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2016年06月11日

ワンション ~荷重移動の一歩先


はじめに。
今回はとくべつニッチなドラテクの話です。
とくべつエッチなとこもありません。

読んでもらえたらうれしいですが、つまんなかったらごめんなさい。
ほんじゃいきますね。
(^_^;)


荷重移動。コーナリングフォース。摩擦円。
ドラテクに関心のあるみなさんは、多分このへんの用語をご存じかも
しれません。

じゃあ「ワンション」という言葉は聞いたことがあるでしょうか?
絶対ないですよね。

なぜと言えば、師匠Iさん(故人)が考えた超ローカル用語だからですw
クルマの動きのイメージを伝えるためにポンポン使ってました。

語源は。。(^_^;)ゞ

これ、うちの犬。きゅうた (♂) いいます。

 

散歩に出かけるとオスの習性で。。

 

まことにスンマセンが、これが「ワンション」です。。

じつは、ここにクルマを曲げるヒントがあったりしますので
ちょっと説明します。


まず
コーナーの入り口ではブレーキやエンジンブレーキを使って前荷重
 する。」
これはコーナリングの基本中の基本ですよね。
そうすることで前輪のグリップが増えて、後輪側が減って、曲がりやす
なる。
そんな説明が一般的だと思います。


ワンションその先のステップに行くのに必要なイメージです。
(上手な人はできてる話かもしれません。)

クルマのコーナリング姿勢
ロールが大きいとか、ピッチがどうやとか、そういう話です。
バネ+ショック(ダンパー)が伸び縮みすることで、クルマはおおまかに
ロール、ピッチ、バウンスの3種類の姿勢をとります。

  
    (左から、ロール、ピッチ、バウンスの図)

といってもどれか1コだけなことはまれで、実際にはこの3つが混じり
あった姿勢
になります。


じゃあ、曲がってるときのクルマの姿勢はどんなでしたっけか?

減速中の旋回か、加速中なのか、車速や直前の状態はどうだったかなど。
条件によって変わりますが、タイヤの限界を超えない車速で、弱いエン
ブレが効きながらほぼ一定の舵角で曲がってる状態を基準
に考えたいと
思います。

クルマに旋回Gがかかるから頭が外にいく方にロールしますよね。
それとステアリング切って、エンブレも効いてるから前サス沈みのピッチ
(ダイブ)も出ますわね。
だから大まかにはこの2つが合わさったこんな姿勢ですね。

  
  (コーナリング基本姿勢)

ダイアゴナルロールと呼ばれたりもするこの姿勢がコーナリングの基本
姿勢
です。


で、本題のワンションて?
これは基本姿勢からイン側リアの車体をぐいっと持ち上げることを言い
ます。

     
 (ワンション姿勢のクルマ)    (と、犬。)

運転操作としては、基本姿勢で曲がってる途中でステアリングをなめらか
~く切り増しながらチョンと軽いブレーキ
を当てる。
あるいはアクセルをパーシャルにしておいてスッと戻す
すると横Gと前荷重がそれぞれ増えてインリアがちょっと持ち上がります。
(このチョンやスッはステアリング操作との間がすっごく大切!)

車体のインリアが上に持ち上がると、インリアサスのバネは伸びようと
しますが、ショックはそれを邪魔しようとします。そもそもショックは
伸び側減衰が大きいです。
そうするとバネは思うように伸びられなくて、インリアタイヤはボディに
連れられていっしょに持ち上がろうと
します。

 
 (3輪になってるクルマ)

いつもは4輪で接地している自動車が、この瞬間は実質、3.5輪くらい
か極端には3輪
になるわけです。

インリアタイヤが頑張れなくなるので、車両はこの瞬間、オーバーステア
傾向
が強まります。アウトリアタイヤは旋回Gを支えきれず、ゆっくり外
にすべります。クルマとしてはノーズがインを向き、ラインが内側に入り
ます。ステアリングは向きが変わったぶん、ちょっと戻します。

チョンやスッの操作でクルマの姿勢を瞬間くずして曲げてやるわけです。

でも、このオーバーステアは多くのクルマでは長続きしません。すぐに
インリアのバネがじわっと伸びてきて、タイヤがゆっくり接地荷重を取り
戻す
からです。クルマも何ごともなかったように基本姿勢にもどります。

