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2024年07月26日 イイね!

ランクル80 フロント ダブルカルダン加工


以前ご依頼いただいた整備工場か四駆ショップから新たな加工依頼がありました。
今回もランクル80系フロントのダブルカルダン加工です。

前回は初めてのご依頼で新品シャフトを二本もお送りいただき、とても驚かされました。前回加工したものが振動・騒音がとても小さくなり上質な走りになって大変驚かされたと言ってくださり、今回も新品シャフトを手配されて加工することになりました。

新品シャフトが送付されてきました。
それにしてもこの新品シャフトではユニバーサルジョイントの向きが90度ずれているように見えます。このまま車両に組んだらとても良くないと思うのですが、なぜこの組み方がされているか、はかりかねます。


ダブルカルダンジョイント首部とシャフト側パイプの径に合わせてカラーを作製します。今回は10mm延長のご希望があったので、それに合わせて切断位置を決めます。新品シャフトでも切断しなければ加工できませんので、怖さを抑え込みながら慎重に切断作業をします。(廃番になっていて現物しかないというものはもっと怖いので、新品の入手がまだできると考えればかなり気分が楽だともいえますが…)


しっかり溶け込みと振れ極小の両立を目ざした溶接を行い、高熱がさめてから回転バランス調整を行って完成させます。今回は振れをとても小さくできて満足度高くできたので回転バランスの決まりがとても良好で嬉しくなりました。


豪雨災害が発生している地方への送付でしたので、早く収まってほしいと願いながらの発送となりました。

Posted at 2024/07/26 23:41:33 | コメント(0) | トラックバック(0) | 自動車部品 | クルマ
2024年07月20日 イイね!

GT-R BNR34 第一軸 オーバーホール作業


以前にBNR34型プロペラシャフトのためにカップブーツをお求めになられた方から再度連絡をいただきました。
カップブーツの交換と等速ジョイントのオーバーホールはご自分でできたとのことでしたが、ユニバーサルジョイントのオーバーホールは自分ではできないので依頼したいと頼ってくださったので快諾しました。

第一軸が送付されてきました。
カップブーツは新品の輝きを放っていましたが、ユニバーサルジョイントの首振りには強めの抵抗感と強いクリック感がありました。中央付近ではスイッチかと思うほど強い感触がありました。GTRによくみられるバランスウエイトの大きさ・散らばりも大きく、美しさに欠けてしまっているようにも感じます。


クリック感を解消しつつ潤滑の回復を狙って、非分解方式ジョイントを外していきます。内部は見慣れたオイル状になっていましたが、潤滑不良は起きていませんでしたので一安心です。


スパイダーは同サイズの入手ができないので、慎重に外して徹底的に洗浄を行い、高い評価をしているグリスを潤沢に詰めてから組みなおしをしていきます。クリック感はまったくなくなり、心地よく絶妙な感触の首振りとなりました。


回転中心を0.01mmほどにまでかなりの時間をかけて調整を詰め、回転バランス調整を行って新品時を上回る(はず)高精度シャフトへと変貌させてオーバーホール作業終了となりました。


追伸:試走のご連絡をいただけましたので、ほぼ原文で引用させていただきます。
「先ほどプロペラシャフトの取り付けが完了し、試走をしてきました。
不快な振動は全くなく、100㎞/h以上で感じていたわずかな振動も消えたと感じます。何よりあのクリック感が無くなり、コネコネになったのが気持ちが良いです(笑) これでこの先20年乗れそうです。」

Posted at 2024/07/20 00:53:42 | コメント(0) | トラックバック(0) | 自動車部品 | クルマ
2024年07月02日 イイね!

アルファロメオ ブレラ センターベアリング交換加工


最近アルファロメオのご相談が増えはじめてきました。
159・スパイダー・ブレラの4WD仕様では後部に駆動を送っているプロペラシャフトのセンターベアリングがかなり短期間で破損してしまうという特徴があるそうですが、交換できる構造になっていないということでプロペラシャフトごと交換するしか方法がなかったそうです。

悲痛な思いを抱えたオーナー様からブログ記事をご覧になって連絡をいただき、シャフトが送られてきました。何社かの加工会社でもサジを投げられてしまったとお聞きしました。
フロント側のセンターベアリングのゴム部がちぎれてしまっている様子でしたが、なんとまだ5万km程度の走行距離なんだそうです。現在は純正部品も廃番になってしまい交換もできないらしいです。




ユニバーサルジョイントの後ろにセンターベアリングが配置されていますが、細軸のところで溶接されていてどう見ても切断以外の方法で外すことはできそうにありません。


短期間で破損しても整備工場で定期交換が可能な構造に変更するために、分割用フランジ部品を用意できたのでジョイント部を切断していきます。各軸の長さの設定がとても難しく、構成を大きく変更する難しさと闘いながら作業を進めていきます。


中間の軸を組み上げていきます。フランジが引き抜ける構造になりセンターベアリングへのアクセスが自在になりました。


第一軸と第三軸はフランジ構成にしました。


回転バランス調整を行って仕上がりとなりました。


加工する部位が多く大変ですが、車を廃車するかまで気持ちが追い込まれていたようなので、ここからブレラの第二の人生の開始に関われることになって感無量です。

Posted at 2024/07/02 21:55:18 | コメント(2) | トラックバック(0) | 自動車部品 | クルマ
2024年06月17日 イイね!

