
久しぶりに駄文、長文なので、お暇な方向けです。
★注意点等は記載していますが、現時点実験施設や装置により千差万別なので内容に責任は持ちません。参考に何かするなら全ては自己責任で!
車でオフグリッド構想。
現実味を帯びるかどうかは微妙な所ですが、実際にキャンピングカー等では実際に多用されている様子です。
※国内での実績も徐々に上がってきていますが、海外の方が盛んですね。
オフグリッドとは、電力会社や、車の場合はエンジンを介さない発電と電力供給方式の事を主に指します。(海外での意味と国内での意味は若干異なるが、ここでは「電力会社や車の発電機が発電していない電力を利用する」という理解でOK。(厳密には「電力会社の送電線網から受給しない」という意味らしい。)
何が良い所なのか?という部分は、実質的な光熱費が当面0円という部分。実質的には初期投資や、維持管理費がそれなりに掛かりますが、その時の利用電力としての価格は0円になるという意味です。
そして、最近増えてる災害時に非常にお役に立てるという部分でこれが重要と考えています。地震、台風、火山、色々ありますが災害時に車の燃料が補給できなくても、降灰、降雪以外なら最悪一定量の電力は確保できるのです。
※つまり、移動できなくてもオフグリッドシステムで一定の生活レベルが保てる。電話に加温に扇風機、もはや一定の電力は本当の意味での死活問題です。
===ここから次の二重線部分までは読み飛ばしましょう====
環境活動家からすれば、文句を言いたい所、ツッコミ所満載ですが、いいんです。生産エミッション(Co2排出)が高くてもモノによっては20年使えるんです。
維持コストエミッションが高くても発電効率が悪くても、現時点は進まない考えで専門家の柵(シガラミ)にハマらなくても、結果的にお安くなれば生産効率も上がって、エミッション効率も良くなり、高耐久性のモノが出来てくれば、後成長でも結果は良くなるという理論でいいんです。
今が大事でしょ?といいますが、ソレに高額な中間マージンをお支払しなくてもいいんです。何より「今のままが一番イケナイ」というジレンマを、つまり不都合を一切語らない専門家は不要です。
理解の苦しむ所はメディア等では必ずZeroエミッション=EcologyのEcoという事になっていますが、我々の求めているEcoとはむしろEconomyのEco。
要するに我々の求めているのは、環境問題からくる省エネではなく、省コストなんです。ソコが解ってないから、色々な間違った議論が発生するのです。
中間マージンを大量に支払って、わざわざ超高コストで低エミッションが達成できたとして、その会社に対して、今の倍額、10倍額とか誰が払うのでしょう?
※もちろん原子力に頼らない方法にして、将来的な償却部分で高額になり、結果的な問題で総額が同じというケースなら、現状高額になっても仕方ないと考えるが、結局ソコは「超高度に政治的な問題」で みんなの安全 な ん か よりも、「天下り先が無くなるらない事」は現政権にとっては許される事ではない様子。
低コストのついでに少しでもEcologyにもなればいいよね?という感じなので、同時に出来る部分で出来るだけ、という所もあります。
生産コストで高エミッションだとしても、生産効率が上がれば単価は安くなる資本主義の構想からは外れないので、みんなでオフグリッドを進めればお安くなるのかもしれませんが・・・既に車関係の純国産は無いので国内単価が安くなる事は多分、ナイです。(少子化の昨今、今から参入する気概のある会社は見つかりませんねぇ。)
===ここから本題=====================
さて、長くなりましたが、オフグリッドをなんとな~く理解出来た所で次はシステム。
車載出来る、一般的なオフグリッド発電機として主に太陽光パネルが有効です。主にという事は他にも選択肢はあるのですが、効率が悪くて局所的なモノになりますのでココでは割愛。
なので基本的には、ソーラーパネルを車に設置して、パネル(セダンなら100W程度)の発電で、電気製品を賄おうという試みです。
まず、準備するのは「太陽光発電器:ソーラーパネル」「充電変圧器:コントローラー」「蓄電池:バッテリー」「変圧変電装置:インバーター」の4つ。
1)太陽光パネルは理解が早いと思うので詳細は割愛。
要は発電機です。光が一定以上あれば発電する、なければ発電しないという事で、夜やトンネルの中、場合によっては曇り空でも発電しません。パネルの仕様やコントローラーの仕様によりかなり左右されます。
また、温度は20~25度前後が一番発電量が多くなるので熱くなりすぎる場合は冷却を検討する必要があります。
