• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

Meriousのブログ一覧

2024年05月27日 イイね!

ランクル80 フロント ダブルカルダン加工


他社で純正軸をベースにしたダブルカルダン加工を行ったという方から悲痛なご相談をいただきました。
四駆ショップで「ダブルカルダンできるよ」と言われ気軽に頼んでしまったのが悪かったと嘆いておられました。速度が上がっていくと微振動と共鳴のような音が聞こえてくるそうです。

写真を撮り忘れてしまいましたが、送られてきた純正軸加工品を振動台に乗せてみて状況をチェックしてみましたが、大変ひどい振動でよく微振動ですむなあという印象でした。たぶん加工時にある程度の振れはチェックしながら溶接しているのだろうとは思いますが、ジョイント自体のアンバランスが大きそうに見えることとジョイント交換作業のみで済ませてしまったことも振動の要因になっているのかもしれません。

ランクルのフロントシャフトはパイプ部が半分程度しかなくバランスウエイトをつけられるところが極端に少ないのであまり良好なものにしづらい印象がありました。そこで純正加工シャフトはスペアとし、当方のオリジナルシャフトにするのはどうかとご提案したところ、快諾いただきました。

ご依頼主様からフランジ端面間の寸法を計測いただき、その寸法で仕上げます。
回転バランス調整も行い、大変良好な低振動軸に仕上げて完成としました。


早速装着されて感想を送っていただきましたのでほぼ原文で引用します。
「昨日取り付けして早速100kmほど走りましたがスゴイです。
微振動すら無い安定感で精度の高さを体験できました。シャフトを抜いた状態とほぼ変わらないぐらいです。あのウォンウォンという共鳴音は相変わらず聞こえますが、これでほぼトランスファーからだと特定できました。」

Posted at 2024/05/27 22:55:09 | コメント(0) | トラックバック(0) | 自動車部品 | クルマ
2024年05月25日 イイね!

BNR32型 ワンピースプロペラシャフト製作


以前問い合わせをいただいた整備工場から、BNR32型のワンピースプロペラシャフト製作のご依頼をいただきました。
BNR34、BCNR33、BNR34型のプロペラシャフトは、すでに純正プロペラシャフトが廃番になって新品入手が不可のため、オリジナル部品として製作を行っているものです。かなりの期間の走行を支えてきた部品なので状態の良くないものが多いことを考えて交換用として提供を行っています。

このシャフトはフランジ端面間寸法を計測いただき、お乗りの車両ぴったりに製作を行うセミオーダー型になります。
今回もご自分でお乗りの車に装着したいということで、寸法をお知らせいただいて製作をしました。


回転バランスは測定限界付近まで調整でき、高精度・低振動に仕上げられたと思います。プロの厳しい目によるチェックに緊張感を感じながら続報を待ちたいと思います。

Posted at 2024/05/25 08:43:20 | コメント(0) | トラックバック(0) | 自動車部品 | クルマ
2024年05月19日 イイね!

スバル インプレッサ GC8型 プロペラシャフトOH作業


スバルGC8型のプロペラシャフトのオーバーホール依頼を整備工場よりいただきました。ユーザー様の車両は25万km走行で第一軸のジョイントにガタが出はじめ異音が出ているそうです。

車両は、平成12年式インプレッサGC8型、STI・RAとのことです。
こんな車両ではないかと思われます。
インプレッサWRX STI(モーターマガジン)

今回は15万km走行の中古シャフトが入手できたということで、それをベースにしてオーバホールを行いたいということになり、現物が送られてきましたので状態確認をしていきます。
フランジの合わせ面はサビが多く、放置期間が長かったのではないかと予想されます。センターベアリングは強い変形はなく軽く回転していましたので再利用可能だろうと感じます。三か所のスパイダーの首振りは軽くスムーズに感じました。(後ほどバラしたら問題ありでした。)










このシャフトは中央部分で分割ができる構造で、センターベアリング交換ができるようになっていましたが、スプラインがきつめにかみ合っていて、抜くのはなかなか大変でした。
センターベアリング交換も見据えて在庫していたスバル用ベアリングを比較してみました。形状や寸法はほぼ同じでしたが、純正センターベアリングより両脇にのびるステーが若干下寄りでスペーサを作れば使えそうでした。
でも今回は再使用ができそうでしたので、この新品部品はまた問題が起きた時に取っておくということになりました。


ジョイントは三か所あり、非分解方式の構造になっています。すべてのスパイダーを新品交換するのでバラしていきます。軽く首振りし引っかかりも感じなかったジョイントでしたが、抜き取りをしたところ内部のニードルベアリングがボロボロと落ちてきてグリスの粘りがまったくなくなっていることがわかりました。油分があるとパーツ同士がいくらか粘ってすぐには外れないものですが、これはパーツ同士の付着がまったくないという珍しく感じる状況でした。


在庫しているスパイダーが使えたので、フランジ等のサビ・油汚れによる固まったホコリなど、長年の汚れを落としてから組み込みし、回転中心をゼロに近いところまで妥協なく合わせて固定を行い、各軸をそれぞれ測定限界近くまで回転バランス調整をして完成としました。
第二軸はチャック等でつかめるところがほぼないので、回転バランス作業用に治具を作製しました。


スバルのシャフトは難易度高い傾向があるように感じます。
レガシィなどは等速ジョイント採用車が多く、等速ジョイント仕様のものは二分割ができない構造なのでセンターベアリング交換もできず、大変困る構造になっています。分割できる構造に加工して作り変えをしないと手が出せないかもしれません。

Posted at 2024/05/20 00:04:30 | コメント(0) | トラックバック(0) | 自動車部品 | クルマ
2024年05月11日 イイね!

