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2022年12月18日 イイね!

チェイサーGX81型 第一軸シャフト 修理作業


雪がたくさん降る地方から、第一軸のジョイントが固着してしまったということで、修理依頼をいただきました。

まず状態を見ていきます。
片方への首振りはしますが、もう一方へは固着して動かず、ジョイント内側を見ると真っ赤にさびていました。たぶん内部の潤滑はもうなくニードルベアリングは磨滅してしまっていそうです。

非分解方式のジョイントでしたが、分解をしていきます。




スパイダーは磨滅どころか大変なことになっていて、軸部は大きくえぐり取られていました。この状態で乗っておられたのですから外れたら大変な事故につながる可能性もあり、恐ろしさに身震いがします。
交換用のスパイダーは以前に新品軸の加工依頼があった時に外しておいた純正スパイダーがぴったりの寸法だったのでそれを使いました。いつ使うかわからないものでも取っておいてよかったと思う瞬間でした。


首振りが全方向にスムーズなことを確認してから組み上げ、回転中心をほぼゼロに近くなるように位置決めをしてから回転バランス修正を行って完成としました。とても低振動な軸にできました。


GX81型の一番古い年代は平成元年(1989年あたり)のようですが、もう30年超にもなるとむき出しになっている可動部の不調が目立ってきそうと思う今日この頃です。

Posted at 2022/12/18 21:50:10 | コメント(0) | トラックバック(0) | 自動車部品 | クルマ
2022年12月18日 イイね!

BMW アルミワンピースシャフト 回転バランス修正


大変珍しいご依頼をいただきました。
BMW用のワンピースシャフトだそうですが、素材がアルミで、もともとは2ピースだったものをワンピースとした社外品だそうです。

アルミシャフトをじっくり見るのは初めてのことでした。
両端のフランジのみスチール素材で、軸部はすべてアルミでした。100kmH超で振動が出るということで、回転バランス修正を考えられたそうです。パイプ部にはウエイトがついてませんでしたが、製作時に良好だろうと判断されたのかもしれません。

両端にはアルミ素材の変換アダプタがついていました。
できればこうしたものもすべてつけた状態で回転バランスを修正したかったのですが、勘合部にガタがありました。
それでフランジ凸部とアダプタ側のガタを修正しました。
まずアダプタの内径より大きいリングを製作します。


プレスで圧入して旋盤にくわえ、フランジ凸部より0.03mm程度大きく削りまして、もともとあったガタはなくなりました。


この状態でマーキングをして作業時の位置に戻せるようにし、バランス修正作業を行って完成としました。


アルミのウエイトを溶接して接合しようとしましたが、大変難しいものでした。
スチールはピンポイントで溶接ができますが、アルミは溶けはじめると母材より先に面積の小さなところから一気に全体が溶けはじめてしまい、微調整でつけたかった細かいウエイトは断念するしかありませんでした。
アルミ素材を手がけることはほぼないこともあり、感覚が分かりづらかったのも大変悔しいところでした。それでもバランスのレベルは良好にできたので、振動問題は解決しただろうと思っています。
どんな走り心地になったのか感想を待ちたいと思います。

今回アルミシャフトに触れた印象としては、アルミは精密な振れ精度を実現するのには向かないような印象でした。スチールは薄肉パイプを使えるので意外と軽量にも仕上がりますし、溶接もアルミより大幅に容易で高精度なものとすることができます。ウエイトもかなり小さいものもピンポイントで接合できるので、高精度バランスの実現もしやすいと感じました。
素材ごとに得手不得手なものがあるようだと実感しました。

追伸 :
ご依頼主様から試走路で走られたご感想をいただけました。
120km/hあたりで大きく感じられていた振動は180km/h超でわずかに聞こえる程度に軽減したそうで、ここまでの速度になるとなにがノイズ元になっているか正直わからず、デフやサブフレームのマウントも硬質ゴムで強化しているので伝わりやすいのかもしれないと分析されていました。
240km/hくらいの速度までの中では運転が怖くなるような振動は感じられなかったということで、今回のバランス修正作業は成功と判断できそうです。

もしスチール材で製作できるなら選択肢として持っておきたいということで、将来製作されるかもしれないとのことでした。
たぶんアルミよりスチール材のほうが軽量かつ高強度、また回転バランスも追い込みやすいので低振動軸に仕上がるだろうと思っています。

Posted at 2022/12/18 21:28:22 | コメント(0) | トラックバック(0) | 自動車部品 | クルマ
2022年12月03日 イイね!

