
R30のセンターコンソールは小物入れや肘置きの他にもテーブルになるという微笑ましい機能があります。
しかし4箇所ある支点部分がしっかりとした蝶番で作られていない上に、テーブル機能を使うと同部には多方向からの結構な力が掛かります。更にそこが千切れた場合には中蓋ないし可動部分をアッセンブリー交換せざるを得ないという事態に陥ります。
正常な状態でテーブルにした場合はこんな感じです。
それが無理な力を掛けたり、開閉を繰り返しているうちにこうなります。
当然ながらうまく閉まりません。開閉に作用するヘルパースプリングの力も意外に強いので、上に押し上げられて隙間が空きます。
センターコンソール本体を始めとするこれらの構成部品も、前期はグレー/黒/茶の3色、後期はグレー/黒の2色があり、困った事に全て製廃です。
蓋部分だけでも話題性に富んだ物ですが、コンソール本体もなかなかの曲者です。前期と後期では材質が変更されており、前期の方が割れ難く柔軟性がある印象です。これはグレー同士の比較(左:前期・右:後期)ですが、中央部分の塗装色の他にも素材色も違うのが分かります。また後期の物はシフトレバーの隣にスイッチ取り付け用の穴が増設されています。
細かい部分ですが後期では筋の部分にメッキの装飾も追加されています。剥がれますが(悲)
因みにパワーウインドウのスイッチも変更されています。前期の最初期タイプはレタリングがオレンジで、メッキの枠が太いです。
後期はメッキの枠が細くなります。そして、コンソールがグレーの場合はスイッチのパネルもグレーです。パネルに違いがあるものの、スイッチ本体やコネクターは共通です。捕足トリビアでした。
また、前期用でもスイッチの取り付け穴が追加された物も存在します。
恐らく昭和57年10月の小変更のタイミングと思われますが定かではありません。
更に後期用でもコンソールの中央部分がシルバー塗装されていない物が存在します。これはTIのハイサルーンXですが、TIのコンソールは前期と同じ物を使っているのでしょうか?
TIは全て前期タイプなのか?と思ったらTI-EXはシルバー塗装してあったり・・・
シルバー塗装されているのは黒いコンソールだけなのか?と思ったらグレーでも塗ってあったり・・・
それならTIの小物入れ付きの場合はシルバー塗装されているのか?と思ったら、小物入れ無しでもシルバーの物があったり・・・
意味不明です。
ここで再度TIのカタログをよーく観察してみると、素のTIは前期タイプで・・・
TI-L以上はシルバーになっている事が分かりました。
なるほど、ハイサルーンや50スペシャル等の限定車シリーズは素のTIがベースとなっている為に全て前期タイプな訳ですか!確かに中古車店で売られていた50スペシャルもシルバーじゃなくて、アレ??って思ったんですよ。
そうなれば限定車シリーズは全て前期タイプになる訳か!と思ったら、当たり前のようにシルバー塗装のタイプで説明されていたり・・・
TIのセンターコンソール中央部分の塗色については全くもって法則性を見出せません。しかしGT系に於いては全てシルバー塗装された物が装着されるようです。
そして、センターコンソールについて以前から疑問に思っていた部分です。コンソール後端にあるフロアトンネルと接する部分の切り欠きですが、何故にオフセット??
しかも、この取って付けたみたいな隙間の塞ぎ方が何とも・・・
でも確かに切り欠きに合わせて助手席側に寄ってます。
フロアに開けられたネジ穴も真ん中ですよね。
コンソール内にあるネジ穴も真ん中にあります。
何故に助手席側へ寄せる必要があるのでしょうか?仮にど真ん中にコンソールがあったとしても、特に干渉する部分も見当たらずその理由が分かりません。それ以前に、固定位置が全て真ん中で作られているのにも関わらず何で左側にオフセットするんでしょうか?
センターコンソールの前側を固定するブラケットにも不思議な部分が存在します。以前に部品取りとして引っ張って来たX無しターボCの4ドアから外した物ですが、何とスペーサーの役目としてナットがボンドで接着されているんです。こんなヤッツケ仕事はメーカーがする事とは到底思えません。でもやるんです、日産自動車は。
しかしこのナットも全車に存在する訳ではありません。現に青ポール号には無いんです。
過去に接着が剥がれたと考えたとしてもナットがあったような痕跡は見当たりません。
ナットの有無の他に違いがあるかを確認してみましたが、鉄板部分は共通のようです。
立ち上がりの高さも同じです。やはりナットは何らかの理由で高さを稼ぐ為に装着されたものと考えて良さそうですね。
前期RSのことぶき号を確認してみたところ、コチラはワッシャーですよ!前期はワッシャーなんですか?
という事は、4ドア用にはスペーサーが存在して2ドア用は省略されるのでしょうか?そうなるとフロアパネルが違う可能性がありますね!
と思ったらバン以外は共通の模様です。
フロアパネルが共通であるにも関わらず、スペーサーを入れて底上げする理由が分かりません。まさか、2ドアと4ドアではセンターコンソールの形状が違うのでしょうか??
しかしオークションで出品されている4ドアのGTから外された物にはナットやワッシャーのような物は存在しません。
この出品情報を信じるとすれば、ドア数の違いによるスペーサーの有無の法則性は断たれる事になります。ふと思ったのが、AT車のセレクターレバー周囲のインジケーター部分はMT車と違ってフロア側への固定となりますので、その隙間を合わせる為にAT車用としてスペーサーが設置された可能性は考えられないでしょうか?しかしナットが接着されたブラケットが着いていたターボCはMT車でしたのでミッションについては青ポール号と同じです。ことぶき号に関してはこの部品の交換歴は絶対に無いと言い切れますのでAT車用の説も否定されます。しかもAT車にもこのブラケットが使われているのかも不明です。これについて部品カタログを見ても詳細にまでは迫れませんでした。
何故こうなったのか今や誰にも分からない・・・。本体だけでなく、取り付けブラケットや塗色にわたるまで不可解な部分が多いセンターコンソールでした。
Posted at 2018/02/12 17:04:08 | |
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