噂のAT学習リセット方法…検証
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
 初級 |
作業時間 |
30分以内 |
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最近めっきり、みんからへの投稿をしていなかったのですが、ATの学習リセットについて、少し誤解?されている投稿が多いので、真実を記しておきます。
BMWではATFの交換を推奨していません。
それに関連してか、BMW乗りの間で「変速時にノッキングのようなカクツキ・振動が起きたときは、一度ATの学習をリセット!」という話を見かけます。
確かにATは学習機能を持っており、ユーザ毎の癖(回転数やアクセル開度など)に応じた変速タイミングの制御を行っています。
そういった学習値のリセット方法として、
①STARTボタンを1回押す(エンジンはかけない)
②アクセルペダルを最大まで踏み込んだまま30~60秒(記事によっては5秒)まつ
③踏み込んだままSTARTボタンを押して、ペダルをはなす
④2分~3分後にエンジンを始動
といったことを実施する、という内容をよく見かけますが、本当にこれでAT学習がリセットされているのでしょうか?
「よくなった!」、「変わってない…」、「変わったような気がするけど…」と様々な感想がありますが…。
実際にISTAで確認していきます。
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まずは、現在の学習値を確認します。
Service functions -> Power train -> Transmission control unit... -> Adjustment
にある、「Display and reset adaptation values」を開きます。
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Adaptation valuesを確認すると、現在の学習値が表示されます。
4
Adaptation Countersも見てみましょう。
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では、「AT学習リセット」と呼ばれている工程を実施します。
①STARTボタンを1回押す(エンジンはかけない)
②アクセルペダルを最大まで踏み込んだまま30~60秒(記事によっては5秒)まつ
③踏み込んだままSTARTボタンを押して、ペダルをはなす
④2分~3分後にエンジンを始動
さて、数値に変化はあるのでしょうか?
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Adaptation Valuesです。
おや…?何も変わっていませんね。
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念のため、Countersもみてみましょう。
こちらも変化なしです。
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ATの学習値は変化がありませんでした。
では、あの作業は一体なんだったのでしょうか?
【解説】
エンジンかけずにアクセル踏みっぱなしで…、という作業は、ATではなく、「スロットルボディの学習リセット(Throttle Body Adaptation Reset)」になります。
アクセル操作時の反応が悪い時などに実施すると改善する、というものです。Eシリーズのころから出回っている情報で、実際には実施しても数週間で元の状況に戻ることがほとんどですし、変速ショックやギア選択の改善にはつながりません。
はたしてFシリーズでもこの手順でリセットされているのか…。
作業を実施しても「改善していない」と感じた方、正解です。
逆に少しでも効果を感じられた方は、アクセルレスポンスが改善したことで少し走りに変化が出ているのではないでしょうか?
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