目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
  中級 |
作業時間 |
1時間以内 |
1
梅雨も明けて暑くなりましたが、何となくエアコンの効きがよくない気がして、サイトグラスを見ると泡だらけになっていました。
これまでエアコン関係のトラブルはありませんが、メンテは10年くらい前の車検時にエアコンガスクリーニングを行ったのみですので、添加剤とクーラーガスの補充を合わせてやってみることにしました。
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Amazonでチャージホースとクーラーガス2缶(使ったのは1缶ですが)、添加剤は評判のよいPITWORKのNC200を調達しました。
ホースの品質に(価格的に)やや不安がありましたが、よくよく調べてみても問題はなさそうでした。
3
作業前にサービス缶バルブの仕組みをよく理解しておく必要があります。
ハンドルを緩めるとこうなっていますが・・・
4
締めるとこのように中心から針が飛び出てきます。
したがって缶(添加剤もクーラーガスも)を取り付けるときは、必ず「ハンドルをいっぱいに緩めることで針を引っ込めて」おかないといけません。
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缶にはネジが切ってありますが、このようにシールされています。ハンドルを締めて針が飛び出ると、このシールを破ってガスが出る仕組みになっています。
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添加剤とガスを両方注入するときは、添加剤を先に注入します。
まずは組み立てです。
私が購入した製品はホースとバルブが別体でしたので、これを取り付けてプライヤーで適度に締め付けます。
次にハンドルをいっぱいに緩めて(針を引っ込めて)から、添加剤の缶をねじ込みます。
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ウォッシャータンクのそばに低圧のバルブがありますのでキャップを外し、クイックジョイントを差し込みます(ジョイントのロックを持ち上げながらしっかり差し込み、ロックを下げる)。
念のため揺すったり軽く引っ張ったりして、確実にロックされているか確認しておきます。
この状態でシューシューとクーラーガスが漏れていたら、各部の緩みやホースの不良を疑います。
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この状態ではホース内部に空気とクーラーガスが混ざっていますが、エアコンシステム内に空気が混ざるのは厳禁ですので、空気を追い出してやらなければいけません(パージ)。
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パージは、添加剤の缶を少しずつ緩めていき、プシュっと音がしたらすぐに締める、という手順で行います。
大気圧より圧力の高い車両側のクーラーガスで、ホース内部の空気を追い出してやるわけです。
これで準備完了です。
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エンジンを始動し、エアコンを最低温度・最大風量にして、ドアも開けておきます。
これは車内が冷えることでコンプレッサーが止まってしまわないようにするためです。
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いよいよ添加剤の注入です。
添加剤は微量のクーラーガスと高品質オイルが混ざった状態になっています(必要性は不明ですが、軽く振っておきました)。
ハンドルをいっぱいに締めて(針を出して)缶を逆さにしたら、今度はハンドルをゆっくり緩めていきます(針が添加剤の流入を妨げているため)。
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注入はすぐに終わるはずですが、確実を期すため缶を振ったりしながら数分間そのままにしておきます。
なお、コンプレッサーオイルの規定量はきっちりと定まっていますので、添加剤は何度も入れるものではない、です。
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エンジンを停止し、クイックジョイントを外します。
オイルが散る可能性がありますので、ウエスを忘れずに。
クーラーガスの補充をしない場合は、これで作業完了です。
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次はクーラーガスの補充です。
手順はほぼ同じですが、ハンドルを緩めて針を引っ込めておくのを忘れずに。
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ジョイントをしっかり取り付け、漏れがないことを確認して・・・
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プシュっと音が出るまで缶を緩め、すぐに締め付けて空気をパージします。
添加剤の注入と同様、エンジンを始動しエアコンを作動させます。
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ハンドルをいっぱいに締めて針を出してから、少しずつ緩めていきます。
緩め加減ですが、ゲージが動いたらそのまま待ち、落ち着いたらさらに緩める、という感じでよいと思います。
添加剤は逆さにして注入しますが、クーラーガスは逆さにしてはいけませんので注意。
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車両にクーラーガスが入って缶の圧力が下がるとキンキンに冷えてきますので、お湯で温めます(外気温が高いときは大丈夫なはずですが)。
念のため缶がほぼ常温になるまでしばらく待ちました。
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エンジンを停止して、クイックジョイントを外します。
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低圧バルブのキャップを元通りに取り付けて、作業完了です。
トータルの作業時間は30分程度でした。
再びエンジンを掛け、エアコンを入れるとサイトグラスの泡はほぼ消える程度になりました。
夕方ということもあって冷え具合の改善状況は不明ですが、よくなっているはず!です。
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作業自体は簡単で時間もさほど掛かりませんが、エアコンサイクルの仕組みと部材の知識は得ておいたほうが無難です。
また、本来は真空引き~漏れの確認・修理という手順を経てから規定量のクーラーガスとオイルを補充する、というのが正規の手順です。
微量な漏れなら単純な補充で様子を見てもよいと思いますが、異音が出たりまったく効かないという状態でしたら、きちんとした修理をお勧めします。
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