マツダ ロードスターNA6CEのプロペラシャフトが送られてきました。
各部を見てみたところ、スプライン側のスパイダーに摩耗があってガタガタしていて、このスパイダーはお役目終了でした。
もう数十年も車の下で誰の目にもふれず褒められもせずひたすら駆動を伝えてきたのですから、目頭が熱くなる思いにかられます。
スパイダー交換のために除去しました。
ロードスターはNA6CE、NA8Cなどいくつかの型式があるようですが、それもカシメ方式にてスパイダー固定がされています。
リビルドやリサイクルと呼ぶとあまり前向きなイメージが薄くなりがちと思うので、ナベエさんの呼び方を借りることにして「リファイン」と呼ぶことにしたいと思います。
新品スパイダーに交換し、回転バランス修正も行いましてリファインシャフトができました。
首振りは純正新品よりスムーズ感があります。
上側がNA6CE(17万kmベース)、下はNA8C(たしか15万kmベース?)です。
摩耗する部分はスパイダーだけなので、いくら距離を走ったものでもスパイダーが新品になったら機能は新品と同一です。
リファインシャフトの命は回転中心精度です。
カシメ方式からスパイダーを外してしまうと止め輪溝がないので、そのままだとスパイダーの位置が適当になってしまいます。
回転中心を計測しながら位置決めと固定をし、最後に回転バランス修正で最終的な芯出しの仕上げとなります。
回転中心からのズレが振動となってあらわれてしまいます。
回転バランス修正はかなり追い込んだものを意識していますので、純正シャフトとは別次元のスムーズな回転を味わってもらえると思います。
一本ごとに不安と期待が入り混じる気持ちで作業していますが、大満足してもらえるものであることを願うばかりです。
Posted at 2021/05/16 18:16:24 | |
トラックバック(0) |
自動車部品 | クルマ