2)充電変圧器:コントローラーとはなんぞや?という事ですが・・・
太陽光パネルの電力というのは光の具合によって、電圧や電流が継続的に変化するモノです。
対して電力を貯める蓄電池:バッテリーという部分では、整流された一定量の電圧、電流のエネルギーを供給してやらねば劣化が激しくなったり、充電されないという代物。
なので、蓄電池:バッテリーに充電するならそのバッテリーに合った充電電圧と電流で充電してくれるモノという理解でOKです。
※但し!ソーラーパネルの仕様にあった充電変圧器が必要で、必ずソーラーパネルの合算電力<充電変圧器 というカタチにしないと、カンカン照りの気温が低い時に電力オーバーで燃えたりします。
また、厳密にはPWM方式(電圧をパルスに変換して充電方式:お安い)、MPPT方式(最大電力追従変換充電方式:高額)という回路があり、それぞれ長所と短所があります。基本的に車に緊急システムとして積載するならMPPT一択ですが、お値段次第。曇り空だとPWM方式では充電出来ない事が多いよう(パネルにもよるが一定の電圧が必須)です。
3)蓄電池:バッテリー、ご存じバッテリーです(笑)
発電した電力を貯めておく場所となる場所ですが、一般的な車用の鉛バッテリーでもOKです。
が、後述しますが車用の鉛式バッテリーは室内設置は基本NGです。室内設置するなら完全隔離できる部分か空気を外排出可能な空間に限定です。リチウム式バッテリーの場合も基本は同じですが、室内配置してもおおよその場合、問題ないでしょう。充放電時に隔離場所にあるのが望ましいのはどちらも変わりません。
結局、充放電を繰り返すシステムになるのですが、一般的な鉛バッテリーシステムであれば、120サイズ以上を推奨です。そして利用できるエネルギーは、10.5Vをミニマムとして考え、放電時にはそのバッテリーに合った容量の放電をする等の充放電をする必要があります。(この機能は通常のチャージコントローラーに含まれない。)実際問題、オフグリッドで利用できるどのバッテリーでも充電/放電量差が大きい程寿命が短くなると考えて差し支えないかと思います。
理由は簡単で充放電の量が増えるとバッテリー表面に鉛の結晶が出来たり、液面低下が起り易くなり、老化が激しくなるので通常の車で利用する範囲で納める必要があります。(リチウム系も似たようなイメージ)
基本的な考え方は変わりませんが、ディープサイクルバッテリーはこの深度をもう少し深くまで放電出来るダケと考え、お値段分の効果はありません。(可能ならお安いバッテリーを複数運用する方式が良い?)深度放電をご希望なら多分リチウム系(リン酸鉄リチウム電池等)がオススメです。
また、鉛式バッテリーには致命的な問題がありますので、可能な限り外、または換気出来る場所に設置して下さい。基本的にその電解液は希硫酸であり、空気と液面と基板と触合う部分では硫化水素が発生する可能性が極めて高く、液面が基板から出てしまうとこの面積が加速度的に広がるため、硫化水素濃度が高くなり、本当に危険です。(リチウム系は排気弁がありますので発熱しなければ鉛式よりは比較的安全。)
まぁ、何であれ私のような一般人が購入できるお安いバッテリーである以上、水素の発生は避けられない(一般じゃなければそういうモノも存在はする)ので、水素=爆発の危険性、硫化水素=致死の可能性といえば、理解できると思います。
鉛式バッテリーを室内で利用して、死んでもいい、爆発してもいい、という理解は周りにかなり迷惑なので可能な限り避けましょう。
本当の所は、充放電時にほんの少しの排気が出来れば良いのです。また鉛式バッテリーの場合は液面が定常位置にある事を毎日確認するというなら、理論上は室内でも健康を害さないレベルの流会すその発生で済むハズですが、緊急時等に長時間になると結局総量が増えるので「よろしくない」という理解です。(短時間利用は室内、長時間利用時はバッテリーは外で、水気のない日蔭にて運用というのがよろしいかと。あくまで一般論なので耐性の無い場合は少量でも致死に至るケースがあるかも?です。)
4)変圧変電装置:インバーターといってもピンときませんよね。
車の内部で家電を利用する、PHEVに標準搭載されている家庭用電源のコンセントです。
PHEVは搭載電池がスゴイので1500Wとか書いてありますが、車載オフグリッド運用なら、200W前後にしておきましょう。理由は簡単で、12Vで1A=12Wという計算式は小学校で習いました。
では100Vで1500Wを使いたい場合、12Vで流すと?回路損失もあるので効率80%としておおよそ150A必要になる計算ですが、まて、待て、マテ!
