MiniCar|トヨタセルシオ・ペースカー by TRD
投稿日 : 2008年04月06日
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IROHA JAPANのブランド「SAPI MODEL」から2006年春に600台限定でリリースされた「トヨタセルシオ・ペースカー by TRD」。
この車は1990年5月に富士スピードウェイで開催された「全日本スポーツプロトタイプカー耐久選手権(JSPC)第2戦」でデビューしたもので、前年10月に日本でも発売が開始されたトヨタ最大にして最高級のサルーン(法人・公用主体のセンチュリーを除く)であるセルシオをベースとしたサーキット・ペースカーです。
以後、富士スピードウェイに在籍した後、1995年頃に活躍の場を北海道に移し、現在でも24時間レースでお馴染みの十勝スピードウェイで現役を務めています。
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ペースカー、現在は規定が変更されて「セーフティカー」と呼ばれる車両の役務は、レースにおける安全管理と確保。
大規模なクラッシュや天候の悪化などが生じた際に、競技車両を停止させることなく一定ペースでの隊列走行をさせて、競技における障害が無くなるまでのレースコントロールを行ったりします。
もちろん競技車両を先導して走行したりするわけですから、その役目を担う車にも高い走行性能が求められます。
一般的には高性能スポーツモデルがその任に当たることが多いのですが、最近ではセダン型のモデルも使われるようになってきました。
このセルシオはTRDの手によって作り上げられたもので、充分にその重責を担えるだけの性能を有しています。
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外観はホワイトとメタリックブルーに、アクセントとなる赤いラインが描かれています。
ホイールこそTOM'Sの五本スポークタイプに換装されていますが、仰々しいエアロパーツの類は装着されていないので、一見すると大人しいエクステリア。正面から見ると、街中を走るセルシオ同様に"威風堂々"としたマスクです。
ボンネットの下に収められているのは市販車同様にV型8気筒、排気量4000ccエンジン。トランスミッションも市販車と同じ4速オートマチックが組み合わされています。
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リアでは4本出しのマフラーが目を惹きます。セルシオといえばトヨタが総力を結集して世界一の静粛性能を実現した車。
しかしこのペースカーについては全くの例外で、アメリカンV8エンジンを彷彿とさせるような低く迫力あるサウンドが響きます。
もちろん足回りもサーキット走行に堪えうるように締め上げられています。フォーミュラを先導する場合などは極端な低速で走行すると競技車両が対応できなくなるので、安全管理を行いつつもコーナーリングなどはハイペースで行うことが求められる場合もあります。
そのためレースにおいてペースカー(セーフティカー)のドライバーは、開催コースでの走行経験を充分に積んだ人が務めることとなっています。
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ボディを取り外して、室内を再現している様子もご紹介しましょう。
実車もこのようにベージュ内装、シートはなんと本革仕様です。そこにレーシングハーネスが備わっている風景は、少々ミスマッチな感じですが、その点もしっかり再現されています。
そして室内に張りめぐらされたロールゲージもしっかり再現しています。
このほか、ミニチュアでは再現されてはいませんが、コントロールタワーなどと交信するための無線機、回転灯を操作するスイッチ、サイレンアンプとマイクなどが装備されています。
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このミニチュア、とても良く出来ているのですが、実物と決定的に違う点があります。
それは、実車はムーンルーフ装着車で、そのためルーフの回転灯を後方にオフセットして装着しているのです。
また現在は前述したように規定によって呼称が変更されたため、リアフェンダーの表記は「PACE CAR」から「SAFETY CAR」となっています。
同様にグリーンランプ運用が開始されて以降は、単筒型緑色回転灯がトランクリッド後端左右に一対装備されました。
これは隊列を整えて直後にトップ車両を持ってくるための作業をする際に、後続の競技車両に追い越しを許可する合図として緑色灯を点灯させるようになったからです。
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