トヨタ+英国車 プロペラシャフト 第一軸加工

ダブルカルダン加工のご依頼に加えて以前ご依頼のあった車体加工会社からのご依頼も待たせてしまっていましたので、ランクルのシャフトが終了したらすぐに次のシャフトに取りかかります。

今回は英国の超高級車にモーターを積むという大変びっくりな内容です。詳細はあまり深くお聞きできないのでわかりませんが、古い年代の車がベースだろうと思います。

外観から見ていきます。
上側はトヨタ車のシャフトだそうで下は英国車のようです。






外観には特に問題を感じませんが、改造申請を行う車両だということで保安基準の確認のために計算をしたところ、純正パイプでは大きく基準を割り込んでしまうことが判明しました。φ90近い大径パイプに交換する提案をしたところOKが出たので、希望の寸法に向けて作業を進めていきます。

切断した尻側内部ですがパイプ内にきっちりとはまっているのでこのヨークを削って真円に近くしていきます。


径合わせを製作してパイプをしっかりはめて溶接します。
わずかな振れも振動となって車を揺らしてしまうので、細心の注意を払います。
回転バランス修正を行って完成です。



Posted at 2022/12/04 00:01:46 | コメント(0) | トラックバック(0) | 自動車部品 | クルマ
2022年12月03日 イイね!

HZJ77HV 引き続きダブルカルダンシャフト

今週はダブルカルダンシャフトにまみれた一週間でした。
ランクルの同型でのご依頼が続き、今回もHZJ77HV型のダブルカルダンシャフトのご依頼がありました。

今回は純正軸の加工ではなく、当方のオリジナルシャフトです。
純正軸より各部がごつい感じがしてなかなかいい雰囲気です。
今回はどうにも騒音が大きくて我慢できないという方からフロントとリヤを同時に交換したいという内容だったので、二本まとめて準備します。




ランクルはフロント側のほうが短く角度もきついのでフロント側だけダブルカルダン化されることが多い傾向にありますが、ランクルは後輪駆動ベースなのでリヤ側軸は常に負荷がかかっていて緩めの角度でも車高を上げていくとペラ鳴りや駆動の抵抗が増加していくようです。
リヤ側は市販品ではほとんど見ないそうで、リヤ側のダブルカルダン加工を行われた方からは、ペラ鳴りや室内騒音が減少して一般道走行が劇的に快適になった、燃費が伸びた、最高速が大きくのびて大変驚いたなどの声をいただいています。
ジョイントの駆動方式によって大きく走り具合が変化するようです。

Posted at 2022/12/03 23:16:35 | コメント(0) | トラックバック(0) | 自動車部品 | クルマ
2022年12月01日 イイね!

ランクルHZJ77 フロントシャフト ダブルカルダン加工

ランクルHZJ77型のフロントシャフトが送られてきました。
ダブルカルダン加工をしてほしいというご依頼内容です。

純正軸をベースに加工をしていきます。フランジ端面間の寸法をお送りいただいたので、その寸法になるようにダブルカルダンジョイントの位置を考えていきます。数mm程度のミスならリカバリできますが、大きく寸法をミスるとリカバリがとても大変になってしまうので、何度も確認して慎重にカット位置を決めていきます。


径を合わせるはめあいを製作して装着、溶接し、回転バランス修正を行って完了です。パイプ部分がかなり短くなってバランスウエイトをつける場所が極端に少なくなって計測作業がかなり大変でした。
今回は豪雪地方で使用されていたのかフランジの腐食が多く、油汚れにたかるホコリもしっかりかぶっていて、全体的になかなか難易度高い個体でした。


Posted at 2022/12/01 21:52:34 | コメント(0) | トラックバック(0) | 自動車部品 | クルマ

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メリオス有限責任事業組合です。       https://merious.com/ 自動車等輸送機器の動力伝達装置及び、車体加工・改造に関連す...
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