PECS のパッキンが~~orz(その2)
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
![](/images/icon_difficult_on.svg) 初級 |
作業時間 |
3時間以内 |
1
ベイ・テックス社
PECS の販売代理店です。
そこの商品ラインナップに、この緑パッキンが有ったので、発注しました。
2
そして、届いたものがこれです。
黒!!??
製造元のターゲン・テックス社の物と同一です。
問い合わせをした所、「コロナ禍で原材料の調達が困難となり、緑は廃版、以前使用していた黒を再使用しています。ショップの写真は差し替えます。」と言う事でした。
ネット・ショッピングの「あるある」ですね。購入前の確認を怠りました。
黒から緑への変更理由は解りませんが、何かしらの問題があったと考えるのが自然です。
残念ながら、緑パッキンは利用できません。
頼みの綱の「緑パッキン」が利用できないので、途方に暮れていたところ・・・
来ました!!期待を裏切ることはありません!
3
オイル漏れ再発!!
交換から1週間、約1000km使用です。
今回はダダ洩れ Yeah!!!
4
レンタル・ガレージまでの約7km・・・路上に数百CCのオイルを撒いてしまいました。只々ごめんなさいです。
先週末、長野方面に出かけたのですが、その時で無くて本当に良かったです。
自宅で漏れ発生。この車は、空気を読んでくれる、良い子ですね。
5
外しました。
前回と同じで、円周状に裂けてます。
6
パッキンが捩じれています。破断面が上側にめくれあがっています。この部位から漏れ出していました。
裂けめに油圧が作用して捩じれるのでしょうか?それともパッキンの熱膨張によるもの?
前回と同じです。
7
フィルター装着部。
内周部は鋭利です。
採寸して見ました。
8
55.7mm
パッキンの内径は52mm
間違いなく、内周部との接触により、裂けたものです。
何故、こんな鋭利な部位にパッキンを接触させる?
極々初歩的な設計ミスと言わざるを得ません。
9
やはり、こうあるべきでしょう。
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フィルター(純正同等品)です。
パッキンの幅は PECS の物と同じく約5mmですが、凸部は外側の3mmです。
11
こんな感じの断面のパッキンであれば、
12
現状のケースでも裂けることは無いと思われます。
しかし、PECS 本体の設計変更はもとより、パッキンの変更も諸々の事情により、出来ないと言う事でした。
オイル漏れへの対応は、新品パッキンの供給しか方法が無いようです。
13
ベイ・テックス代表の方と、色々とやり取りをさせて貰ったのですが、新たな事が解りました。
注目すべき点は以下の通りです。
「フッ素系のガスケットの場合、高トルクが掛かると剪断する事が判明しております。」
「 PECSの装着は手締めより多少トルクを掛ける程度で大丈夫です。」
「量販店での取り付け時は、手締めより少し強めでお願いしますと言っています。」
と言うコメントを頂きました。
これは、もしかして・・・
取り扱い説明書の記載は
「純正の指定トルク 若しくは
手回しでガスケット着座後、3/4回転締め込む。」
です。
「手締めより多少トルクを掛ける程度」では無いです。
結論から言えば取説の締め付け要領は、オーバー・トルクになると言う事です。
初回の取り付けは、純正指定トルクの12Nmで締めました。しかし、漏れが発生したため、今回は3/4回転締めました。
結果・・・ダダ洩れです。
結果から考察すれば、初回:締めすぎ 今回:ムチャクチャ締めすぎ となります。
(取説に3/4回転と記載されていれば、そりゃ~3/4回転締めますよ~)
つまり、エッジ部に触れているゴムに応力が集中しない様に、オイルが漏れない最低の締め付けが必要と言う事です。(図の左から右の状態へ。)
一般論として、パッキン類の気密性を保つためには、10%以上のパッキンの圧縮が必要とされます。
PECS のパッキンの厚さは5mmです。
フィルター取り付け用のネジ・ピッチは1.5mmです。10%なので0.5mm圧縮すればよいので1/3回転となります。
1/3回転で良いのであれば3/4回転は、締めすぎです。
適切な締め付け方法の取扱説明書への記載を要望しました。
今回は一旦、純正品(同等品)に戻してメーカーからの返答を待ちますが、再装着時には、フィルター装着部の内周部を面取りして、1/3回転(120°)締め込もうと思います。
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純正フィルター(同等品)
絶大な安心感です。漏れない事が当たり前ではない事を、痛感しました。
「このまま純正を使えば。」と言う声も聞こえてきそうですが・・・
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PECS の磁石式フィルターのアイデアに、物凄く共感しています。
エンジンの吹き上り、パワー感そして、オイルの劣化遅延・・・抜群です。
エンジン・オイルを、10W-30に換えたにも拘わらず、燃費は向上しています。
写真のピストンはスカート部が摩耗しています。ピストン・スラップ音の原因です。
PECS は、こう言った摩耗を抑止してくれます。何とか継続使用したいと考えています。
2024.5.25
熟考の結果、継続使用は断念します。
手締めで軽く締め付ければ良いのかも知れませんが、緩む危険性があります。緩み止めの処置も検討しましたが、リスクは伴うため止めます。
FM材(Friction Modifier)として、丸山モリブデンを使用しており、それが有効な摩耗防止対策になると考えます。
ターゲン・テックス社のHPには、立派な事が書かれているのですが、こんな稚拙な設計ミスでオイルが漏れだすなんて、お話になりません。
不具合内容は伝えましたが、音信不通です。恐らくメーカーとしても、手締め程度の「オイルが漏れない最低トルク」で締め付けなければならないと言う事を認識していると思います。しかし、そんな状態で緩んでしまったら、大問題となります。有効な緩み止め方法が示せないため、オイル漏れが発生すると解っていながら、メーカー指定の締め付けトルク若しくは、パッキン着座後3/4回転と説明書に記載せざるを得ないと言う事なのでしょう。ダメダメですね。
恐らく、PL法(製造物責任法)に抵触します。そんな気はサラサラありませんが、訴訟を起こされれば、負けは確実でしょう。
未来は無い・・・そんな会社です。
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