レクサスRX300をホイールベース延長加工するということになったようで、リヤプロペラシャフトの増設軸の製作を依頼されました。
預かった純正シャフトの外観です。
純正状態は三軸構成で、二軸目は両側に車両に固定するセンターベアリングがついていて長さも固定となっており、今まであまり見かけなかった珍しい構成に感じました。
お預かりしたのは二軸目と三軸目で、第一軸は車にぶら下がったままになっているそうです。
1900mmもホイールベースを延長するということで、かなり長くなるのでなかなか悩みどころです。
改造申請を出しますので、認可に問題ないものに仕上げないとなりませんので、長さと径のバランスを見ながら保安基準に適合するか確認をしていきます。
長さと構成が決まったところで、必要な部品を揃えていきます。
等速ジョイント仕様にしますので、部品点数はそこそこ多くなります。
パイプ内部には紙も入れて共振音の防止にも気を使います。
ジョイントとパイプを溶接していきますが、高速回転軸は振れ精度が命ですので緊張感と慎重な計測をしながら溶接をしていきます。
回転バランス修正を最後に行って完成です。
五軸構成というとてつもなく長い軸になってしまいましたが、こんなに長いと駆動が伝達されるまでによじれて若干のタイムラグが出そうな気がします。
保安基準の要求を満たす長さにしないとならないので仕方がないのですが、今まで同じ構成で製作したものも問題の報告はないので、一般使用なら違和感なく走れるようです。
Posted at 2022/05/07 22:51:07 | |
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