プロペラシャフトの加工・オーバーホールのご依頼がとても多くなり、今月は毎日毎日頑張っても全然減っていかないという事態が生じています。
その中でハコスカのオーバーホール・加工がきました。
ハコスカも長い年月がたってプロペラシャフト含め部品入手が大変だそうです。それでフェアレディーZなどのプロペラシャフトをベースに長さを合わせて加工したいという依頼がくるようになっています。
今回はGC10型のプロペラシャフトのオーバーホール(スパイダー交換、動バランス調整)、KPGC10型に適合させるための加工(パイプ交換、スパイダー交換、動バランス修正)の二本の依頼がハコスカ専門プロショップからありました。
GC10型は加工はなくジョイント交換のみです。
新品スパイダーを組んでいきますがこれが意外と適度な感触の力加減に仕上げるためのシム選定がとても難しいです。
今回のシャフトはとても綺麗に塗装されていてオーナー様の大事にしている気持ちが伝わってきましたが、バランスピースの溶接のために塗装を削り取ったところトランスミッション側にヘコミが複数個所あることがあらわになり、痛々しいヒット跡があるシャフトであることがわかりました。
スパイダーは純正新品をいつも添付してくださるので、それに交換していきます。
純正装着されていたバランス重りを外したところ、かなり強めのサビが出ており、それ以外も全体にわたって塗装の下はサビが強めに出ていました。見えずらい部分に年月を感じます。
スパイダーは内側止めになっていて、止め輪のシムが厚み違いで5種類くらい同梱されており、この厚み選択が難しいですがだいぶ本数をこなさせてもらったのでスムーズにシム選択ができるようになりました。
バランス調整も行いましたがヒット跡の影響なのかデフ側に大きめの重りがついたもののなかなかここまでは詰められないというところまで良好な回転バランス
に調整できました。
GC10型が仕上がったところで次はKPGC10型用のプロペラシャフト製作にいきます。
スパイダーは軽い首振りで動きは良好でしたが、このプロショップはどのシャフトも必ずスパイダー交換もセットでご依頼されて最高の状態に仕上げたいという気持ちと信頼感が伝わってきます。仕上がりの長さ指定からパイプ交換が必要でしたのでパイプも用意しました。
途中の写真は撮り忘れが多くなってしまいましたが、回転バランスも限界近くまで詰めて超低振動軸として完成です。
程度のいいシャフトがとても少なくなってきていて悩んでいると社長様がおっしゃっていましたので、部品を揃えて新規製作シャフトを提案する予定です。
Posted at 2024/03/19 23:49:29 | |
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