その前に大きくアクセルオンすればクルマによってはドリフトに持ち込む
こともできるでしょう。

グリップ走法なら、ターンインで高いコーナリング速度を保ちながらチョ
ンや、スッを繰り返してラインをじわじわ内側に寄せていく
ことが、安定
してなおかつクルマを速く
走らせるひとつの方法になると思います。※

高速コーナーではチョンやスッをちょっとおだやかめに、低速コーナーや
ヘアピン
ではメリハリつけてやる必要があります。

車両姿勢だけじゃなく、アクセルちょい踏みの反応やステアリングの手ご
たえ
揺れ前後左右Gスキール音
クルマが発してくるいろんな情報からインリアの接地状態アウトフロン
トの余裕
を探りながらやってみてください。
もちろん安全な場所で。



さて。
こんなニッチな話を持ち出したのは次回、てかそのうち走りとボディ剛性
の話
につなげたかったからですが。
書いてみるとあまりにもニッチじゃな~。。
参考になった方、どれだけいらっしゃったでしょうか?

ドラテクの話は好きじゃないとかどうでもいいメンドクサイという方、
スンマセンでした。
(^_^;)

もう一回こういうのがあるかも。
あまりに不評ならもうやめるかもです。。



※「アクセルもどしのワンション」と「タックイン」のちがい
これをタックインと呼んでもかまわないです。
ただ自分の中ではタックインはアクセルを絶えずパーシャルで開けてる中
でエンブレ前荷重の強弱だけをアクセルでコントロールする走り方だと思
ってます。こっちはインリアの持ち上がりを特別に意識しなくてもできる
走法です。
 

ブログ一覧 | S660 ハンドリング | 日記
Posted at 2016/06/11 08:04:50

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この記事へのコメント

2016年6月11日 9:49

非常に興味深い話しでしたよ〜( ´﹀` )



ドラテクを使う必要の無い通勤だけの毎日ですが、何時かいかせる時があればいいなぁと思ってマースd(≧▽≦*)
コメントへの返答
2016年6月11日 12:31
シンヤさん
ありがとうございます!

とばしてるときに限らず
タイヤの接地荷重を意識して運転すると
交差点をゆっくり曲がるときでも
ハンドル切る量が少なくてすんだり
タイヤが長持ちしたりしますよー!
(^-^)
2016年6月11日 11:06
私が、出来てる出来て無いは別として(笑)非常に興味深いブログでした。
センスある人は無意識にやってたりするんでしょうね。

コメントへの返答
2016年6月11日 13:36
ハチさん
ありがとうございます!
人間が2本の足で歩いたり、走ったりするのも相~当高度な運動のはずですが、みんな無意識でできてますからね。

やると決めて練習すれば、誰でもぜったいできる程度のことですよ!
o(*゚▽゚*)o
2016年6月11日 16:13
こんにちは(^^)
ドラテクの話参考になります
でも頭ではわかっても、きっとできないうどんです(^^;;

前回の剛性の話のヒキがいよいよですか、楽しみにしています♪
コメントへの返答
2016年6月11日 17:44
肉天さん、ありがとうございます。

運転はみなさん経験つんだ自分のやり方があるので、なかなか知らない流儀になじめないのもよくわかります。

わけわからん話をちゃんと読んでいただいて本当にありがとうございました。
m(_ _)m
2016年6月11日 21:02
ダメです!

じーどらいぶさん

ヤメテ下さい。

オネガイシマス(´・ω・`)



黄緑色の文字

とても

見辛いデス

多分黄色も…
コメントへの返答
2016年6月12日 9:03
おお。
そうでしたか!
気づきませんでした。
すみません。

あとで変えてみますので
見てみてください。
(^_^;)


追記:
ムラサキとかどうすか?
2016年6月11日 21:23
こんばんは〜
いやいや 楽しんで 良く判る挙動講座 ありがとうございます。

んじゃ、昔のリジットサス車がインフロント持ち上げてコーナー立ち上がるさまは

イヌキン (犬の緊張) ですね〜
コメントへの返答
2016年6月11日 23:58
こんばんは。
ありがとうございます。
(*^▽^*)

昔のリジッドサス車ですか?
すみません。
まだ見たことないのでググってみます。

追記:
ああほんとだ。
86とか持ち上がってる写真ありますね!

2016年6月12日 3:57
こんばんは♪

正に、ライトウエイトスポーツの“く~"っていう場面ですね♪
フロントアウト側はよく言いますが、インリアを浮かすのを教えた師匠Iさんの意識付けは更に一歩先の凄い教えですね!

