スマートフォーフォーは前から評価はしていたけれど、ブラバスは特に自分が気に入ってる車。
なによりも自分の理想的なパワーウェイトレシオに900ccも満たず、小さいのにあてはめてくれるだけでなく、これをターボで武装してくれているおかげでそのうえないスポーティーで爽快な走りをしてくれる車であることには深く評価していた。
カレコから86が消え、A45が消え、ロードスターは正直あまり興味は無くて、残るスポーツな車はこのフォーフォーのブラバスが残るのみとなった。
RR駆動のように、いわゆる駆動もエンジンも全て後ろに乗っける車というのは、人生の中ではカート以外は乗ったこともない。
ちなみに代表的なRR駆動車といえば定番のポルシェ。
車好きでない人でも名前だけは知ってるくらいのこの車も元々はRR駆動で有名になったんだとか。
RR駆動っていうのは素人目には専門的なのはよく分からないけれども、セッティングが非常に難しく、その分まとまった車は他の後輪駆動さえも寄せ付けないコーナーリング性能も保持するので、非常に良いらしい。
その代表作となったのがポルシェの911であり、それがポルシェブランドが車をあまり知らない人でさえも知るようになったキッカケでもある・・・らしい。多分。
話をフォーフォーに戻す。
前のフォーフォーもRR駆動であり、街乗りでも乗りやすく、それほど踏まなければ文句ない性能はあった。
ミッションのダイレクト感も個人的には走りな感じがして好き。
だが、踏み込みたい気持ちになるとどうしてもパワー不足が目につく。
これは致し方ない。
NAで1Lあるとはいえ、実際のパワー感は正直走り寄りな軽自動車を連想させる。
後ろにBMやベンツが付かれると、流石に「もうちょいあればなぁ~」と感じてしまう瞬間がある。
コーナーなどでも、グインと曲げた瞬間にググッとアンダーがかった性格を見せたりしたのには、RR駆動と言う点を意識する割にはおや?と思わせる瞬間もあった。
所がブラバスになって車はかなり変わった。
エンジンに火をつけた瞬間、とてもアンダー1Lとは似合わない野太いエキゾースト音が響く。
これもスポーティーさを促進させてくれる。
パワーは以前の”普通では”文句なしから、”普通に”文句なし、になった。
むしろこの排気量と車体からすれば十分すぎる性能だと思う。
流石にターボ付きとノンターボでは性格は違う。
公式的には0-100は10秒近く掛かるらしいが、実際踏み込んでバッスーンと加速していくこの感覚は普通にホットハッチを連想させるくらいの加速感がある。
少なくとも軽ターボやコンパクトハッチを乗ってる身から乗り換えると知らず知らずのうちにスピードが出てる、なんてこともある。
その反面、重量は見た目に合わず、1tを超えているのでハンドリングの鋭さにドッシリした感じが織り交ざられている感じがある。
その分、高速の安定性は思ったよりも全然良い。
良いのだが、一方でロードノイズはこの車相応と言った感じ。
トンネルだとさっきまで普通に聞こえてた音はゴォーッという音にかき消される、程度。
だが、何の不安感は無いので街乗りは文句なし。
シートは後々ある事件が起きるのだがそれは後述するとして。
一瞬連想したのは595に乗ったときのサベルトシートを思い出したが、あのヘルニア促進席と比べれば全然座り心地は良い。
足はもちろん普通と比べれば固い。
でもこれが良いんじゃないか~。
久々に感じる足の固い車で、路面のバンプやゴツゴツ感は、変態の自分からすればたまらない。
自分くらいのスポーツカー好きになると乗り心地なんてどうでもよくなる。
バッスーンと加速し、カンカンカーンと曲がってくれれば至高の極みだ。
ヤバいな俺。
とにかく踏み込んで走った乗り味は街乗りが楽しくなる。
その楽しさの最たるワインディングは最もこの車で一緒に走ってみたかった瞬間だった。
夢にまでも見たか、ブラバス×ワインディング。
その日はついさっきまで雨が降ったばっかりだったので、路面はぬれていた。
だが、早速何個かくね曲がった道を抜けて一つのやや鋭いコーナーに飛び込んだ瞬間、グワーンと車が外に向かった。
やべっ、ともっと切り込むと更に車は曲がる。
どっひゃー、すげっ!
思ったより全然曲がるよ!
