
日本から世界に誇れる自動車の文化イベントに
育て上げようという意気込みで始まった
「Sound of ENGINE 2015」を鈴鹿サーキットで楽しんできた。
http://www.webcg.net/articles/-/32627
イギリスの「グッドウッド」。
フランスの「ルマン クラシック」。
イタリアの「ミッレミリア」。
アメリカの「モンテレー」。
将来は歴史あるこれらのヒストリック文化のイベントのように
オールジャパンで盛り上げて行こうとの壮大な夢があるという。
世界有数の自動車生産国に相応しい、
社会のモータースポーツへの理解や
自動車文化の興隆を目指す。
協賛する「カーグラフィック」から、
「CG CLUB」枠のラウンジ鑑賞券に応募、当選を果たし
興味深いトークイベントも楽しんだ。
特にCG BOOKから発売なった「グループCカー写真集」の
出版記念イベントは、CG CLUBラウンジ内のみのイベント。
著者のモータースポーツ写真家の第一人者、原 富治男氏のトークショーは
大変興味深かった。

アイルトン セナを追い続けた話、
日本にF1がやってくるずいぶん前からのF1取材話。
ルマン24時間レースの過酷話。
CG社長 加藤 哲也氏からの原氏への最後の質問は、
「Sound of ENGINE」のイベントに合わせ、
「今までで見た中で最も「いい音」だったレーシングカーは?」だった。
その答えは意外にも、
マルチシリンダー時代の「フェラーリ」ではなく、
「マトラV12」のエンジン音だと。
1976年10月22日富士スピードウェイで開催されたF1で聞いた
マトラV12エンジンを積むリジェのマシンの甘くセクシーな音色が今でも忘れられないと言う。
http://motordisco.blog.jp/archives/51427639.html
期せずして
その後のプログラムでも、
「ミスター ルマン」の異名を持つ寺田 陽次郎氏が、
ルマン優勝車マツダ787のデモストレーションランの時のインタビューで
氏の口から出てきた言葉が、やはり「マトラV12」のエンジン音だった。
マツダ787の4ローターエンジンが奏でる
「天使の咆哮」とも形容される
ひときわ甲高い、美しいエンジン音は、
なんと、マトラV12に抜かれるとき聞いていた
えもいわれぬ美しい音色に惚れ込み、
「あの音」にするんだ!と、
マツダ787の開発陣にエギゾーストノートの調律を指示したという!
それまで「ただ大きくうるさい」だけのエンジン音であった
3ローターのロータリーエンジンが、
4ローターになり、ルマンで優勝するときには
絶対に「美しいエンジン音」でフィニッシュしたい!と氏は熱望したのだった。
「マシンはただ速いだけじゃダメなんだ、美しい音で世界にアピールしたい」と。
マツダのエンニニア達はそれに見事に応え、
今にそれを伝えている。
https://www.youtube.com/watch?v=ns8cTZ5ieBM#t=98
1987年鈴鹿初開催のF1優勝車でベルガーが乗ったフェラーリF187の
デモ走行もあったが、やはりフェラーリといえども
V6ターボ時代のエンジン音は野太く、
贅沢ながら、出来ればV10やV12時代の空気を切り裂くような甲高い
「天使の悲鳴」と云われるエンジン音が聞きたいものであった。
最後に、
この日乗って行った「マカン」で
加藤CG社長のドライブするアルファ4Cや
渡辺CG編集長の乗るポルシェ911カレラ4GTSに続き
鈴鹿フルコースをパレードランし、
サーキットで過ごす楽しい休日を満喫して帰路についた。
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Posted at
2015/05/27 01:33:05