久々のオーディオ部品製作です。
先日4トントラック用のプロペラシャフトがかなりの低速から振動するという案件で、一本が30kgくらいもある三軸構成のシャフトの回転バランス修正作業を行いましたが、写真を撮り忘れて記事にできなかったので、オーディオネタになってしまいました。
オーディオの世界は不可思議なことだらけですが、高価な機材を使うより、物理的な環境を整えてあげるほうがとても満足感高い音を楽しめるようです。
一般に常識とされることの逆をいくとアレっとびっくりするような結果を得られることも多いですね。
今回作成した振動絶縁用のインシュレーターは、オーディオの師匠からオーダーがあり。削り出して作成しました。
一般的な製品と違い、すごくでかく半端なく重い超弩級サイズになります。
φ130、高さ85mmで、片手では持つのが大変なくらいの重さです。
先端は鋭利なピンにし、M6ネジを立ててあり、アンプ床面に直接ねじ込めるようにしてあります。
ピンは硬さと鋭さが命です。
それで炭素鋼を使って切削してからHRC50以上になるよう焼き入れをしてもらい、ピン先端の潰れを最小限に抑えるようにしました。
今までステンレス、真鍮、砲金など、高級素材を含めいくつかの素材を試してきましたが、一番安価で一般的な素材である炭素鋼を刺さるくらい鋭いピンにしてカッチカチに焼き入れするのが一番良い結果だったのが驚きでした。
本日完成品を届けたついでに音を聞かせてもらいました。
インシュレーターごときで音が変わるなんてマニア脳に侵されているという方もいるだろうと思いますが、この鋭利ピン型の重量級インシュレーターは非常に効果的で、音楽がとてもピュアになる感じがします。
私もここまで大きいものではなく半分くらいの大きさの自分で削って作成したものを使っていますが、床や置いてあるものへの振動伝達がかなり減少し、うるさく感じる不協和音のようなものが減ってピュア感が大きく増す印象でした。
師匠のお宅の機材に装着したところを記念に写真撮らせてもらいました。
オーディオといえど振動を扱うので、質量と振動絶縁をハイレベルで追及すると「いい音」に大きく近づくことを実感できました。
Posted at 2022/03/12 23:05:58 | |
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