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2022年01月31日

2022年の正月に見たテレビ番組の感想と妄想


学歴もなく経済も社会も全く知らないおっさんの、単なる「感想」と「妄想」である。

正月ということでネットやテレビばかり見ているおっさんだが、言うまでもなくそれらを全て真に受けているワケでは決してない。「みんカラ」も、ただそれらをネタにを古くからの友人と雑談しているような気持ちで言葉にしているだけである(もちろんこんな言葉遣いで話すワケではない)。
というかそもそもみんカラはいわゆる「SNS」という、それこそ離れた友人とまるで会話のようなやり取りを可能にするためのモノなのだが、そこはやはりおっさんである。そのような「繋がり」は全く必要としていないし、実際そういった使い方は全くしていない。こうして文章にすることは自分の頭で考えることの良い練習にもなり、脳の老化防止にもなり、老後の生活の糧とするための日本語の練習にもなる(かもしれない)というだけのことである。

この正月は去年ほど家に居なかったのでそこまでテレビは見ていないが、NHKBSの「ホンダF1」は2020年1月に書いていることもあり一応ネタとしてチェックしたので、恒例として(かつ最後として)一言。

今回の番組も予想通りの出来栄えと言うか、まずは2020年に書いた文章そのままになるが、基本的に民放レベル、浅めのタイアップ番組の類であり、おっさんが真に受けるようなものでも面白がるようなものでもなかった。そもそもこの番組のターゲットはどう考えてもおっさん世代のハズだが、少なくともそこにコミットすることは全くできていなかったと言っていいだろう。もしかしたら制作責任者はブームを全く知らない若い世代なのではないかとも思うが、逆にマニュアル通りにやることで組織の評価を得る40代50代なのかもしれないとも思う。この手の番組制作コンセプトに倣っただけの表面的な番組になってしまった感があり、NHKの番組制作者としての魂が全く感じられなかった、というかやはりホンダの広報が制作の主導権を握っていたということなのだろう(当然か)。
ただ前回と違い、一番興ざめだったレース実況風のアフレコは今回は無くフツーのナレーション形式になっていたので、恐らく相当多くの人から同じような感想が寄せられたのだろうと思う。
まあこれ以外にも、制作費の関係か知らないが静止画が異常に多いとか、レースの状況説明が全く意味不明だったりとか、番組としては褒めるところが全く無かったといってもいいだろう(ホンダをホメるための番組であってF1を魅せる番組ではないことは判るのだが)。
番組の内容についても一応言えば、一番印象に残ったのはやはり、日本グランプリの中止だろう。
これについては以前も書いたのでもはや特に言うこともないが、日本人にとって如何にオリンピック「だけ」が特別だったかということ、日本政府のダブルスタンダードとホンダの政治力不足、ということでしかない。
またレースそのものについても、正直あまり書くことがないというのが今回の感想である。最終戦最終ラップはまあ勝負のアヤというやつだとも言えるが、エンターテイメントという見方もできる。まあそういうものが一切ないと考えるほうがおかしいとは思うし、ハミルトンの引退騒動などもいろいろ勘ぐったりするが、今回は特に深くは考えないことにする(というかもはやそこまで気にもならないというのが本音である)。

もう一つこの正月見たテレビは、3年ほど前に話題となった日本映画「カメ止め」である。
自分が映画館に行ったのはここ10年で2、3回、スターウォーズとPIXER作品くらいでありまして日本映画など全く興味はない(ちなみに「ククルス・ドアン」だけは映画館に足を運ぶことを今から決意している)。
が、当時相当話題だったということで一応チェックしてみたところ、評判通りの面白さだったことにはまさに驚きだった(そもそも日本映画は見ないのだから作品としての客観的な評価は全くできないということは大前提として)。
作品性としては個人的には好きなタイプだがおそらくは好き嫌いが分かれるところだろうとは思う。それでもこれほど多くの人に評価されたのは単純に面白かったからということの他に、やはりそのコンセプトに対する評価が大きかったということのようだ。
低予算、無名キャスト、アイデア勝負、だが決して低品質ではない、そしてあくまで「映画」として成立しているというところが最大の特徴ではないかと、映画のことはよく判らないおっさんは勝手に思っている。何度も見るような、あるいは数十年後も評価されるような名作というワケでは決してないが、確実に人々の記憶に残る、そういう作品だった。フランスでリメイク版が製作されているということなので、世界中の製作者側の人々にとっても刺激となる作品だったということだろう。

