クラシックレンジ ヒーターバイパスバルブ効果測定(室内温度測定結果)
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
![](/images/icon_difficult_on.svg) 初級 |
作業時間 |
3時間以内 |
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2021年8月10日
クラシックレンジ の前期型(通称ハードダッシュ)は、常時(もちろんクーラーを使う夏場も)ヒーターコアに熱々のクーラントが流れ続けているので、ダッシュボード中央部に埋め込まれているヒーターユニットが熱くなり夏は足元が暑い!
そこでクーラントを室内のヒーターコアに流さないようバイパスする「ヒーターバイパスバルブ」なるものを取り付けたことを以前、整備手帳に投稿しました。
https://minkara.carview.co.jp/userid/2863564/car/2473637/6586814/note.aspx
その年の夏に温度測定をして効果を確認していたのですがうっかり投稿し忘れていたので、遅ればせながら記します。
測定した日は私の住んでいる地域が猛暑日となり絶好の効果確認日和だったので、バイパスON/OFFでの温度比較をしました。
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こんな感じで、データロガーに複数の熱電対をつないで次の5ヶ所の温度を同時測定しながら、炎天下の中、約10kmのコースを走行しました。(ヒーターコアにクーラント流さない状態と、流した状態でそれぞれ同じコースを走行して比較しました)
■温度測定箇所
①外気温(エンジンの熱気が来てうまく測れなかったのでデータ採用せず)
②運転席足元
③助手席足元
④センターコンソール上
⑤クーラー吹出し口
ちなみに外気温は約36℃、炎天下でエンジンOFF時の室内温度は約42℃、ダッシュボードの上は約50℃になってました。
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外気温は助手席ドアの下で測定。青いケーブルが温度センサーです。
(でもこの場所は走行中エンジンからの熱気が来るのでうまく測れませんでした。笑 データ採用せず)
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運転席と助手席の足元温度はココ。
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センターコンソールの上で室温の代表値を測定。
クーラー吹出し口はエバポレーターの近くではなく、中央付近の吹出し口で。
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さて結果です。
一番気温が高くなるであろう13:00~14:00に、まずはヒーターコアにクーラント流さない状態、次に流した状態の順で、それぞれ10kmほど同じルートを走行して測定しました。
クーラーの温度調節ノブは最低温度、風量は強で固定。
走行した時間帯がバイパスON/OFFで30分ほど違い測定条件が異なるので温度の絶対値は比較できないのですが、センターコンソール上の温度(室温)と運転席足元温度の差に注目すると、約1℃の違いがあり、バイパスしたほうがやはり運転席の足元温度が低くなっていることがわかります。
■運転席足元温度(平均値)
バイパスあり:室温プラス7.5℃
バイパスなし:室温プラス8.4℃
なお、運転中の体感温度(足に感じる温度)でも、確実にバイパスの効果は出ています。
また、クーラーの吸い込みがある助手席足元の温度は低く、反対に空気が停滞する運転席足元は高いという結果となりました。(運転手はつらいよ・・笑)
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参考まで、約30分づつの走行中の連続測定グラフです。
(サンプリング周期は1秒)
グラフではあまり違いは読み取れませんが、運転席足元温度はバイパスした方がやや低めかなと思います。
ちなみにこの猛暑の中、クーラー吹出し口温度はだいたい5℃~10℃の範囲に入っていました。
旧車にしては良い方ではないでしょうかね。(走行中と停止時で結構温度変動はありますが・・・)
また別日になってしまいましたが、ヒーターユニットの表面温度もバイパス有り/無しで測定してみました。
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測定方法としては、運転席側と助手席側のヒーターユニット表面(ダッシュボードの下からチラリと見える部分)に温度センサー(熱電対)をテープで貼り付けました。
ヒーターコアにクーラントを流さない場合と流した場合それぞれ測定しました。
なお、先と同様に比較温度としてセンターコンソール上の温度を室温として測定しました。
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さて、結果です。
この日は曇りで比較的涼しい日だったので、クーラーの風量は弱で走行。(それ以上風量上げると寒すぎて風邪ひきます。笑)
結果はヒーターコアにクーラントを流さない場合は、室温に対してヒーターユニット温度は平均1.7~4.0℃ほど高くなるだけなのに対して、クーラントを流すと表面温度が約15℃も高くなることがわかりました。
90℃近いクーラントが流れているので、クーラントを流した時はもっとヒーターの表面温度が上がると想像していたのですが、コアの周りには断熱スポンジが巻かれているためか思いのほか低かったですね。
しかしインパネの奥に発熱体があることには変わりなく、バイパスしてクーラントを止める効果はあると思います。
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ヒーターバイパスバルブの弊害として考えられる水温の上昇についてですが、色々試しましたが猛暑日の炎天下での渋滞でも真ん中より上には上がりませんでした。
よって問題なさそうです。
ただしこれは私の3.5Lの場合なので、3.9Lや4.2Lエンジンでは同様の結果になるかはわかりません。
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