幼い頃、本ばかり読んでいる私に父が話してくれたのがアラビアンナイトのシェヘラザードのお話でした。
現代風にちゃらっと話すと、
毎日新しいお妃を迎えては朝になると殺してしまう王。
その王の妃になることを志願して、毎夜命がけで王に物語を話し、王を物語の虜にしてからいいところでやめ、物語の続きを明日の夜までのおあずけにすることで、殺されずにずっと妃であり続けることができた娘のお話。
このシェヘラザードの語ったとされる物語が、皆が知っている、シンドバッド、アラジンと魔法のランブ、アリババと四十人の盗賊等等になります。(でもこれらは全て本当はアラビアンナイトではないと後から知る(• ▽ •;)げっ)
その頃の私はドレスを着たお姫様の塗り絵に夢中でしたから、語られるどんな冒険の話より、シェヘラザードの身の上のほうが衝撃的で、
えっ!?王様が毎晩このお姫様たちを殺す!?絶対許せない!私もシェヘラザードのようになってお姫様たちを絶対に助ける!と誓ったのです。
そのせいか私の頭の中には幼少期から読んだり聞いたりした世界中の物語がびっしり入っているんですよ。
(๑¯◡¯๑)ふっ
シェヘラザードに負ける気がしないわ!
世界中の物語を読んでいくと、歴史や民族性の違いがたくさんあったとしても、人間が望むもの、愛するもの、褒め称えるもの、そしてなりたいものは同じであると気づいていきます。
だから海外ニュースを見るたびに、この国とは絶対に分かり合えない!と思ったとしても、頭の中にあるその国の物語達がそんな気持ちを止めるんです。
変わり者と言われてきた私には、めちゃくちゃ変わった仕事の依頼ばかりよくくるのですが、二年前、このシェヘラザードを想わせる仕事に誘われました。
その方は王様ではなく、結婚も一度だけ、そして亡くなった奥様をとても愛しています。
30年前、シンガポールのパーティーで初めて出会ったとき、いろんな国に奥様を連れて行きたいのに、奥様が歴史を考えすぎて行けないでいる国がたくさんあるんだと話してくれたので、奥様にそれぞれの国の美しく優しい物語をいくつか話したんです。
そこから長い関係が続いていたのですが、
年をとって、眠るたびにこのまま明日の朝は起きれないかもしれない、、、といつも思っているそうで、毎晩一つずつ自分に物語を話してほしいと依頼されたのです。
「たくさんの物語を持って妻に会いたい、
私が物語を忘れてしまわないように、その物語について意見交換をして語り合いたい」と
だから、シェヘラザードのように一晩ごとのおあずけはなしで、命をかける必要もありません(^_^メ)
ただ、日本にいられなくなるだけです(;_;)/~~~🇯🇵
でも、これを仕事として依頼してしまうという、日本人にはない発想がいつも本当に素敵なんです。
相変わらず元気であることを聞いて、
あれから二年、私は730日分何を話しただろう、そして話せたのだろうか?と考えてしまいました。
でも、奥様が一番好きだと言っていた「アンドロクレスとライオン」というローマのお話。私も大好きですが、これは絶対に話してあげたかったな。

※この絵本はドイツの本です
先日、こんな本を買いました。
お子様用だけじゃなく、大人が読むとしても本当に良い本だなーと。とてもわかりやすく読みやすくまとめてあって、アラビアンナイトの可愛らしい地図まで載っているんですよ。
それからこの作品を初めて観ました。
兵馬俑が出てくるなんて凄く面白いです!(ʃƪ^^)✨きっとアラジンと魔法のランプの主人公が中国人だからですね!
本当に行ってみたいな〜( ˘ ˘)兵馬俑に
これも観て、久しぶりにトイレにおいてる(^_^メ)魔法のランプを、
枕元におきたくなってしまったズグロンでした。
Posted at 2024/02/23 05:45:21 | |
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