
2022年9月4日(日曜日)に静岡県島田市、牧之原市、吉田町、川根本町にて県の総合防災訓練が行われました。今回も分散型の訓練となっており、南海トラフ巨大地震が発生し、県内の広範囲で震度7を観測、建物の倒壊や土砂災害、火災等が発生したことを想定した訓練が県内12の会場にて行われました。

まずは多くの訓練や展示が行われるメイン会場の大井川緑地会場です。この場所で県の大規模訓練が行われるのは11年前の2011年に行われた防災訓練以来だと思われます。

会場内で展開する陸上自衛隊東部方面管制気象隊第5派遣隊(相馬原駐屯地)の着陸誘導装置(JTPN-P20)。ASRレーダーが3 1/2tトラック(いすゞSKW)の荷台に搭載されています。

この車両を含め、全ての3 1/2tトラックに発電機を搭載したトレーラーを牽引していました。

通信装置(右)と管制装置(左)ユニット。どちらも3 1/2tトラックに搭載されています。

通信装置と管制装置を搭載している3 1/2tトラックはどちらも1999年から調達が始まった新型の初期モデルで速度表示灯を装備しています。

会場内にいた三菱ふそう6代目前期型キャンターベースの中継車。

この車両は島田市危機管理課と静岡県立島田工業高校情報電子課放送技術班が共同で行った映像伝送訓練にて使用されていたようです。

近くには関東管区警察局静岡県情報通信部日産E51後期型エルグランド衛星通信車。SWE-DISH社のドライブアウェイCCT120という車載型アンテナのようです。

静岡県危機管理部の衛星通信用中継車。4WD車のトヨタ200系前期型ハイエースのスーパーロングをベースにした中継車で、日本宝くじ協会の助成を受けて導入されました。

こちらの車両も被災地の映像を県庁や関係機関へ伝送可能です。

会場内に停められていた静岡市消防局初倉出張所指揮連絡車(ダイハツ10代目前期型ハイゼットカーゴ)。

同じく六合出張所指揮連絡車(ダイハツ10代目後期型ハイゼットカーゴ)。

山林火災消火訓練に参加する静岡市消防局航空隊の消防ヘリコプター「カワセミ(ベル412)」。

大井川緑地公園に着陸し、胴体下部取付式消火装置(ファイアアタッカー)へ給水活動が行われました。

ファイヤーアタッカーへの給水は静岡市消防局島田消防署隊と島田市消防団によって行われました。

ファイヤーアタッカーによる消火。訓練では二回放水が行われました。

大井川緑地を後にする消防ヘリカワセミ。

続いて緊急交通路確保訓練です。地震の影響などで信号機が正常に作動しなくなったことを想定した訓練です。

緊急走行で現場へ駆けつける静岡県警察所轄警察署の事故処理車(日産E26前期型キャラバン)。

警察官による交通規制が行れます。一人の警察官が後方警戒を行い、もう一人がパイロンや矢印方向板などの機材を並べます。

白バイによる先導で高所作業車が到着し、復旧作業を行いました。手前の警察官の横にいるオレンジ色のベストを着た人は警備員です。

現場手前で電光掲示板を用いて交通規制実施の告知を行う静岡県警察のサインカー。

トヨタ200系中期型ハイエースをベースにしたサインカーで県費配備された車両です。

高所作業車を先導した県警交通機動隊のホンダCB1300P白バイ。

2020年度以降配備されたヘッドライトやウインカーがLED化されたものです。

続いて倒壊家屋救出救助訓練。消防救助隊や県警機動隊、自衛隊による救出活動が行われました。

救助隊員を乗せて緊急走行で駆けつけた静岡市消防局島田消防署指揮2号車(トヨタ200系中期型レジアスエース)。

同じく島田消防署指揮連絡2号車(三菱前期型デリカD:5)。

県警機動隊の広域援助隊特別救助班(P-REX)よりも早く現着した先行情報班。

トヨタ100系後期型ハイエースをベースにした特殊移動指揮車に指揮支援というマグネットシートを車体に貼っております。

赤色灯はパトライト社製の流線型マグネット式赤色灯を載せています。ちなみに現在の製品は「PATLITE」表記ですが、この車両のものは旧型のカタカナ表記のものです。

訓練見学エリアに規制行うために機動隊車両からゾーニング用のバリケードが取り出されました。立入禁止テープを使って規制されました。

災害派遣で駆けつけた陸上自衛隊第1空挺団特科大隊第3中隊(習志野駐屯地)の1 1/2tトラック。

県警機動隊のトヨタ4代目後期型ランドクルーザープラドベースの災害活動車。

2019年度に配備された車両です。何気にこの車両は初撮影でした。

同じく県警機動隊の高性能救助車。
清水マリンフェスタの時と同じでメルセデスベンツU3000ウニモグがベースの車両での参加でした。
U4023ベースの方はいつ見れるのだろうか?