以前に様々な批評の中でこの車には躊躇なアンダーステアが見られる事で言われていたが、自分にはこの弱アンダーな味付けが丁度良く気持ちが良い。
切り込み、切り込んでいくだけ、車は素直に向きを変えていく。
そして踏み込むだけ加速し、その車体の重量はしっかりと車をホールドしてくれるので安定感や安心感もある。
気づいたのは、他の車ではほぼ暴走状態で危険領域な速度域なはずなのに、それほどの不安を感じない。
バンバン回してもバンバン曲がってくれる。
同じような感覚として思い出したのは以前に乗ったA45だ。
高いパフォーマンスは手に余らせ、危険を伴うと思いきや、コーナーを攻めてる感覚とは違う、安定感や安心感に包まれていた。
正直なところ、前にA45で走った時と実際の速度差は変わらない気がする。
むしろ普段他の車で走った時よりも速い。
これは自分で乗ってても驚きだった。
とにかく素直に乗って「ああ、この辺はこんな感じ、こんな感じ~」と拾って乗ろうと思ったけれども、なによりコーナーリングが楽しくて思わず走ることにしか専念しなかった。
ともかくこの車は、楽しいってことだ。
街乗りに関しては特にいう事も無い。
ただ、クラッチのDCTに関してはちょっと気になった。
純正より40%レスポンスが上がっているとのことだが、感覚はシングルクラッチが近い。
前に595のMTAの乗り方で、ギアを変える時にMTと同じ感じでアクセルを緩めると良いというのを聞いたことがあるけれど、このブラバスのDCTはそんな感じがする。
MTのクラッチなしの感覚で乗るとよりカスカス入るダイレクト感があり、そこが面白いと感じた。
車自体、街乗りでは理想的であり、というのもアクセルを開けばバーンと加速してくれ、隙間を見つければバスバス入って行ける。
マナーを無視すれば、自分の中ではe-POWERノートと負けないくらい良い。
反面、閉口したのはハザードの位置。
オンボードの上にあり、その前をナビデッキが据え置かれて手を伸ばす先に一つの難題を押し付ける。
これには困った。
特に自分のように腕が短いと毎回ハザードに手を伸ばすのが億劫になり、躊躇に車線を変えることもしたくなくなる。
でもその場合には、左腕を伸ばしてハザードを押すと同時に、肘でウインカーレバーを戻し、もう一度押す。
逆に左は肘で上げる。
あーバカバカし、と思いながらも、自分が持つと考えたら、ナビは要らないな・・・と感じてしまう。
しかもナビは自分があまり好きじゃないゴリラ製だったので、正直益々必要が無くなってくる。
そうだ、あくまでも私事だが。
前にベンツに乗った時はそうでもなかったのに、今回はかなりの頻度でワイパーとウインカーを間違えた。
初めて乗った時でさえもあまり間違えなかったのに・・・。
ここでシートのお蔭で起きたある事件を挙げよう。
この日、自分はワインディングを終えて大垂水から20号をひたすら新宿へと向かっていた途中。
高尾山口辺りでコンビニに寄った後、1時間ほど走らせていた。
あ、携帯・・・。
・・・ない。
ない!
携帯が無い!
我々ゆとり世代からすれば、携帯が無いのは心臓の半分を引き抜かれたようなもの。
つまり死んでしまうのだ。
思い当たると言えば、さっきのコンビニ。
降りた時に落としたか。
トイレでおいてきたか。
自分はまた元来た道をコンビニへと戻って行った。
だが、店に訊いても周りを探しても無い。
そんなバカな・・・。
車の中は隅から隅までこれ以上ないというほど探しまくった。
カーペットの下から、イスの腰部分の付け根、隅まで探した。
幸い、小さい車なのですぐに探し切ったがそれでも無い。
そこで自分は電話を借りて鳴らしてみた。
もう無いっていうのは分かっているのに、最後の最後にまだ車の中にあるということを信じてみた。
・・・鳴ってる。
明らからに車の中からバイブの音がする。
半分の安堵と同時に、変な気分になった。
そのバイブの音は明らかに助手席のシートの中から聞こえてくるのだ。
どこ?シートの中?
・・・まさか。
自分はさっきみた腰の付け根の割れ目から、更に手をぶち込んだ。
あった・・・。
どうやら助手席に置いたはずが何らかのはずみでシートの付け根に挟まってそのまま入ってしまったらしい。
こんな狭い隙間に挟まるなんて滅多にないだろうし、最悪挟まったとしても、本来であれば椅子の反対側に落ちていてもいいはずだ。
だが、シートには付け根の割れ目の奥に空間があり、しかも意外とその空間は大きく、その空間に見事にスッポリと入ってしまったというわけだ。
お蔭でその後の都内走りの時間は無いので、そのまま返却。
しかし、これはさすがに困った。
こんなの単にポケットに入れていれば問題ないだろうし、経験しなければどうということもないだろうけど、ここまで大騒ぎになってしまうなら、もう少し改善の余地ありだったんじゃないかと思う。
しかもちょっとやそっとの力で入る隙間でもないのに、自分のiPhone8くらいで簡単に入ってしまうというのはちょっと悩みどころだ。
これがもっと小さい物だったら、恐らく見つかる確率は更に減るだろう。
いやー、しかしあれは焦った・・・。
事件はあったが、何はともあれ車としては非常に良かった。
なによりも楽しい。
ワインディングも高次元で駆け抜けられるので、これは他にはない。
自分はこの車には、ポスト・アルトワークス、とも付けたい。
自分は乗った事も無いくせに、これを現に持っているアルトワークスオーナーの当人や溺愛の人からすれば、「一緒にするな!」と怒られかねないが、自分の中ではそんな感じだ。
なんせA45と同次元の走りを感じたのがどうしても脳裏に離れないので、印象が強いのだ。
こりゃーいいなー、欲しくなちゃうな~と思ったが矢先・・・。
事件が起きた。
前の東京モータースポーツで、ルノーのブースでトゥインゴGTを見た。
RR駆動で、このスペック・・・どっかで見たような・・・。
それも運転席に座った瞬間、すぐに分かった。
「あれ?これフォーフォーじゃん」
オンボード周り、シフト周り、さらにはハザードの位置まで全て同じ。
しかも実際カタログで比較しても驚くほど同じだ。
聞くとフォーフォーとトゥインゴは同じ工場で作られているらしい。
エンジンも共有しているから、同じなんだとか。
しかももっと目に留まるのは、トゥインゴGTには5MTが設定されていることだ。
フォーフォーブラバスのDCTも悪くないが、やはりマニュアルのレスポンスが憧れる。
ストロークは案外長く感じたが、スパーキーに乗ってる自分からすれば全然の許容範囲だし、十分にシコシコカツカツ入っていくから悪くない。
しかも重量がまた70kg近く、ATでも40kg軽い。
そして重量を無視してもほぼ同じのスペックでありながら、何よりも、値段が全然違う。
トゥインゴGTならば250万もあればキャッチできるが、ブラバスは300万の壁をぶち破っている。
大袈裟に見ると100万弱の差はある。
この差はなんだろう。
・・・恐らくブラバスブランドの名なんだろうか。
普段はメルセデスなどに手を掛けて、1000PSのセダンや300km/h出るSUVなんかを作り上げるようなメーカーがわざわざ手がけているからそれなりな価値があるんだろうか。
だが、自分はぶっちゃけブランド名などはどうでも良く感じる。
こうなると正直、ブラバスに手を伸ばそうとは躊躇してしまう。
そこで、中古市場に目を向けてみた。
すると5000km以下でトゥインゴの値段で買える玉をいくつか見つけられた。
これならまだ許容範囲か。
ただ、そうなると値段とは相応にパワーウェイトレシオがなんだか物足りなく感じてくる。
もう少しパワーを上げられるかな~と探してみたら、コンピューターチューンがあった。
120~130PSまで上げられるらしいが、セッティングなしでトルクステアとか起きたりして。
ほんの十数馬力上げる程度でもかなり面白くなりそうな気もする。
別に弄らなくても全然いいんだけどね。
最終的には自分らしくない値段でしこりが残った。
自分はあくまでも車での評価であって値段は気にしないようにしていたけれども。
でも車自体悪くないのは事実だ。
もちろんノーマルの扱いやすさも犠牲にしていないので、乗り心地に関して掘らなければ街乗りでも乗りやすい。
かと言って高次元での走りの質感もお墨付きなので、良い車だと思う。
まぁ個人的にはハザードの位置さえどうにかして来ればバリバリいける。
あとは、シート。
心臓の半分を奪われかけた悪徳、恨むぞよ。
ブラバスのエンブレムは100万の価値!・・・にしてはその後出たブラバススポーツはどうなん?って思っちゃうけど。
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