レパードUF31型 プロペラシャフト オーバーホール作業


とても寒い北の地方からレパードUF31型のプロペラシャフトオーバーホール依頼がありました。
去年に問い合わせのご連絡がありましたが、春になって車を動かせるようになったら改めて連絡をするということになり、春になってきたところで本当に作業依頼の連絡をいただきました。

車両情報を教えていただきました。
日産 レパード アルティマターボ
昭和63年式 E-UF31
たぶん3.0LのVG30DETを積んだ255PS/35kgmのモリモリパワーのエンジンが積まれていると思われます。4AT仕様しかなかったようですがMT載せ替えできたら超絶おもしろそうな車だと思います。こんな車が今の時代にも出てくれないかと心底思います。

整備屋さん経由でプロペラシャフトが送られてきましたので、状態をチェックしていきます。
36年もたっている割には綺麗でしたが、アンダーコートが分厚く塗布されており、しかもパイプ部の片側だけたっぷり塗られていてこれだけでも回転バランスが悪化してしまうのではないかと思わされるほどでした。ジョイントの首振りには若干のひっかかりがあるようでしたが大きな問題までにはいってなさそうです。


非分解ジョイント採用車でしたが、オーバーホールのために外していきます。装着されているスパイダーの同サイズは見つからないため、再利用するために慎重に外していきます。


外したスパイダーの内部は比較的状態がよく、グリスの劣化は進んでいるようでしたが粘りはまだ失われておらず、急加速などの無理はあまりなく大事にされてきた車だろうと感じさせます。


古いグリスは徹底的に落として洗浄します。新品のような輝きが戻ってきます。


高荷重下での潤滑に優れ、耐熱、耐水など厳しい条件下での長期潤滑性能に優れた一番気に入っているグリスをたっぷり詰めて組み付けします。組み付けたあとは引っかかりはまったくなくなり軽い動きの中に微妙で適度な抵抗感にうっとりとさせられながら意味なくコネコネして陶酔感を味わいます。


センターベアリングも新品を添付していただきましたので、交換していきます。
フランジ部がかなりきつくスプラインとかみ合っていて取り外しにかなり苦労しました。古いほうはゴム部がシャフトの重みで変形して大きく下がってしまっていました。




塗布されていたアンダーコートはやわらかい塗料でこすってものびてしまい、全部取り切るのは大変苦労をしました。第一軸、第二軸とも回転中心を0.01mm程度までかなりの時間がかかりますが妥協せず調整して固定をし、測定限界付近まで回転バランス調整を行って完成させました。超低振動軸として生まれ変わらせることができたと思います。


ご依頼主様が多少時間かかるが感想を送ってくださると言ってくださったので、追って記載したいと思います。

Posted at 2024/05/11 22:42:42 | コメント(0) | トラックバック(0) | 自動車部品 | クルマ
2024年05月10日 イイね!

スカイラインER34型 第一軸シャフト作製


自動車屋さんと思われるプロの方からお電話があり、ER34型第一軸シャフト製作のご依頼をいただきました。
AT→MTへの交換時にプロペラシャフトの長さ調整が必須になりますが、ECR33/ER34型は第一軸をMT仕様純正軸と同じ長さにすればぴったりになるそうです。
それで純正軸はあまりにも価値が出てしまい大変高価だそうなので、新品部品を使い第一軸のみ製作を行っています。

構成部品の一式です。純正同様に反響音を防ぐためのペーパーもしっかり入れます。スパイダーは交換できるものを使用しています。


組み付け時に振れをできるだけ小さく抑え、変形と強度を両立させる努力していますので回転バランス調整もしやすく決まりが良いです。これ以上はできないだろうというところまで回転バランス調整を詰めて完成となりました。


Posted at 2024/05/10 23:11:23 | コメント(0) | トラックバック(0) | 自動車部品 | クルマ

プロフィール

メリオス有限責任事業組合です。       https://merious.com/ 自動車等輸送機器の動力伝達装置及び、車体加工・改造に関連す...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2025/8 >>

     12
345678 9
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      

愛車一覧

ダイハツ その他 ダイハツ その他
車体加工車を主に業務としてます。強度試験、改造申請、特注部品などをメインに扱ってます。 ...

過去のブログ

2025年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2024年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2023年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2022年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2021年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2020年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2019年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2018年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2017年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2016年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2015年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2014年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2013年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2012年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2011年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation