
前回の続き、
人家が殆どない日光市街でのバトルを繰り広げた駿足WRXは、県道169号線に交わる交差点で市内へと左折、我が銀レヴォは右折で別れを告げた。
さよなら~、楽しかったよ~(@^^)/~~~と短いホーンでお礼をする。
もう、ここからは目と鼻の先である。
霧ならぬ小雨がポツポツと降り始めたが、5分もしないうちに無事ペンションへ到着!
駐車場に愛機・銀レヴォを停めチェックインする。
挨拶代わりに今朝買った百合花束をオーナー夫人に渡し、食事時間や入浴時間などの説明を受けこじんまりとした部屋に収まったが、夕食間近で貸切風呂も空いているとのことだったので、速攻で風呂に浸り、慌ただしくダイニングへと向かう。
階段を降りると右手にやや小さめのダイニングがあり、テラス席もあったが、外はあいにくの雨・・・
テラスとダイニングを仕切る大きな開口部には、小さく区切られた木製格子で白く塗られ、いかにもペンションの趣であったが、天気が良く涼しければ、この窓を開けることで広々とリゾート感覚で食事出来たかと思うと、チョッピリ残念な感じがした。
まあ、霧降高原の名前の通り山から霧が下りてくる雰囲気を漂わせているので、風情があって良いのかもしれない。
自分の座るテーブルのすぐ後ろには、JBLの大きなスピーカーからゆったりとしたジャズがBGMのように静かに流れていた。
隣りのテーブルには先ほどプレゼントした百合の一部が飾られており、オーナーの心遣いも感じることも出来ました。

・プレゼントした百合(品種:スターファイター)
自分以外の客は一組のカップルだけ、僅か三人の静かな夕食が始まる。
程なくして最初のプレートが運ばれてくる。
今回の予約では、アップグレードの“150gあつあつサーロインステーキプラン”を選択し、。
コース内容は、サラダオードブル、スープ、魚貝の壺焼き、メインのサーロインステーキ、デザート、紅茶のコースで、さらに10種類のプチケーキなどのスイーツバイキングが盛り込まれたものです。

・コンソメスープ、特産の日光湯葉を使ったサラダ、

・魚貝の壺焼き

・サーロインステーキ ※フライングしてカット後です(^^ゞ

・デザート

・さらにケーキバイキング (正直言って、スイーツよりフルーツの方がいいなぁ)
なかなかお上品だったけど、もう少しボリューム感が欲しいなぁ・・・味は〇。
実は、このちょっと変わった名前のペンションに決めたのは理由があったのです。
名前は、ペンション・ハンプティダンプティ“Humpty Dumpty”
皆さん、ご存知でしょうか?
ハンプティ・ダンプティは、英国の童謡『マザーグース』の一遍らしい。
その詩の中で、堀の上から落ちた時に誰も元に戻せなかったので、それは一体何でしょうか?と子供に質問し答えさせるなぞなぞ形式の歌なのだそうだ。
模範的な答は、卵だからが正解。
史実などから様々な説が存在するようだが、鏡の国のアリスの中で、玉子に手足があって服を着たおじさんが登場したことで定着したようです。
最後は塀から落ちて壊れてしまいます(玉子が体なので)
「一度壊れたらもとに戻らない」状態や、丸い(太った)体形の人の比喩として使われることもあるそうです。

