前回、日経ビジネスオンラインさんの取材でクルマについて、私の意見を聞かれた中に、「曲がる、止まる、加速するを軽いクルマと重いクルマが極めるとしたらどうなるか?」を聞かれお答えしたことを日記にします。
初めに軽いクルマだから曲がる、重いクルマだから曲がらないと聞かれ、私の考えは少し違うことをお話しました。
(比較:軽量車代表、マツダNC型ロードスターと重量車代表、トヨタ70型スープラ)
NC型ロードスター
70型スープラ
[重い車編]
以前、筑波山の仲間たちと福島県いわき市にある湯の岳の峠遠征に、私はトヨタ70型スープラを投入。
峠の仲間からは「そんな重いクルマが峠で走るの?と言われ、少しカチンと来たこともあり、走りのテストをご披露しようと思い投入しました。
筑波山からいわき市まで山道一般道はトルクフルな加速するスープラは、アッと言う間にリミッター速度に達する。
後ろを寄せつかせない走りに筑波山の仲間たちも「3000㏄ターボは速いね。」と言われたことを鮮明に記憶しています。
そして迎えた「湯の岳」バトル。
そこで先導するトヨタスープラ。
トンネルを抜けて最初の左コーナーにこの時、スープラの限界性能を感じ、ブレーキ、加速、コーナー速度とコースレイアウトを心に刻み、車体と大地を一つにするタクト(指揮棒)をふる私。
峠、二本目で大地と車体のコンタクトバランスを感じ、三本目下りからは全開走行に・・・。
後ろは峠仲間のトヨタアルテッツァ。
湯の岳駐車場から少し行った長めの直線でリミッター速度をやや越えるまで加速(190㎞)、次のコーナー手前でストンピングブレーキで熱を入れ、コーナー侵入。
まだタイヤに余裕があるので、さらに速度領域を上げる。
ここからは荷重変化による0カウンター走法に。
加速&ブレーキング&コーナーワークが絶妙にコンタクトした瞬間、五本目でスピン。
カウンターステアでかわすも、リアタイヤに手応えがないのですかさずにスピン体制に判断。
これまでのカウンターステアから逆にステアを切り直すと、クルマはゆっくりスピン体勢に・・・。
ロードスターよりやや遅めなスピンスピードをコントロールをして車線内に停車。
その後は何事も無かったようにペースダウンをして帰宅しました。
(総論)
重いクルマは曲がらない。これは模範回答ではありません。
正解は重いクルマは曲がりにくいが正解だと思います。
では重いクルマを曲がらせようとするとどうなるか?
車両に求めるものとしては、前後重量バランス、タイヤの太さのチョイスと前後のタイヤの太さを適正化する(異形サイズをチョイスする)、ブレーキの強化の三点です。
またドライバーの技量は、そのクルマと真剣に向き合い、車両限界を知り、限界性能を己が認め、己のドライビングテクニックでねじ伏せた時に、初めて愛馬に変わる瞬間だと私は感じます。
そして、開発者の苦労や思いがひしひしと伝わるクルマこそ、長く愛されるクルマなのかも知れません。
重量の重いクルマを真剣に走らせようとすると、タイヤやブレーキに多額のお金をかけなければなりません。
そう言う意味でもロードスターは軽さからくる経済性
が私は何より好きになった理由だと思います。
そのクルマを長く維持し続ける経済性能。
それは軽さにありということかも知れませんねぇ。
Posted at 2018/02/11 07:05:14 | |
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