タックインで苦い経験が、、免許取りたて家のクイントインテグラで夜 雨上がりのガードレールの無い堤防上の舗装道路。フルスロットルからチョイ緩めたとたんにNAのレスポンスも手伝って、昔のFFの強いタックインからスリップ?!
初心者でビビってフルブレーキングしたのが逆に良かったんでしょうね、、カーブを道なりにトレースして内側の車がすれ違うためのジャリに120度で停止。

今ならステアリングをこじって揺り返しで外側の川底かも(怖。
まぁ660ではそうそう揺り返しは発生しないでしょうけどm(-_-;)m
コメントへの返答
2016年6月12日 8:51
S660さん、おはようございます!
コメントありがとうございます。

師匠はもともと、某メーカーのワークスチームみたいなとこにいたらしく、スゴかったですね。自分はそこに入れなかった組です。

黒沢さんとか、あの時代の方たちは走りこんでる量がケタちがいですね。
ホントの意味で人車一体で、自分から見たら神様です。

インリアは意識しなくてもだれでも浮く場面があるんですが、まったくおっしゃる通りで、意識してないとクルマの状態が正しくイメージできないし、意識することで初めてできるセッティングや運転技術もあるわけですね。

大将もかなり危ない経験されてるんですね。
あのころのホンダ車は低μでクルクルまわりましたものね。

ああ助かってよかったー、と思うのはつかの間で、死んでたかもしれない恐怖はいつまでも残りますよね。
それを乗り越えるには乗るしかないんですが。。

2016年6月16日 15:59
先の週末は我が田舎の高校の同窓生が還暦の年にお伊勢参りをするというのが恒例になっておりまして、途中から合流し、まるで修学旅行のようなノリで、すっかりいつものリズムが狂ってしまいました。みんカラ今頃チェックですみません。

いつもながら、走りを極めた人のウンチクは違いますね。理論ではわかっているのですが、五感研ぎ澄まし(主には加速度感ですかね)、更に行動に意識せずに移れるには、繰り返しの練習と其れを意識する事が大切なんでしょうな。
普段から早く走るより、意識して上手く走るを心掛け、時々サーキットで限界を試しながら練習しますわ。
この歳で精進も無いか(笑)

コメントへの返答
2016年6月17日 0:02
Kenhouse さん
こんばんは。
還暦でいらっしゃるんですか!
おめでとうございます。

Kenさんにくらべたら自分なぞまだまだ小僧で、走りもたいしてきわめてません。
でも、そうですね。
自分のまわりの人々はクルマを評価する立場の人が多かったので、自分も速く走ることはついでの目標で、やっぱりうまく走らせられるようになりたいと思ってます。

うまいといってもサイドターンとかそっちじゃなくて、乗ったらタイヤの特性とか状態がぱっとわかって、いつでも限界を引き出せて、なおかつ無理なく、スムーズに、気持ちよく走らせられるようになれたら本望です。
(*^。^*)
2016年6月16日 22:33
2コメ(^_^;)色を変えて貰って見やすくなりました。蛍光色がダメみたいです。紫は全然大丈夫です。
ドラテクは我流ですが、ベスモが先生でした。ガンさん、中谷さん、清水さん、服部さん、土屋さん達の走らせ方を参考にしてました。
ワンション的な走らせ方は主にFFで使っていたように思います。
FFでは前荷重が大事で、ワンション時は前荷重になってる訳ですね。
基本、荷重移動を意識して、いかに効率良くトラクションを掛けるかです。
自分はシャシーのネジレもサスの動きの一部の様なイメージを持ってました。
ここからサスとシャシーのネジレとの関連が楽しみです。
コメントへの返答
2016年6月17日 0:15
こんばんは。

蛍光色苦手なんですね。
まったく気がつきませんでした。
またしんどかったら教えてください。
ゆうか、ここはこれにしてとか、好きな色教えてもらった方いいかもw

ねじれの話。。
ちょっとプレッシャー。
(^_^;)

あそういえば、黒沢さんみたいなアクセル操作がワンションの理想だよと言われたことがありましたね。

それ上に書いとけばよかった。。

プロフィール

「S660 初エビス西 http://cvw.jp/b/2510934/40462048/
何シテル?   09/24 06:14
こんにちわ じーどらいぶ です。 噛みそうだったら 『 じーどら 』 と呼んでください。 2017年4月。 栃木県に引っ越しました。
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