今年も今日で最後の日、大晦日です。また、夜中には除夜の鐘が打ち鳴らされます。今回はこの「除夜の鐘」、108つの由来と作法についてお話させて頂きます。除夜の鐘は多くの寺で108回撞かれる。 この「108」という数の由来については次のような複数の説があると言われています。(格別にどれが正しいということはないが一般には煩悩説が有名ですねぇ~。) 尚、寺により撞く回数は108回と決まらず、200以上の場合等があります。[108つの由来] 1、煩悩の数を表す説。眼(げん)・耳(に)・鼻(び)・舌(ぜつ)・身(しん)・意(い)の六根のそれぞれに好(こう:気持ちが好い)・悪(あく:気持ちが悪い)・平(へい:どうでもよい)があって この18類それぞれに浄(じょう)・染(せん:きたない)の2類があって36類。この36類を前世・今世・来世の三世に配当して108となり、人間の煩悩の数を表すと言う説。2、一年間を表す説 月の数の12、二十四節気の数の24、七十二候の数の72を足した数が108となり、1年間を表す説。3、四苦八苦を表す説四苦八苦を取り払うということで、4×9+8×9=108をかけたとも言われている説。[作法] 鐘を撞く前には鐘に向かって合掌しますexclamation鐘を撞く寺院においては、多くが108回のうち107回は旧年(12月31日)のうちに撞き、残りの1回を新年(1月1日)に撞くのが一般的になっています。余談ごとですが年の終わりにお寺様にお参りし、新年に神社を参拝する。日本では神々をお祭りする場所が神社、先祖の御霊をお祭りするのがお寺と言う考え方で、もともとは1つの物です。格式では伊勢神宮を中心にこの伊勢神宮、香取神宮、鹿島神宮の三大神宮、そして大神宮やお宮様(ここまでが神様を奉る場所)、最後がお寺様(仏様を奉る)があります。日本人にはこの神社でお祀りする「太陽の神」、「山の神」、「海の神」、「大地(野)の神」を崇め奉り、感謝する精神こそ、心のきれいな日本人の精神なのかも知れませんねぇ。