・ハンプティダンプティ
以上、豆知識でした。 ※ワシ知らんかった(^^ゞ
このペンションの客室も、〇号室などと云わずに鏡の国のアリスにちなんだ名前がついていました。
そうそう、なぜこのペンションに決めたのか?でした。
実はここのオーナーの趣味で収集された何台ものアンティークオルゴールを、拝見するのと試聴したかったからなのです。
ちなみに、英語だとMusic Box と呼び、オルゴールと言っても通じません。
このコレクションは、無造作にロビーやダイニングに何台も置かれていましたが、その貴重な内容(安い現行モノでも1台80万以上するし、アンティークで希少なモノだと1千万円前後する!)を知る者にとっては、まさに驚きの保管状況でした。
それに、ディスク盤の扱いも手袋もせず素手で・・・(錆防止に必須なのに・・・・思わず絶句)
所有台数も小さな博物館クラスで、ざっと見積もってもレヴォーグ2.0 STI sport フルオプション付きの全色コンプリートしても足りないのだ!ギョギョギョ~ぉ(;^_^A(魚クンじゃないけれど)
メンテナンスだって長野にある工房から職人が出張してくるとのことだし、当然維持費用もかなりお高いでしょうから、フツーに考えても専用部屋に置き、子供や価値を知らない者が無造作に触われないよう注意書きを貼るなどするが、旅行バッグをぶつけたり引っ掛けたり、時には手荷物を載せられたリするロビーなど、壊される危険性が高い場所に何故置くのか?自分には到底理解不能、信じられない光景でした。
このため、数台盗難(持ち去り)でやられたとのこと。(暫くしてから気付いたって!)
さらに、アンティークオルゴールに適さないこのような湿度の高い地の1階に?と疑問があったので、オーナーに思わず聞いてしまいましたが、答えは釣り好きなので中禅寺湖に近い別荘地が条件だったそうな・・・う~んとただ唸るだけで崩れ去る自分であった。
夕食最後のスイーツをいただきながら、特別に自慢のディスクオルゴール独製のポリフォン(博物館などでよく見る大きいヤツ)、現代の米製・ポーター(これでも500万超え)、シリンダータイプ(よく見るフツーのオルゴール)スイスのリュージュ(100万弱)を次々と聴かせていただき、暫しのタイムスリップで1900年当時の煌びやかな音色に酔いしれたのだった。

・今から100年以上も前の1900年頃製造されたポリフォン・コインオペレートタイプ
(いわゆるジュークボックスの原型であり、駅待合室、酒場、レストラン、ホテルのロビーに置かれた物である。)
一緒にいたカップル連れも、そんなに古く貴重なものとは想像すら出来なかったようで、驚きと共に感動していました。
この他にも、オーディオ好きの通の客にはダイニング隣のオーディオルームで真空管アンプと高価なスピーカーで視聴をさせてくれるようです。
なんちゅう所だ、参りました、降参です。ただただ白旗を揚げてしまいました。
自分のコレクションなんて幼稚園レベル以下でしたねぇ( ノД`)
翌日のチェックアウトの際にも、オーナーは更に貴重なオルゴール(ミラエンプレス:米製)を聴かせて頂き帰路につきました。
オーナー個人の物ではあるが、歴史的にも人類の英知的な遺産なのだから末永く大切にしてくださいね~。

・う~ん、いい音だな~ぁ♪やっぱミラは違うなぁ~(決してダイハツ・ミラではない・自爆)
日光有料と東北道を使えば早く帰れるのですが、雨の高速を延々と走りたくなかったので、昔を偲び今市から雨に煙る杉並木のR121例幣使街道を南下し、歴史的な趣のある栃木市の美観地区へと向かいます。

・日光杉並木 旧道らしくダートコースである(500mくらい)
※この道に入るためチョッと無理したら、Fスポイラーのリップサービスを・・・ジョリジョリ(ToT)

・日光杉並木 宇都宮方向で一方通行

・今日の最高燃費を記録(まあ、少しずつ下っているからね)

・栃木市美観地区にて

・雨で客がおらず困っている船頭さん
栃木市に入っても相変わらずの雨、観光客も少なく閑散としており、堀のある美観地区の一角をカメラに収め、早々に退散し栃木ICより雨の東北道へ・・・
明るいうちに戻ってこられたので、愛機・銀レヴォを労うため3日間の汚れを奇麗に洗い流し、激走!奥只見シルバーライン・R352の幕を静かに閉じるのだった。
おしまい