県警機動隊レスキュー車Ⅱ型。

日野レンジャープロベースで2012年度配備車です。艤装は救助車のパイオニア、帝国繊維です。

県警機動隊の災害対策用資材運搬車。日野レンジャープロをベースにしたアルミパネルトラックです。

先行情報班による現地指揮所。これは消防の指揮本部と同様のものです。

災害活動車後ろには災害救助犬静岡の車両が2台。この車に救助犬を入れたケージを搭載していました。

先程の交通路確保訓練に参加した静岡電業協会加入会社の穴掘建柱車(いすゞ5代目前期型フォワード)。

同じく訓練に参加していた高所作業車(日野2代目デュトロ)。

家屋倒壊訓練に参加していた島田市消防団第5分団2部ポンプ車(いすゞ6代目中期型エルフ)。主警告灯は名古屋電機製フリックスです。

同じく第8分団1部ポンプ車(いすゞ5代目中期型エルフ)。前面赤色灯がハロゲンタイプです。

島田市消防団指揮車(日産C25前期型セレナ)。

日野2代目デュトロをベースにした中部電力所有の高圧発電機車。

普通の発電機車と形状が異なり、荷台部がピギーバックトラックのように丸みを帯びているのは空輸が可能な為。訓練当日も空自のCH-47Jによる吊り上げが行われたようです。

島田市消防団第3分団1部ポンプ車(日野初代中期型デュトロ)。主警告灯は大阪サイレンウイングフラッシュ。

展示ブースで体験展示されている静岡県中部地域局危機管理課の地震体験車。

いすゞ5代目前期型フォワードベース、架装は京都科学(現:京洛サービス)

島田市道路維持作業車(スズキ10代目キャリイ)。

陸上自衛隊第1空挺団特科大隊第3中隊(習志野駐屯地)の高機動車。

運転席や後部座席が開放されていました。

NTT docomo所属の移動基地局車。

日産E26中期型キャラバンベースです。

au KDDI所属の移動基地局車。

docomo同様に1BOX車がベースで、こちらはトヨタ200系後期型ハイエースとなっています。

SoftBank所属の移動基地局車。他社と異なり、いすゞ6代目前期型エルフをベースとした車両です。

島田瓦斯の緊急応急作業用自動車(日産Y12前期型AD)。途中から赤色灯を回転させていました。

中部電力の高圧発電機車(日野レンジャープロ)。

こちらの車両は先程の空輸可能な発電機車と異なり、重量があるので空輸不可となっています。

訓練を終え、会場内を移動する県警機動隊の車両。この画像では写っていませんが、高性能救助車の後ろには交通機動隊のホンダCB1300 Pが2台続いています。

軽々と段差を乗り越える高性能救助車。

県警交通機動隊のホンダCB1300P白バイ。こちらは高性能救助車らと異なり、直進しました。

高性能救助車同様に段差を乗り越える災害活動車。

並んだ機動隊車両ら。

島田市すぐやる課のダンプカー(三菱ふそう7代目前期型キャンター)。

訓練当日は荷台に飲料水タンクを搭載し、熱中症対策として水と塩タブレットを配布していました。

子供達に大人気の静岡市消防局島田消防署屈折梯子車(日野2代目プロフィア)。細部を撮影したかったのですが、これだけ人がいてはクリアな状態での撮影は不可能ですね。
大井川緑地公園で行われた訓練の動画です。

転戦し富士山静岡空港で行われていた訓練を見学しました。消防庁舎車庫にて広域搬送するための臨時医療施設開設訓練が行われていました。

訓練に伴い空港用救急医療搬送車(日野2代目プロフィア)が外に出されていました。架装はヤシカ車体です。

消防庁舎前で待機する静岡県消防防災航空隊の車両(三菱後期型デリカD:5)。

その後ろにいた日本通運のUDトラックス初代クオン。ナンバープレートがついていない、基地内専用車である航空自衛隊の電源車を陸送していたようです。

静岡空港で給油を受ける茨城県防災航空隊の防災ヘリコプター「つくば(川崎BK117C-2)」。

各種訓練に参加した航空自衛隊第401飛行隊(小牧基地)所属機のC-130H輸送機。奥には静岡県警ヘリ(ふじ3号)と静岡県防災ヘリが。

第1航空団第31飛行教育隊(浜松基地)所属の中等練習機T-4。空港にいるギャラリーに隊員らが手を振っています。

T-4に続き第1航空団第41教育飛行隊(浜松基地)所属のT-400も離陸していきます。

離陸する静岡県消防防災航空隊の防災ヘリ「オレンジアロー(アグスタAW139)」。

離陸したオレンジアローは急上昇し、会場を後にしました。
エンジン始動するC-130H輸送機。

ゆっくりと滑走路を走るC-130H。離陸したC-130H輸送機は左右に翼を振り、空港に別れを告げました。
今回は以上です。
【参考文献】
静岡県衛星通信用移動中継車
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