来年29周年を迎えるマツダ(初代ユーノス)ロードスター。
このロードスター誕生までには2つの意外な秘話がある。
1つはオフライン55(ゴーゴー)と言うキーワード。
意味:本格的開発の全段階の研究中は発売までこぎ着ける確率は5割であると言う見方がマツダ社内でも態勢をしめていた。
もう1つはこのFRスポーツの企画は意外にもFF車全盛期のアメリカ(当時親会社だったフォード)からのものであった事。
[ロードスターの原案(走行車)は1985年に出来た。]
この頃、これを形にするために、RX-7(SA22型)の足まわりと、当時まだFR車だったファミリアバンを2台、イギリスの研究所に送り、シャシとボディーは新造して試作車を作るから始まった。
(試作車両)
[ロードスターとしてのこだわり]
開発者自身が乗りたくなるクルマを作ること。
そのこだわりがオープンボディーであること(軽量化に有利)。
足まわりはダブルウイッシュボーンであること(セッティングの自由度が体感出来る)。
P.P.F(パワープラントフレーム)を採用してダイレクトなシフトフィールを演出する事(この機構はミッションとデフを結ぶプロペラシャフトをサブフレームで固定するもの)。
ヨーを軽減するために極力低重心にする(旋回性能の向上につながる) 。
(NA型ロードスターの骨格)
[人馬一体感とは何か?]
乗り手の走りの思いをクルマである愛馬がたちどころに察知して大地に伝えて走る。
愛車と人の関係を越えた「人馬」の関係を愛着を込めて人馬一体と言う。
[このロードスターに乗って欲しい人]
ロードスターとはけして速さやスペック上は他のスポーツカーに劣ります。
ですから、ハイパワーを乗りたい人達はどうぞ、ワンランク上のスポーツカーにお乗り下さい。
またデサインもそんなにカッコ良く作れませんでした。
どうぞカッコ良いスポーツカーにお乗り下さい。
しかし走りを楽しみたいと思う方は、どうぞロードスターを試してみて下さい。
また触れてみて下さい。
好きか嫌いかは、そこで決めて結構です。
このように初代開発者:平井氏は言う。
スポーツカーとはそもそも押し売りして買う性格のクルマではなく、乗りたいから買うクルマ。
それなら走りの楽しさに特化したクルマを作る事、そして「誰にも手が届く、また誰もが気持ちいいクルマ」を自信を持ってお届けする。
これが100万台と言うライトウェイトスポーツオープンカーでの販売の快挙。そしてギネスブックに載る偉業につながったのだと語る。
[平井氏からのお詫び]
特にNA型ユーノス・ロードスターオーナー様へ
このユーノス・ロードスターは走りを楽しくするためのクルマです。
またマツダとしても多少儲けないといけないと言う十字架を背負わされたクルマ作りでした。
当時新車価格:170万円
エンジンパワーはそこそこのファミリアのエンジンでごめんなさい。
トランスミッションはゼダンのルーチェのミッションでごめんなさい。
灰皿はトラック用のものを流用してごめんなさい。
そして内張りは段ボールにスポンジを入れ、ビニールで巻いただけのものでごめんなさい。
しかし、走りの楽しさは超一級品でごめんなさい。
平井氏のこの精神「人馬一体」はその後、貴島氏、山本氏に受け継がれ、NA、NB、NC型と言う3代を作り続け、来年、四半世紀(25周年)を迎える。
(NA型1800ccシリーズ2から開発主査になった 貴島氏)
(NC型ロードスターシリーズ2から開発主査になった山本氏)
スポーツカーとしては一級品ではありませんが、走りの楽しさだけは一級品。
私(さーぱぱも)も4世代のロードスターを長期に渡り(10年間)テストをさせて頂きましたが、最高の相棒とさせて頂きました。
ロードスターに乗られているオーナーの皆様には、これからも楽しいロードスターライフを送りましょう。
またこれからロードスターに乗りたいと思われている方は是非ロードスターに乗って見ましょう。
そしてロードスターに興味のない方もロードスターをどうか宜しくお願い致します。
と今年 最後の言葉に代えさせて頂くさーぱぱなのです。
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2017/12/31 04:31:35