ゴルフ場の駐車場では高級車だらけで、ま、ベンツかビーエムかアウディかレクサス。
メンバーの外車率は約80%。
先日の猛暑の中で、いつも一緒にラウンドしてるメンバー仲間も当然のベンツEクラスだが『車検で幾ら掛かります?』の質問も『え?シランガナ』
ま、そんなレベル。車検代なんて意識すらない。もちろん車検もディーラー任せゆえ、ぼったくられよーがナンダローが関係ない。
うちの上司がジャガーの車検で100万使っていたが、会社経営者からすればどうでも良い事なのだ。
私の様な庶民にはそんな事を言っていられない。
そんな事は言ってはいられないがアルファロメオには何としても維持したい不思議な魔力がある。
前任者は新車で購入し、定期点検、車検もディーラーに出し、10年間近く頑張って乗ったのは、この時代に失われつつある『愛情』以外、何ものでもないと思う。
飛び石で出来た細かな傷を一生懸命ペイントしたボディには前任者の愛情を感じてならない。
ボディがずれ
内装がベタベタ
サスが劣化し、乗り心地は新車時代からどんどん悪化し、全体からガタゴトガタゴト言う。
もちろんエンジンフィールも新車当時からすれば落ちているだろう。
燃費も良くない…タイミングベルトの交換他、5万キロあたりから様々な部品交換した記録簿を見るに、前任者も十分なアルフィスタだったと思う。
プロから見た試乗レポートが実に面白い。
147のデビュー当時、GTA、そして自分が乗る後期。
何人かの試乗レポートが皆共通して、その官能性や運転する事の楽しさを個々がそれぞれ違った形で語っている様が読んでいて楽しかった。
そして、どうしてもその運転の楽しさを表現出来ない悔しさと言うか難しさをそれぞれが語る様に『プロがそうなんだから俺の様なアマには無理なのは仕方ないな』と感じた。
サスやエンジンについてプロは様々な専門用語で語るけど、結局乗ってみなきゃわからないって事に落ち着く。
クルマの出来としては、当時ライバル?とも言われたフォルクスワーゲンゴルフの何々や、他と比較し、けしてよくはないと…
しかし、運転して楽しいのは間違いなくアルファロメオだと。
それは三者三様、いや四者四様、いや百者百様至極当然。
クルマに対するコンセプトが全く違うから至極当然である。
しかし、もし二台クルマがあって例えばゴルフプレーに行く朝のガラガラ道ならアルファだとしても、ラウンド後の帰宅で選ぶなら間違いなくフォルクスワーゲンになる。疲れて体力ボロボロ、そして渋滞…セレスピードなんかとても運転する気になれないw
たまに、めったにしないシティモードにする位疲れている…あの一速から二速の微妙な加減も帰宅中はこれでもかと強いられて、しかも殆ど3速まで…
なんどもコンビニで休んで…ついに眠眠打破を飲む始末、たった一時間の都内運転が苦痛になる。
やはり都会の一般道路はそれこそトヨタのアクアが最強であろう。これにも異論はない。
実は息子も免許持ってクルマ運転するらしいからそろそろ二台目を購入しても良いと思うが…
もし二台目を買うならマークIIかクラウンで良いかな?と思っている。一応ゴルフ場に行く事も考えたら十分だし、とにかく楽チンである。
凸凹を拾う事もない、ゆったりのんびり帰宅出来るではないか。初心者の子供が運転するにも最適であろう。万一事故っても大きなボディなら何とかなるかもしれない。
例えばクラウンなら『安定』『安全』『高性能』『高品質』他、色んな言葉がサクサク出てくるが、アルファは上手く表現する言葉が見つからない。
まあ…強いて言えば
『楽しい』
この一言である。
しかし何が具体的にどう楽しいの?と質問された瞬間、言葉を失う。
よく周りから『アルファってどう?』と聞かれて必ず『楽しいよ』って答えて『ふーん』で終わる。
解った事は車の『運転が楽しいという概念』が今の現代には全くもってピンとこない事。
単なる移動手段でしかない車。その移動手段の中で家族の場合大切な事はどれほど荷物を積めるのか?
自分がかつてそうだった様に、大切な事はエンジンでも足回りでもハンドリングでもなく、家族にとって良いのは何か?なのである。
昨夜久しぶりにテレビでスバルレヴォーグのモンスターマシーンを見たが、もちろん走りに特化した車も多々ある。
ランクルしかり、それぞれ意図を持ったそれぞれの楽しさを感じる車種多々ある。
しかしアルファロメオの楽しさはどこにも属さない、間違いなく『別格』いやホテルで言う『別館』いや『別室』なのだ。
『別室って?何々?なんかおもしろそーじゃん?』
そんな感覚と思って欲しい。
そう
それは
まさしく『スタンドバイミー』
どんな冒険が待ち受けているのかわからない。
全く先が読めないアルファの旅路。明日どこかの計器が壊れるかもしれない、逆になぜか機嫌が良く、エンジンがいつもより調子が良いかもしれない。
まさにその楽しさは『スタンドバイミー』なのである。
プロのライターがアルファに対して皆共通して言ったそれは『機械なのに実に人間的』
しかし…いつかそんな冒険も終わりを告げる時がくる…それまでは共に必死になって生きていくしかない。
私の波乱万丈な人生はアルファとともにまだまだ続くのである。