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2024年03月19日 イイね!

ハコスカ KPGC10型 GC10型 プロペラシャフト加工・OH


プロペラシャフトの加工・オーバーホールのご依頼がとても多くなり、今月は毎日毎日頑張っても全然減っていかないという事態が生じています。
その中でハコスカのオーバーホール・加工がきました。

ハコスカも長い年月がたってプロペラシャフト含め部品入手が大変だそうです。それでフェアレディーZなどのプロペラシャフトをベースに長さを合わせて加工したいという依頼がくるようになっています。

今回はGC10型のプロペラシャフトのオーバーホール(スパイダー交換、動バランス調整)、KPGC10型に適合させるための加工(パイプ交換、スパイダー交換、動バランス修正)の二本の依頼がハコスカ専門プロショップからありました。

GC10型は加工はなくジョイント交換のみです。
新品スパイダーを組んでいきますがこれが意外と適度な感触の力加減に仕上げるためのシム選定がとても難しいです。
今回のシャフトはとても綺麗に塗装されていてオーナー様の大事にしている気持ちが伝わってきましたが、バランスピースの溶接のために塗装を削り取ったところトランスミッション側にヘコミが複数個所あることがあらわになり、痛々しいヒット跡があるシャフトであることがわかりました。
スパイダーは純正新品をいつも添付してくださるので、それに交換していきます。


純正装着されていたバランス重りを外したところ、かなり強めのサビが出ており、それ以外も全体にわたって塗装の下はサビが強めに出ていました。見えずらい部分に年月を感じます。


スパイダーは内側止めになっていて、止め輪のシムが厚み違いで5種類くらい同梱されており、この厚み選択が難しいですがだいぶ本数をこなさせてもらったのでスムーズにシム選択ができるようになりました。
バランス調整も行いましたがヒット跡の影響なのかデフ側に大きめの重りがついたもののなかなかここまでは詰められないというところまで良好な回転バランス
に調整できました。

GC10型が仕上がったところで次はKPGC10型用のプロペラシャフト製作にいきます。
スパイダーは軽い首振りで動きは良好でしたが、このプロショップはどのシャフトも必ずスパイダー交換もセットでご依頼されて最高の状態に仕上げたいという気持ちと信頼感が伝わってきます。仕上がりの長さ指定からパイプ交換が必要でしたのでパイプも用意しました。
途中の写真は撮り忘れが多くなってしまいましたが、回転バランスも限界近くまで詰めて超低振動軸として完成です。


程度のいいシャフトがとても少なくなってきていて悩んでいると社長様がおっしゃっていましたので、部品を揃えて新規製作シャフトを提案する予定です。

Posted at 2024/03/19 23:49:29 | コメント(0) | トラックバック(0) | 自動車部品 | クルマ
2024年02月10日 イイね!

三菱ふそう 中型トラック? プロペラシャフト修理


ディーラー系の整備工場より、プロペラシャフト修理の依頼がきました。
中型トラックと思われますが、軸部がボコボコになってしまったのだそうです。
最近は中・大型車両のプロペラシャフトが多くなってきているようです。

現物が送られてきたので状態確認をしていきます。
比較的短めのシャフトでしたが、たしかにパイプ部分がボコボコで何にぶつけるとこんなにへこむのかと疑問に思います。伸縮部のところにコルクのような緩衝材がつぶれていたことから、バックで何かにぶつかるように乗り上げたか追突事故等で突いてしまったのかもしれません。両端のユニバーサルジョイント・スライド部分の動きは特に大きな問題を感じず、パイプがへこむほどの衝撃があっても曲がったりはしなかったようです。今回は80万kmほどの走行車両のようで、スパイダーなど全部交換してほしいということで部品がついていました。




パイプ部分を削り取っていき、十分な厚みのパイプに交換するためにパイプ内径にはまる部分の寸法を合わせていきます。事前にはかっておいた寸法になるようにパイプ長さを決めてはめ合わせて、振れが出ないよう、さらにしっかり溶け込むようにじっくり慎重に溶接していきます。
スパイダーは乗用車と比較するとかなり大きく径はφ45くらいあって抜き治具がなかったので製作して、ヨーク本体を破損しないようかける力の向きを試しながら抜き作業をしました。ベアリング内部のグリスは高走行車にしては良好な潤滑状態を保っていた印象でした。大型車両のスパイダー交換はなかなか難易度高く、部品が大きくなるほど重みも難しさも増していくようです。

回転バランス調整を行い、完成となりました。
大きくて重い部品だとバランスウエイトも大きくなりがちで、もっと小さいウエイトで済むようになる=組み立て精度向上のためにさらに研究と努力が必要だと改めて課題を感じました。


Posted at 2024/02/10 23:11:12 | コメント(0) | トラックバック(0) | 自動車部品 | クルマ
2024年01月06日 イイね!

