
暑かった、まるで忍耐力を試されているかのような夏の日々もここに来て峠を超えたようで、一日の明るい時間もだんだんと短くなってきていることがはっきり感じられるようになりました。
今年の夏休みは奇跡的にフルタイムで休めて毎日家でゴロゴロしていました。休みになったからどこかへ行こうとか、何かをしようとか、もううんざり。休みになったらゴロゴロしてほかは「何もしたくない」「何も話したくない」という生活をしたかったので少しはリラックスできたかなと。
遊び目的の唯一の外出は娘が学校の授業で「竹久夢二」の名前を聞いてきてどういう絵を書くのか知りたいというので(多分どこかで見たことはあるのだろうけれども)伊香保の「竹久夢二記念館」へ19日にいきました。
夏休み最後の土曜ということで関越道の下りも上りも相当混むだろうなと覚悟していたのですが、混雑予想を見ると下りは午前九時ころ花園インター付近で渋滞が始まるようだということなので、チョットばかり早起きして七時ころ花園ICではなく北関東道の大田から高速に乗りました。
ガラガラというほどではないけれども渋滞もなく比較的スムーズに渋川ICに到着。グリーン牧場とその手前の何とかという遊園地が混んでいるんだろうなと思ったらそれほどでもなくチョット調子抜け。だったらグリーン牧場の裏にある原美術館で美味しいスイーツでもと思ったのですが(ここは品川にある本館同様にイベントに合わせたスイーツを出してくれるので若いカップルのちょっとしたデートコースにはお薦め)ここの展示は現代美術オンリーなので娘はともかく女房にはちょっときついと思ったので(・・だからなんだって言うのよぉっと頭から煙だして癇癪起こされても困るので)残念ながら今回はパス。
記念館も開館してまだ早い時間だったのでそれほど混雑もしていなくてゆっくり鑑賞出来ました。
「竹久夢二」というのは今はともかく生前は広告とか書籍などの印刷物への掲載が多く、中央の画壇には一段低く見られて受け入れられなかったようです。
今でこそ「イラストレーター」とか「グラフィックデザイナー」とか商業美術の世界が確立されているけれども当時はなかなか理解されなかったようです。
もともと地元の有志のコレクションが元になっているので原画そのものは少なめで印刷物が多いのですが、商業美術の性格が強い作家でしたのでむしろそのほうがよろしいかと。

彼の描く女性の多くは、訳ありの、カフェの給仕とか芸者さんとか水商売の女性が多いようで、どれも皆どことなくはかなさを感じます。そのことを女房に話すと「私のことみたぃ」・・これには娘も思わず吹いた。
専門的な美術館ではなくてあくまで「資料館」なので美術的な解説はなく、竹久夢二の活躍していた大正時代への思いを感じてねというところでしょうか。
木立の中の古めかしい洋館でコーヒーを飲んでなかなかのものでした。

時間も早いことだし、ちょっと足を伸ばして榛名湖まで寄り道。
湖畔のお店で観光地価格の食事をした後、娘がボートに乗りたいというので女房と二人かと思ったら「アータ、あたしチョット急用があるんでボートよろしく」
こんなところでどんな用が?と思ったが、しょうがないかといい年したおじさんが娘と足漕ぎボート。
女房は何をしているのかというと、湖畔のベンチで何やらゴソゴソ。ボートから降りて女房のところへ行くと、缶ビール片手に裂きイカ咥えて「ラリホーラリルレロ」
まぁこんなこととは思ったが、ここで一句・・
「夢二観て 訳あり女が 缶ビール」
(しかし、我が女房よ、君はところかまわず四六時中酔っ払ってるな)
帰りも、帰宅ラッシュにはまだ早いようでスムーズに帰宅出来ました。
Posted at 2013/08/28 22:21:46 | |
トラックバック(0) |
アート | 日記