RX-7 FD3S型のプロペラシャフトのオーバーホール依頼があり、お預かりしました。
最近は特に問題ないシャフトでもオーバーホールを考えておこうと思われる方が多くなっているように感じます。
状態を確認していきます。
全体をサビが覆っており、かなりの期間放置されていたシャフトに見えます。スポーツカーは地上高が低く地面に近くて湿気の影響を強く受けてしまうのかもしれません。首振りはしていましたがあまり感触の良くない手ごたえに感じました。
ユニバーサルジョイント内部のスパイダーについては、一応FD3S型に適応しそうな寸法のものも確保してあったのですが、以前仮組みしてみたときに首振りがとても固い感触になってしまったことから不適当と判断し、純正スパイダーに不良がない場合に限り慎重に外して徹底洗浄して再利用をしています。
今回外したものは潤滑も切れておらず、見た目と違って良好な状態でした。
非分解方式スパイダーでしたが慎重に外して古グリスを残さないように洗浄液に漬け込んでブラシで洗い落とし切ります。
内部の細いベアリングは数百本ありますが不良がないか確認しながら一本ずつ戻し、グリスは潤滑性能の非常に高く耐久性に優れた厳選したものをたっぷり詰めていきます。そのおかげでとても絶妙な抵抗感を残しつつ軽くて心地の良い首振りが実現しました。
フランジを再度組み上げ、回転中心をゼロを目ざして位置決めし、回転バランス修正を測定限界近くまで調整して仕上がりです。
サビにまみれてかなり年数を感じるシャフトでしたが、生まれ変わらせることができました。
Posted at 2023/12/13 21:21:59 | |
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