三菱ふそう 10tダンプ プロペラシャフト加工

三菱ふそうディーラーからプロペラシャフト修理の依頼がありました。
聞いてみると10トンダンプに多めに荷物を載せてしまったそうで、発進しようとしたところプロペラシャフトが壊れてしまったのだそうです。

壊れ方のイメージがなかなかできませんでしたが、現物が送られてきてとても驚きました。まさにぞうきん絞りのようにクシャリとねじられていてこのような壊れ方は初めて見ました。大型車のエンジンパワーに恐怖しました。


新品シャフトも注文してあるそうですがメーカーから届くまで数か月かかってしまうそうで、業務使用なのでユーザー様がそこまで待てないということから長い新品シャフトを短く加工しようということになったそうです。




ランクルのフランジを脇に置いてみました。
とにかくでかくて重く幼児と大人くらいの違いがあります。




パイプ部を短くして希望寸法にしていく段取りをしていきます。ユニバーサルジョイント側を旋盤にセットしてパイプ内径と同じに削っていきます。パイプの外径は110mm以上、肉厚は5mm以上もあり、ふだん乗用車の部品ばかり見ているといろいろなパーツがとてつもなく大きく感じてしまいます。


パイプに入れ直して振れを確認しながら溶接します。大型車といっても意外なほど精密にできていますし、とにかくすごいトルクでねじられますのでしっかり溶け込みと肉盛りを意識した大電流での溶接になり緊張感は最高潮です。


回転バランス修正も行ってなんとか完成しました。重量計に載せてみたところ37kgもあることがわかり、どうりで作業はとても大変なわけだと思いました。


大型車の修理依頼はかなり少ないですが乗用車とは違う独特の難しさがあり、大変気疲れをする作業でした。

Posted at 2024/01/06 22:44:53 | コメント(0) | トラックバック(0) | 自動車部品 | クルマ
2024年01月05日 イイね!

BNR32型 第一軸 短縮・オーバーホール作業

BNR32型のミッション換装を行うということで、ミッションの全長が長くなるため短縮加工とジョイントのオーバーホールを行いたいという相談をいただきました。

到着したシャフトの外観を確認していきます。
外観がしばらく停車してあった車から外したような雰囲気で錆が多いように感じました。ヘコミなどはなかったのが幸いです。


等速ジョイントのブーツがバンドのすぐ下あたりから完全にちぎれていました。


第一軸だけでバランスウエイトがびっしりとついていて、純正シャフトなのにバランス修正に苦慮した跡がうかがえました。ユニバーサルジョイント側は首振りの段付きが大きく、内部のグリスの粘りはなくなっているだろうと予想されます。


等速ジョイントのオーバーホールのためにばらしていきますが、内部は泥のようでした。これでは駆動を受け止めながら良好な潤滑をするのは期待できないでしょう。


ジョイントは非分解カシメタイプのユニバーサルジョイント含め両方ともバラバラにし、徹底洗浄を行って高性能グリスで新品以上の潤滑にしてあげます。純正のバランスウエイトはすべて取り外してまっさらな状態で回転バランスを取り直します。


短縮加工も行わなければなりません。
旋盤にセットしてはめあい部を割り、指定の寸法になるよう長さを合わせていきます。振れは0.01mmクラスを狙って溶接していきます。




短縮加工とオーバーホール作業が完了したユニバーサルジョイント・等速ジョイントを元に組み直していき、十字ジョイントの回転中心も0.01mmまで追い込んで位置決めします。回転バランス修正を測定限度付近まで詰めてすべての作業は完成です。
すべての可動部の動きはとても滑らかになり、とても自己満足度の高いシャフトになりました。


ちぎれたカップブーツは純正部品の供給はありませんが、当方オリジナルの新品部品に交換して機能回復できました。ゴム部品なのでいつかは破損する可能性が高く、必要な方はご相談ください。

Posted at 2024/01/05 17:59:58 | コメント(0) | トラックバック(0) | 自動車部品 | クルマ
2023年12月21日 イイね!

ステージアWGNC34型 ワンピースシャフト製作


特注製作部品としてGTR(BNR32、BCNR33、BNR34)のワンピースシャフトを受注製作しています。意外とお尋ねが多い部品で駆動系に疲れが見えてきた車が多いのかもしれません。

32~34のプロペラシャフトはすでに生産終了となっているようで、異音や振動を感じた時に新品交換ができず大変悩むことが多くなってきているようです。それでこのワンピースシャフトは純正軸と構成は違って一本ものになるのですが純正互換シャフトとして製作しています。ただ重要保安部品なので径や構成を変更すると改造申請・構造変更検査が必要になってしまうことがデメリットでしょう。

今回GTRと同じ構成だというステージア260RS(WGNC34型)というグレード用にワンピースシャフトを製作できないかというお尋ねがありました。純正シャフトでガシャガシャと異音が出はじめているようで、純正シャフトのオーバーホールかワンピースシャフトにするかを悩まれていたようですが、フランジやジョイントが同じ寸法のようだということがわかりワンピースシャフトでいこうと決断されたようです。車両側のフランジ端面間の長さを計測していただき、車両ぴったりの寸法で製作を行いました。回転バランス修正をして測定限界近くまで追い込み超低振動軸に仕上げました。
このシャフトの仕上がり重量を計測したところ9.4kgほどで、純正軸は16kg超と思いますのでかなり軽量に仕上がったと思います。


正規改造車両としたいということで改造申請も行うことになりましたので、2024年が始まった早々に申請書を提出してくる予定となりました。先行して完成シャフトを送り出しましたので試乗の印象が良いものであることを願うところです。
GTRのワンピースシャフトには思い入れが強くて振れを極少とするために超集中作業をしていますので、とんでもなく疲れるのが悩みです。

Posted at 2023/12/21 21:07:54 | コメント(0) | トラックバック(0) | 自動車部品 | クルマ

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