ディストリビューター交換&点火時期調整
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
  中級 |
作業時間 |
3時間以内 |
1
中古車購入から1ヶ月。ビートの泣き所のひとつ、ディストリビューターの交換をしました。特に固着の予兆などはなかったのですが、地雷を抱えて乗るのはストレスなので…
作業手順ですが、他のオーナーさんの記録やディーラーでいただいた整備書の写しを見ると
1.クランクを回して1番の上死点出す
2.デスビ交換して、新しいデスビのローターをうまいこと1番の接点に合わせる
3.タイミングライトで点火時期の調整
というのがおおまかなプロセスのようです。
早速上死点出しです。ビートのクランクプーリーは左リアタイヤを外すとアクセスできます。タイベルカバーに切れ目が入っているので、そこから17mmのソケットを差し込みます。
2
エンジンの右側に、フライホイールの覗き窓があります。ゴムの蓋が付いているので、引っこ抜いておきます。
針状の合いマークと1番シリンダー上死点のマーク(白い十字)がぴったり合うように、クランクプーリーを反時計回りに回していきます。赤い一文字のマークもありますが、これは1番シリンダーの点火マークです。デスビ交換ではなく、その後の点火時期調整で使うマークですので、ここでは無視です。(クランクを回していくと点火マークの少し後に上死点マークが現れますので、目印にはなります)
ちなみに一人でこの作業をする場合、屈んでプーリーを回して、前のめりになってマークを確認して…の繰り返しなので腰が痛くなります。。マークを確認してくれる優しい助っ人を呼んでおいた方がグッド!です。
あと、上死点を出したらプーリーに差したソケットは必ず外して下さい。外し忘れてエンジンを掛けて、ホイールハウスに大きな傷をつけたアホがここにいます…ホイールハウスが割れただけで済んでよかったです。。
3
純正新品のディストリビューターです。古い方はリコール後の対策品でしたが、シャフトが錆びていました。対策されていても交換が必須のパーツということですね。
錆びる原因は、キャップ内の火花がNOxを生成し、空気中の水分に溶けて酸になり、シャフトに付着して…とかなんとか。(ビート特有の問題というよりディストリビューター全般に共通して発生する問題なんでしょうか)
錆び対策としてキャップ内を強制換気するアフターパーツなども出ていますが、他に弊害がないか分からないので付けませんでした。
錆びても数年おきに交換すれば良い訳ですし、エンジンルームを開けるキッカケがある方が他の問題にも気付きやすいと思い、時期決めて交換していこうと思います。
4
旧デスビのカプラーやらコードを外してから本体の固定ボルトを外して、まるごと引き抜きます。
次に新品デスビのキャップを外します。これは、挿入後にローターの接点と本体のマークが合っているか確認するためです。
デスビ本体をエンジンに差し込んでギアが噛み合う際に、ローターが反時計回りに回ります。回る量はだいたい30〜60度くらい?ですので、完全に差し込んだ時にこのローターの接点と、デスビ本体についている青い印(写真参照)が合うように試行錯誤してください。シャフトのギアは入りにくいわ、入ったと思ったらローターは明後日の方を向くわで何度かトライしないとダメでした。 (ちなみに整備書にはシャフトとデスビ本体のマークを合わせてから調整しろと書かれていますが、その通りにすると合いません。)
あとデスビ自体が地面に対して水平に取り付けられているわけではないので、どの角度から見るかも気を付けないといけません。ややリア寄りから見るのが良いと思います。
5
この辺りから余裕がなくて写真ありません。。
ディストリビューターをうまく取り付けられたら、本体固定ボルトを仮締めしてキャップを閉めてカプラーやコードを接続します。
セルを回してみて、エンジンがかかればもうゴールはすぐそこです。
逆にエンジンがかからない、あるいは勢いがない場合は失敗パターンなのでもう一度上死点出しから再スタートです。
次は点火時期の調整ですが、エンジンを5分以上暖機してから行ってください。冷間時は点火タイミングに補正が入るので、折角調整しても水温が安定する頃にはまたずれています。
調整の方法は、本体固定ボルトを緩めて本体を回すだけです。タイミングライトでフライホイールの覗き窓を照らして、合いマークと点火時期マーク(赤い一文字)が合うようデスビの角度を調整してください。
ぴったり合ったら、スロットルを煽って進角することを確認して、固定ボルトを本締めして交換完了です!
6
実はこの作業を始める前に点火タイミングを確認したところ、パッと見で分かるくらいズレていました。。高回転型のハズなのにかったるいエンジンやなーと思って乗っていたんですが、この機会にマークにピッタリ合わせてみました。その結果、高回転での伸びが力強くなった!…ような気がします…プラシーボかもしれませんが…笑
中断を挟みながらだったので時間がかかりましたが、作業に専念すれば1〜1.5時間ほどで終わる作業だと思います。
オイル交換などのいつものメンテより踏み込んだ領域でビビりながらの作業でしたが、やってみるとクルマの仕組みもよくわかりますし、より一層ビートと親しくなれたような気がします。
次はECU移設?雨漏り修理?それとも点火系一通りやってしまう?…やる事は盛りだくさん、その分楽しみも盛りだくさんですね!
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