この十年、日本映画でヒットした作品とと言えばほとんどがアニメなのだそうだ。直近で言えば「鬼」「呪」「エヴァ」「君の名は」といったところだろうか(自分はそれすら全く見ていないが)。
アニメ以外ではほとんどがテレビドラマ、ラノベ、マンガが原作という感じだろうか。恋愛ものかミステリーもの、マンガならだいたいヤンキーもの、そして出演者はどれも同じ、事務所のゴリ押し、そんなイメージである。テレビで大々的にCMが流され、情報番組の芸能コーナーやバラエティ番組に出演者が出まくるというのもお約束のパターンだ。要するに宣伝にカネを使う方が簡単に客を呼べる、結果広告会社が一番儲かる、そういう仕組みになっているということになるようだ。その結果、逆に宣伝で呼べる客層に合わせた内容の映画を作るということにもなるのだろう。それこそまさに「作品である前に商品である」ということだ。
まあ実際はどんないい映画でも宣伝しないと客は来ないということもまた事実だし、だとしたら初めから予算上宣伝広告費ありきなのも当然である。市場とは、消費者とはそういうものであり、それはクルマも同じことだ。結果として言ってみれば粗製乱造ということになるのだが、大量生産大量販売はこれまでの資本主義経済にとって基本中の基本である。ヒットを狙って渾身の作品を作れば売れるというワケでは決してないのだから、当たり前なのだ。
市場が成熟することで供給側が市場にコミットするということも、どのような産業にも起こることであり、言うまでもなく全ての産業において「売れる」ことが最優先なのである。結果として同じような商品ばかりとなり、価格と品質が二極化するのは一つの市場の衰退期の典型である。ケータイやスマホ、デジカメ、そしてこれまたクルマも同じだろう。日本の電機産業が陥った「ガラパゴス」化とはまさにこのことであり、世界との勝負に負けたというより、一つの市場にコミットしすぎたということになるのだろう。それまでやり方でラクにガッポリ稼げたという成功体験がそうさせるのだから、どうしようもないのだ。
また一つの市場が飽和状態に近づくに連れ、競争は徐々に弱まり寡占が進むことになる。一定程度シェアを獲得した供給者の戦略は初めから市場ありき、採算性重視となり、そして結果として効率化、コストカットに向かうのが自然の法則だ。もちろんこれは飽和から衰退に向かう産業では当たり前、自動的にそうなるというハナシであって良い悪いの問題ではない。
そう考えるとそもそも日本映画がそうなった事自体も、自然の法則であり誰のせいでもないとも言える。あくまで日本の市場で商業的に成立するという大前提の上で製作される故、大多数の作品は結果としてこうなるということでしかない(これも結局日本映画がそもそも日本市場しか見ていないということでもあるのだが)。
そんな中であくまで「作品」にこだわり続けることは産業としては間違っているということになるのだが、それでも作品に、映画にこだわる製作者がいて、彼らがあくまで中身を最優先するのは、それはまさに芸術、自己表現、ということだと言っていいだろう。結果として世界からも注目されるまでのヒットとなったのだから、世界を相手にする力はあるということになるハズだ。カメ止めのような作品が製作されているということ自体新鮮だったと言うか、そういう文化がまだ日本の映画界に存在しているというだけでも僅かな希望が残っているのかなという思いである。

映画というものは100年以上前からある技術であり、元々は映画館でしか見られないものだった。その後テレビやビデオという新しい技術が登場し、一般家庭に普及し、映画を自宅で見るということが可能となり、そして更なる技術の進歩により今ではスマホで、どこにいても見ることができる。
コンテンツとしての映像作品としてみれば、時代が変わったとしても本質は変わらないハズだ。が、こと「商品」ということになれば、媒体が変わり、視聴環境が変われば、結果として消費者となるターゲットも変わり、それに合わせて製作される作品も変わっていくのである。
そして現在は、テレビが時代の変化に喘いでいる。同じような番組ばかりというのは別に今に始まったことでもないとは思うが、ネットの投稿動画をひたすら流す番組が大量にあるということ自体、まさにテレビがオワコンだということを顕しているだろう。紅白歌合戦が史上最低視聴率だったというハナシだが、これこそまさに「ゾンビ」番組である。
これも結局、市場、ボリュームゾーンを追い続ける商品である限り、逃れられない宿命なのである。

