
フルノーマル NSX の低ハンドルレスポンスを二つの観点で分析している補足。
① 前後重量配分
② 前後異径タイヤ
これら二点は積算で効いてくるのではないかと考えたが、考慮すべき追加事項があった。まだまだ見落としがあるかもしれないので引き続き、概算にとどめておく。
①' 前後重量配分はおよそ 40 : 60 で後輪に 1.5倍の荷重がかかる。
②' 前タイヤは幅 205mm,後タイヤは幅 225mm で後輪がおよそ 1.1倍太い。
②"前タイヤは 15inch用,後タイヤは 16inch用で後輪の円周が 1.07747440273…倍長い。
円周は 2πr 、定数を除いて、r の倍の直径で比率を求める。
前輪 (205/50ZR15) 直径 == 15×25.4+205×0.5×2 = 586.0 (mm)
後輪 (225/50ZR16) 直径 == 16×25.4+225×0.5×2 = 631.4 (mm)
前輪 :後輪 = 586.0 : 631.4 = 1 : 1.07747440273…
これら三点が積算で効いてくるならば
前 : 後 = 1×1×1 : 1.5×1.1×1.07747440273… = 1 : 1.77783276451…
異径タイヤによる影響を異なる幅として考えるか、接地面すなわち面積として考えるか迷っていたが②'と ②"の積、接地面として考えるべきだった。幅のみの検討では不十分だった。前輪の径が極端に小さいケースを想像すれば、やはり接地面、面積として考えるべきだった。
NSX の後輪は前輪に比べ 78% 増しの影響力を持つ
と言えそうだ。 65% どころではなかった。およそ 78% と実に大きい。前輪は後輪の 56% 程度の効力でしかない。
∵ 1 ÷ 1.77783276451… = 0.56248260239…
接地長を考慮せずに見積もったときの 60% よりも更に小さい 56% だ。感覚的には、もはや半分ではないか。前輪が車を曲げようとして効力を発揮しようとしても、78% 増しの効力を持つ後輪が曲げまいとして直進しようとするのだから、ハンドルレスポンが良好なはずがない。
よって、フルノーマル NSX で荷重移動を抑えた運転をする場合、ハンドルレスポンスは RX-7 よりも
1-( 1 ÷ 1.77783276451… ) = 1-0.56248260239… = 0.43751739761…
44% 程度低下するのかもしれない。見積もっていた 40% の一割増しだった。
法定速度走行でもハンドリング重視派の僕にとってミッドシップレイアウトは不向きだと理解できた。タイヤサイズは前後同径、同幅がよい。僕の理想は FR レイアウト、走行フィーリングから、フロントミッドシップレイアウトであれば最高であるが、こうして考えてくると、FF レイアウトというのは実に効率の良いシステムであるように思える。本で読んだ故本田宗一郎氏の言を思い出す。今の感覚で FFレイアウトのクルマをどう感じるか、機会があれば乗ってみたいと思った。
Posted at 2016/08/18 23:45:57 | |
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