アルファロメオ ブレラ プロペラシャフト 大改修


ご相談があってから年単位で悩みの種だったアルファロメオのプロペラシャフトがいよいよ形になりはじめました。

関東のK様からお尋ねと破損プロペラシャフトのご提供をいただき、どう検証してくれてもいいとありがたいお言葉をいただきました。


ブレラ、スパイダー、159の4WD駆動は、後方にのびるプロペラシャフトのセンターベアリング内のゴム部分が驚くほどの短期間でちぎれてしまうという欠陥があるそうで、センターベアリングが交換できない構造のため、短期間で高額なプロペラシャフト交換が必要になってしまうので、センターベアリングを外せないか?というのが最初のご相談でした。
4万~10万km走行の間にはほぼ必ず損傷するそうです。


このプロペラシャフトはジョイントが分割式ではなく非分解のカシメ方式で三軸がしっかりつながれていて、センターベアリングが組み込まれてから溶接されている構造で分離ができないようになっていることがわかりました。現在では純正プロペラシャフトのメーカー供給も廃番となり新品入手もできなくなっているようで破損したら頭を抱えるしか方策がない状況となっています。

長い期間悩み、分割するための部品を長いこと探してついにこれはと思うものを見つけたので、スパスパと切断して外せないジョイント部を切除し、分割形状への試作品作製を敢行しました。


三軸構成を分割できるようにしたので、短期間にセンターベアリングがちぎれたとしても定期交換が可能になるともくろんでいます。回転バランス調整を行って低振動でスムーズな走行を期待できます。


すでに数件問い合わせをいただいていますので、構成する部品はアップデートしていく予定です。

Posted at 2024/06/17 23:31:03 | コメント(1) | トラックバック(0) | 自動車部品 | クルマ
2024年06月09日 イイね!

GT-R BCNR33型 プロペラシャフト OH作業


今回は非常に評価が高い名車のプロペラシャフトを扱わせていただくことになりました。レストア作業を行っておられるというGT-R BCNR33型のプロペラシャフトのオーバホール作業をご依頼いただきました。

今回お悩みの問題は、高速域で振動があり、ユニバーサルジョイントの首振りに大きめのカクつきがあるとのことでしたのでそのあたりを頭に置いた作業を行っていきます。
シャフトが送られてきましたので状態確認していきます。
一見した状態はとてもよく、10万km程度の走行距離だったということでサビなどは見えません。パイプ部のヘコミもなく年式を考えるととても良い状態に見えました。






バランスウエイトは大きな重りの上にさらに重ねて貼り付けられており、工場でも苦労した様子がうかがえます。ただGT-Rのプロペラシャフトはこのような状況のものが多くみられるような印象があります。




いよいよジョイント部を開腹していきます。内部のグリスはいくぶんマシな泥のような状態でした。内部のボールの隙間にあまりグリスがなかったことから、遠心力の影響もあるとは思いますがグリスの劣化も進んでいるのでしょう。


二か所の等速ジョイントを外して徹底的に洗浄していきます。




ユニバーサルジョイントも一か所使われていますが、ここはカシメによる非分解方式になっています。強いカクつきが出ていたところです。外して徹底洗浄し、高性能グリスを詰めて組み立てていきます。固定ピンがないので回転中心出しを手作業で合わせていく必要がありますが、0.01mm以下の振れを目ざし時間はかかりますがじっくり調整します。






スパイダー内部に充填するグリスは、耐熱、耐水、高荷重などの性能に優れた潤滑性能の高い高性能グリスです。こうした一連の作業のおかげでもともとあったカクつきは一切なくなり、いくらでもコネコネしていたくなる滑らかな首振りとなりました。


等速ジョイントを組みつけていき、こちらにも高性能グリスを潤沢に詰めていきます。


大きくて重ね貼りされていたバランスウエイトを除去しますが、下はしっかりさびていましたのでこちらもみがいてサビが進行しないようにしておきます。


各軸をそれぞれ回転バランス調整を行い、測定限界近くまで調整して振動低減を行って完成軸となりました。


レストア作業が進んでから装着となるようでしばらく時間がかかるそうですが、どのような走り心地に変貌するか楽しみです。

Posted at 2024/06/09 22:43:50 | コメント(0) | トラックバック(0) | 自動車部品 | クルマ

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メリオス有限責任事業組合です。       https://merious.com/ 自動車等輸送機器の動力伝達装置及び、車体加工・改造に関連す...
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