昨日で今年の仕事納め♪
ということで、今朝から例の大きな箱に入っていた部品を取り出して装着しました。
…まあ30分もかからない作業でしたが(笑)
箱の中身はコレ!
Z33後期型用VQ35HR用のフロントYパイプです。
これって結構レアなんですよ。
ヤフオクに出ているのを殆ど見たことがない。状態がよく、格安なのを見つけたので落札しました。
カーボンボンネットやエアロパーツ関連と思った方、期待させて申し訳ありません。
効果云々はあとで書くとして、とりあえず取り付け。
いつもの姿にします
今回はタイヤをはずす必要もないので、サクサク進めます。
触媒側 2個/片側×左右、マフラー側2個、合計6個のナット(二面幅14mm)をはずして、触媒側からパイプをはずせばあっさり取り出せます。
早速、純正&交換部品の比較
かなり見た目が違いますね。
でも取り付け寸法はまったく同じ。
参考にHR用のフロントパイプの途中にある黒い塊(左右2つ)はダイナミックダンパーといってゴムの塊です。パイプの振動に対して反対側に動くことによって振動を抑える働きをします。
…本当はこういう部品は少ないに越したことはないのですが、排気音のチューニングに苦労したのでしょう。
さらに比較を続けます
マフラー側のパイプで比較。
上が標準、下がHR用です。
パイプ内径は標準がφ61mmぐらい、HR用がφ64ちょっとぐらいか。
とにかくHR用の方がわずかに大きいです。
触媒側のパイプを比較。
こちらは殆ど同じサイズ、内径φ51mmぐらいです。
取り付けボルト穴間ピッチはまったく同じです。
全体の比較を改めて
見ただけで大きく違いますが、性能に関係しそうな部分をいえば
①排気パイプの曲がりがキツイ状態だったのが、スムースに流れるようになっている
→意図的に曲がりをきつくする、というチューニングもあるらしいが、なんとなくスムースに流れる方がよさそうでしょ(笑)
②2本の排気パイプの集合部までの距離が長くなった。集合部までの長さが4/3ほど長くなっています。
→以前も書きましたが、この位置を後ろに置くことで低回転でのトルクが上がります。一般論で、必ずそうなるというわけではないのですが。
逆にF1のエンジンなどは各エキゾーストポートを出てすぐに集合させて高回転での効果を出しています。
…コレに関してはある程度の理論があります、”負圧反射波”とか”排気脈動効果”、”ベルヌーイの法則”などで調べてみてください
なぜ、社外品ではなく純正部品を選んだか?
ま、安かったからというのが一番の理由ですが(笑)、他にも理由があります。
参考にフジツボ製のフロントパイプを見てみましょう
見て分かるように、全体のシルエットは標準品と同じ、集合部はなるべく後ろにもっていっています。
(真ん中にバイパスパイプがありますが、これの理論的効果は良く分かりません。ヨシムラのデュプレクスサイクロンみたいなチャンバ効果を狙っているのか?)
考え方はまったく同じなのです。
逆にパイプ曲がりをおさえてスムースな流れにしているHR用の方がよさげなのですよ。
参考に同じくフジツボ製でもV36などのHRエンジン用のフロントパイプはZ33 VQ35HRと同じようなシルエットになっています。
あ、Z33のVQ35HR用のフロントパイプにこだわったのは、コレより後のHRエンジン用の純正フロントパイプはパイプ径を絞ってきたのです。5mmほどは小さいらしい。
よく”太いパイプ=”抜けが良い””という言葉を使いますが、厳密には違います。
NAエンジンにおいて、パイプ径を大きくすると排気流速が下がって、抜けが悪く(正確には遅く?)なるのです。ある程度細い方が抜けが良かったりするのです!
あまり細すぎると、まさに”抜けが悪い”状態になりますが、あまり太すぎるよりいいです。
太いのがいいのは排気の量が増えた場合、つまりターボエンジンの過給圧を上げたりとか、まさに”排気量”を上げたときとかだけです。排気の量が増えるので流速は同等になるわけですね。
…何を言いたいのか分かりにくくなりました(笑)
とにかく、パイプ径というのは太いのがよいとか、細いのがよいとかは一概に言えないのです。
ワタシとしては純正標準品からパイプ径がなるべく変わらないものの方がいいかな~って思ったわけで。
社外品の太いフロントパイプを選ばなかった理由がここにあります。
なんとなく太いサイズを宣伝文句にすると売れる!なんて風潮なので、性能がダウンしない中で太くしている製品もあるので(あ、フジツボ製がそうであるかどうかは分かりません)
…総合的にいえば、6MTといえども高回転までまわす機会がそれほど多くないので、”パイプ径は太くならない+集合部までの距離が伸びている”フロントパイプが理想でした。
まさにこのHR用フロントパイプがぴったり!! 安いしw
そうそう、あとジャバラの話もあります。
ヤフオクで中古の社外フロントパイプを見ると殆どがジャバラ部のステンレスのメッシュ編みがこすれてはげています。この部分がかなり太いというのが理由です。純正品はこれがそこそこ細くできていて、かすって排気漏れ…の恐れも少ないです。
社外品で”ジャバラ無し”という製品もありますが、これもちょっと怖い。
エンジンから出て、エキマニ→触媒→フロントパイプ→センターマフラー→テールエンドまで”遊び”がない接続状態になるわけです。振動を受け流すフレキシブルな部分がなくなるので、一番弱いところに亀裂が入る恐れがあります。
もっと怖いのが車高を下げた車の場合、駐車場などの輪留めにマフラーのタイコ部を引っ掛ける→遊びがないので衝撃がパイプ全体に直撃→一番弱いところがポキッということもありえる。
パイプではなく、シリンダーヘッドの接続部が…なんて考えると恐ろしい。
ね、Z33 VQ35HR用フロントパイプ皆さんほしくなってきたでしょ?(笑)
V36の方も社外品もいいですが、Z33 HRエンジン用はパイプが太い、ねらい目ですよ。
(今のHRのパイプが細いのがデチューンのため、だったら効果ありです)
さて、口上はここまで、とにかく取り付けました。
御覧の通り、まったく問題なく取り付きます。
干渉まったくなし!
さて、本日親戚宅まで高速で行くときに効果を確認しました。
もともとNAの排気系の改造はそれほど劇的には感じないのですが、少なくとも低回転(2000-3000rpm)のトルクは上がったような感じがします。発進がしやすい。
また、吹けあがりも多少スムースになったような、ヒールアンドトゥのときに感じました。
そうそう、先日の延長スポイラーですが、しっかり効果を感じましたよ!
いままでフロントの接地感が少なくなりハンドルが軽くなる傾向があったのが、しっかりするようになりました。極端にダウンフォースが出たという感じもなく、ちょうどいいです。
費用対効果ばっちり、お勧めですよ。