150A流れるケーブルゆ~たら、極太なんてものじゃぁない、重いなんて代物でもない(笑)電圧じゃなく電流で電線の太さは決まるので細いケーブルを使うと加熱して発火しまっせ!!!(本当!)
※送電線がなぜ発電所から超高圧で、民家の近くで200Vにしているか?それは熱損失とケーブルの太さ問題があるからです。100Vだと送電できません。
つまり極太ケーブルを床下に埋め込め、基本電圧が高い(電池側で48V以上)PHEVなら1500Wを安全に作り出せる(三菱PHEVで確か300Vなので5AのケーブルでOK!)けど通常の12Vバッテリーで運用するなら150A流せるケーブルがバッテリーからインバーターまでの引き込みで必要です。乱暴に言えば家庭用延長コード、アレが安全に10A流せる太さです。単純に150Aならアレを15本束ねれば・・・必要最低レベルにはなる計算ですが。
素直に12Vで運用するなら、100Wが安全ラインで最大でも200W程度推奨、24Vでも最大400W程度にしておきましょう。
12Vで200Wなら20A程度の配線で済みます。100Wなら10Aだからカー用品店や電気屋で気軽に購入できます。本当に乱暴な話をすれば前記一般家庭用の100V/1500Wのラインが多少余裕をもって10Aと考えていいベースだと思います(厳密には違うけど十分使える)。
そして回路。これもまた2パターンあります。正弦波と矩形波とよばれる出力軸を持つモノに分かれます。
長所・短所がそれぞれにありますが、単純に正弦波≒家庭用コンセントと同じ、矩形波=機械的に変換した100Vという理解で、単純に成分の違いで矩形波だと動かない機器が出ます。正弦波でも同様に全く同じ波形を出力できるモノとそうでないモノがありますから、正弦波でも動かない機器も存在します。
じゃぁ?となりますが、基本的に家電がACアダプターを利用しているならどちらでも利用可能だと考えて差支えないと思います。またヒーター類、モーター機器類も動くかどうかをチェックして動くならOK(起動電力に達しない場合は温まらない、時間がかかる、回らない)という理解で良いかと。
その他の機器も実際に動かしたいモノの説明書を確認して、事前にチェックしておくと良いです。(仕様でダメな場合は最初から使わない、仕様でOKでも動かないモノもある、という理解で。)
また、Hzの問題が関与するモノについては、利用する家電の説明に従って下さい。例えば、スイッチのない55Hzの矩形波では時計が使い物にならないレベルでズレます(笑)
基本的な部分では、正弦波=高額で寿命が短く高発熱、矩形波=低額で寿命はお値段次第で低発熱、といったイメージです。矩形波で動くモノをベースにするのが一番良いように思います。
※PHEVのアレはアウトランダーもプリウスも正弦波だったかと。つまり家電が本気で使えるのはアレだけのシステムが必要なんです。(真面目な話で、次回購入時はPHEVや電気自動車が良いのかもしれませんね。)
という事で長くなりましたが、この4つを揃えて運用をしたいな?と考えている次第です。
モチロン、これを運転中に行えば(システムは必要ですが)発電しなくてもよくなりますから、燃費もアップするというイメージです。
何を購入するか?は全て手探りになってしまいますが、とりあえず10万円以内での運用を考えています。
★写真のブツは、EcoFlowのR600。
太陽光からのMPPTチャージコントローラー、充電池、正弦波インバーター、USB-C、USB端子、シガーを全部内臓している太陽光パネル以外のオールインワンの充電池です。
似たような者を国内で購入するなら、SUAOKIが安くて有名です。