アニメを除く日本映画は完全に停滞期なのは素人でも判るが、じゃあ逆にアニメ界は順風満帆かというと、業界としてみれば決してそういうワケでもないようだ。
半年か一年ほど前、件の「鬼」アニメの制作会社の社長が脱税で捕まったというニュースがあったが、この背景にはアニメ制作会社の苦しい経済事情があるという。
「ガンダム」の歴史的成功から40年、その制作会社では彼ら自身の立場、つまり製作者側の利益と、そして牽いては労働者の地位向上に取り組んできたというハナシもあるが、日本のアニメ産業は未だに大半が搾取される側にあるということになるのだろう。ちなみにこの夏に公開された「閃ハサ」はテレビ等での宣伝はほとんどしていないが、これほどのキラーコンテンツともなれば新作情報はすぐにネットで話題となり、そして固定客だけでも充分なボリュームとなるのだろうから、もはや宣伝の必要すらないということのようだ。結果として興行収入自体はそこそこでも、「ガンダム」全体で一つの市場であるが故一劇場作品のみでその採算性を重視する必要もないのだろう。その代わり固定客からは初めから一定の水準を求められることになるだろうし、供給側もそれを判った上で制作することになるハズだが、それは作品としても産業としても健全な形であるとは思う。ただやはりこのような理想形というのは結局極一部でしかないようだ。

今の日本のアニメにはまだ、クリエイターとしての精神を持つ製作者とそれを支えるファン多くがいるという「文化」が一定程度残っていて、結果として世界から注目される産業としてまだなんとか成立している、そんな状況だろうと思う。牽いてはそれが韓国や台湾のアニメ制作者を生み育てることにも繋がっていると言ってもいいだろう。
現在では日本のテレビアニメはもはや韓国や台湾の制作会社の協力なくしては成立しないという状況だそうだ。これは日本の現場では追いつかないということの他に、CG等のデジタル技術の比率がより大きく重要になっているという部分もあるようだ。これは別に「日本ならではのセル画タッチの方がいい」とか、そういう問題ではない。デジタル化は生産効率、牽いては制作費、利益、競争力に直結するのである。その点において韓国台湾は既に日本を完全に周回遅れにしているし、いずれ、おそらく程なくして作品そのもので日本を凌ぐ実力を獲得し、日本の下請けから脱却することだろう。

モノづくりはやはりどこまで行っても底辺の仕事である。特に成熟した経済、社会では、他人の上前を撥ねる商人が全てを得るのが自然の法則だ。
自分たちの製品は自分たちで売ることができるようにならなければ、永遠にその構図は変わらない。
中抜き、ピンハネ、中間マージン等々、業界とはそういう人間の集まりである。そしていつの時代も奴隷商人は存在するし、まして現在の日本は「ハケン」と言う名の人身売買が合法化されて10数年、テレビのCMは彼らの名前で溢れている。
その意味では、ことコンテンツ産業において言えば、ネット時代の到来は今現在搾取される側にいる人間達にとってはチャンスになるかもしれない。
宣伝に大金をつぎ込むことができなかったからこそ口コミからネットでバズった、それがまさに「カメ止め現象」ということなのだそうだ。この現象が「業界震撼」と表現される所以である。
もちろん作品としてのカメ止めが全ての答えだというわけではなく、常に様々な作品、様々な作者、様々なジャンルが生まれ、それが消費者に受け入れられるというのが文化としての理想である。とにかくいろいろな人間が、いろいろな作品を作ることで、全体としてのレベルを支えるのであって、ネット社会は再びそのような時代が訪れる一つの可能性ではあるだろう。

正月恒例なのでおっさん的サブカルネタとなったが、今現在コロナ第六波で大変な状況だ。
が、その事自体はとっくに判っていた事だし、特に新しいこともない、同じことの繰り返しである。
それより何より、自工会会長の発言がまた大ニュースとなっており、個人的には(たぶん大多数のクルマ好きは)「またか」という感じだろうが、おそらくこれからネットに多くの記事が出ることになるので、次回はこれについて考えてみることにする。

ブログ一覧 | クルマ
Posted at 2022/02/01 06:15:23

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