MiniCar|BMW 750iXL (E38/L7) "luxury"
投稿日 : 2009年05月06日
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HEKORSAの企画特注モデルとしてリリースされたのはE38型・BMW7シリーズに設定されていた「L7」。製作そのものはIXOの数量限定モデルです。
1977年に登場したBMWのフラッグシップ・リムジーネが7シリーズですが、E38型はその3代目にあたるモデルで1994年にデビュー。
7シリーズでは2代目からホイールベースを延長した"Lモデル"がラインナップされるようになっていましたが、3代目ではこの"Lモデル"に加えて、地域限定で更にホイールベースをストレッチした"リムジン"がリリースされたのです。
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「L7」らしさをもっとも強調しているのがサイドビュー。
当時のカタログスペックをおさらいすると、スタンダードなモデルは全長4985mm/ホイールベース2930mm。
これが「Lモデル」になると、全長5125mm/ホイールベース3070mmとなり、ホイールベースが140mm延長されていることがわかります。
そして「L7」になると、全長は5375mmにまで拡大され、ホイールベースは3320mm。スタンダード仕様から、実にホイールベースで390mmも延長されているのです。
そして、もちろんこの延長によって出来たスペースは、全てリアシートの居住性向上に充てられているのです。
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ストレッチド・リムジンという特殊な存在の「L7」ですが、エクステリアはホイールベースが延長されてBピラーが太くなっている点を除くと、実にアッサリとしたものでした。
つまり、ベースであるスタンダードな7シリーズと大きな差異は無かったのです。
グリルはBMW伝統のキドニーグリルですが、基本的なデザインは他の7シリーズと共通。
ロー&ワイドで、LLクラスサルーンとしてはスポーティなキャラクターが個性となっているBMW・7シリーズの持ち味を、そのままデザインの面でも受け継いでいるのです。
エンジンは750iLや750iと共通のV型12気筒を搭載。排気量は5379cc、326psという最高出力を発揮するものでした。
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リアビューもフロント同様にスタンダードな7シリーズと大きな差異はありません。
元々、比較的アッサリした造形のリアまわりですから、真後ろから見るととてもストレッチド・リムジンとは思えない見栄えになっています。
ちなみにこの「L7」はボディの延長などの影響で、車両重量は2140kgにも達しています。
駆動方式はもちろんFR(後輪駆動)、トランスミッションはマニュアルモード付の5速オートマチックのみが組み合わされていました。
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このBMW史上でもやや特異な存在となる「L7」は、日本をはじめとしたアジア、そして中東諸国という限られたマーケットでのみ販売されました。
そう、北米やお膝元の欧州ではリリースされなかったのです。
肝心のリアシートは大型のセンターコンソールが備わる専用のもので、左右独立の2座。つまり乗車定員は4名となっていました。
そしてリア用のモニターやクールボックスなどが備わり、ショーファードリブンカーとしては文句のつけようがない出来ばえを誇りました。
しかしBMWというと例え7シリーズでもドライバーズオリエンテッドなキャラクターが強いブランド。
日本では1,450万円という値札がつけられていましたが、セールス的には決して成功とは言えなかったでしょう。
これ以降、7シリーズにメーカー純正でストレッチド・リムジンがラインナップされることは無くなって現在に至っています。
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