さんと、全日本ラリー選手権ディフェンディングチャンピオンの奴田原文雄選手によるトークショーが開催されます。
最近は映画への出演に加えてテレビなどでの露出も増えている哀川さんが出演するということである程度の混雑は想像していましたが、実際に行ってビックリ会場は黒山の人だかり。

センターコートに設けられたステージ前のスペースは完全に人で埋めつくされているのみならず、吹き抜けの2階、3階、さらに階段と、とにかく人、人、人。
主催者発表で2,000人の来場者ということでしたが、私の目測でもこれは間違いなくその数字に近い人数がいたと思います。某レースなら6千人くらいの発表をするかもしれません(^^;。

トークショー会場は熱気ムンムン。哀川さんと奴田原選手が登場すると大きな歓声があがり、30分ほどのショーは大盛り上がりの中であっと言う間に時間が過ぎていきました。

実は早々にメディア受け付けをしたのは、このトークショーを取材するのにあたってメディアタバードが必要な予感がしたから。
タバードを付けていれば撮影禁止の会場でも誤解を招くことは無いですし、なによりあれだけの人が取り囲んでいると普通の格好ではステージ近くまでいくのにも相当難儀したことだと思います。
　

昨夜はすっかり一宿一飯(正確には二飯ですが)のお世話になった友人と話が弾んでしまい、眠りに就いたのは午前4時すぎ。
そんなわけで火曜日の目覚めは午前10時というスローペース、友人も少々寝不足気味(^^;。

取り敢えず昼食を、という時間になったので、昨夜のうちにコンビニエンスストアで買い出しておいた「やきそば弁当」を食することに。
北海道でカップ焼きそばといえばなんといってもこのブランド、私自身も北海道を離れて既に10年以上が経ちましたが未だにこの味は無性に食べたくなることがあります。

しかし今回購入したのは最近発売になった「あんかけ風やきそば弁当」。
スタンダード版と比べてちょっと麺は太め、しかも"やき弁"の象徴である中華スープが付属していません。作り方も独特で、まずはカップいっぱいに湯を注いで麺をもどします。その湯を捨てた後、付属の"あんかけの素"を入れてからさらにカップ3分の1程度の湯を再び投入。
あとはひたすらにかき混ぜます。

するとまぁ不思議、段々とトロ味がついてきて、見事に"あんかけ風焼きそば"の出来上がり。
味の方は北海道限定品らしくやや濃いめですが、これはクセになる美味しさです。私自身、東京に移ってからも機会をみつけては「やきそば弁当」を調達して食してきました。
その中にはスタンダード版以外の商品もあったのですが、やはりどこかシックリ来なくて最後はスタンダード版に戻るのが常でした。
しかし、この"あんかけ風"はなかなか良い感じ。今回の出張、北海道を離れる前にまとめて購入してから帰ろうかと思っています。

昼食を終えて一息ついたら、いよいよ函館を出発。
今は便利になって道央自動車道も森町の先、落部まで延伸しています。ここから高速道路で一気に移動して苫小牧東IC、さらにそこからは日高自動車道に入って終点まで走り、さらに一般国道を使ってやってきたのは新ひだか町。

この町もご多分に漏れず、2006年3月31日にいわゆる"平成の大合併"で誕生。それまでの静内町と三石町がひとつになり、昨年末の時点で約2万6千人の人口を有しています。
ちなみに同じ日高振興局管内には日高町という自治体もありますので、どうにもややこしい。
私自身は新ひだか町という名称にいま一つ馴染みを感じられないのですが、さらに言えば去る4月1日から北海道の制度改革によって、それまでの「支庁」から「振興局(総合振興局)」というのも、なんとなく違和感をぬぐいきれません。
まぁ、既に北海道を離れて10年以上が経っていますので、いろいろな変化があるのは当然ですが。

さて、この新ひだか町を訪れたのは、北海道の代表的な桜の名所である「二十間道路桜並木」を見学するため。
北海道らしい一直線の道路、その両脇は競走馬の産地として有名な日高らしく牧場というロケーション。遠くには日高山脈を望む地に、エゾヤマザクラを中心に3千本以上の桜が道の両脇に並んでいるのです。

今年は桜の開花が遅く、平年より一週間遅れの去る12日に開花した「二十間道路桜並木」。
満開のピークはやや過ぎてしまったので葉桜も見られましたが、なかなか壮観かつ優美な光景が広がっていました。

私もここを訪れたのは20年ぶりくらい。
ちょっと到着が遅くなってしまったので明るさは不足気味でしたが、この素晴らしい光景を何点かカメラにおさめてから、町の中心部にあるホテルにチェックインしました。
　

午前6時20分、定刻通りに津軽海峡フェリーの3便「びなす」が、函館港のフェリーターミナルに到着。
社用車1号機(日産フーガ 350XV)では4回目となる北海道上陸は、函館からとなりました。

降り立ってみると函館は早朝から気持ちよく晴れ渡った好天に恵まれています。
観光で来たのならば最高のシチュエーションですが、まずは適当な場所に車を停めて仕事モードに突入。毎度の如く車内でパソコンを開いてインターネットに接続、昨日のジムカーナなどに関する制作作業の続きに着手。

お昼すぎには作業をほぼ終えて、あとは納品までのチェック待ち。
その間に昼食としましたが、チョイスしたのはハセガワストアの「やきとり弁当」。2009年3月7日に掲載した「函館・冬の味わい紀行 (3日目・後編)」でもご紹介した弁当ですが、「やきとり」と称しつつもその正体は豚肉。
前回は買い求めてからしばらく時間を置いて食しましたが、今回は出来立てホカホカの状態で一層美味しくいただきました。

昼食後はブログを書いたりと時間を潰していましたが、チェックも完了して無事に納品まで終了。
いつものように過ぎていく月曜日は、全国どこにいても電気と電話回線さえあれば仕事が出来るという自分らしいものでした。

その後は「東前温泉 しんわの湯」で全身スッキリ・サッパリ。入浴料金は大人390円という安さで天然かけ流しの温泉を楽しめる施設です。
もっとも料金が安い分、シャンプーやボディソープは用意されていません。必要に応じてミニサイズのものを購入するシステムですが、タオルなどもセットになった「手ぶらセット」というのも用意されていますので、気軽に立ち寄ることも可能です。

温泉でスッキリした後は、地元在住の友人の元へ。
夕食は「函太郎」という回転寿司屋を訪れましたが、実は前々から気になっていたお店。とても評判の良いお店ですが、確かにメニューが豊富でどれも美味しい。
富山や石川など北陸の回転寿司についてはレベルの高さを現地で確認していますが、ここ函館も負けていない感じです。変に観光地化した市場系の食堂よりも、余程こちらの方が値段・味ともにお薦めです。

そしてこの夜は友人宅に一泊。
モータースポーツのこと、自動車のこと、色々と話は尽きないのでした(^ ^)。