おはこんばんちは。
次回は元のゴムの測定結果だと予告したのですが、舌の根も乾かないうちに、別の話題です。
車高調に交換してから一週間ですが、車をぼーっとみていると、なんか、前輪外側向いてねえ?って感じで、日に日にその印象が強まってきました。
車高を下げると、タイロッドが万歳方向になるので、水平面に対する投影長さが減少するのはわかっていたので、ラフに計算(タイロッドのジョイント中心と、ハブ側取付点の長さ=タイロッド長さと車高変化で)すると、片側で約1㎜分トーアウトになります。しかし車高低下が30㎜程度なら、動的な車高変化の範囲内だろうと放っておきましたが、やはり気になるのでトーインを測ってみました。
問題は測り方ですが、Webの先輩方はいろいろ工夫されています。その中でタイヤの溝間を測定する方法が簡単な割に直接測れるのでこれを参考にしました。
このように、車両の底部で邪魔者がいない高さで、タイヤの溝を利用して左右の距離を前後で測ります。で、結果は...なんと、10㎜も差がありました。トーインは、タイヤの前後の位置で決めるので、この部分の前後長さと、タイヤ外径の比率で換算すると、12㎜トーアウト....こりゃあ、目視でわかるはずだわ。というわけで、トーイン調整を実施しました。
問題は、ロッドをどれだけ調整するかです。上図をもとに、計算してみます。なお、目標は0㎜です。図内Lの部分でトーインを測って10㎜トーアウトでしたので、タイヤ外径部ΦD換算のトーイン量LTは
LT=ΦD/L×10=595/510×10=11.7mm (トーアウト)
タイロッド部分で調整量はLTTは
LTT=R/(ΦD/2)×LT=110/297.5×11.7=4.3
片側当たりの調整量はこの半分の約2.2㎜となります。タイロッドは、車輪後方についているのでトーアウトを修正するには、2.2m延ばせばよいことになります。
2.2㎜なんぞ、どうやって調整するんだボケ!って言われるとその通りで、ここはマイクロメーターの原理を拝借し、ネジのピッチから、ロッドの回転数で調整します。ネジのピッチは、このサイズだと1.25㎜(約1.76回転)か、1.5㎜(約1.46回転)でしょうから、ピッチを実測してから最終決定します。
この作業の難関も、ロックナットを緩めることらしいので、対策品を導入しました。
ロックナットが舐めないように、クローフットレンチ(17㎜、3/8差込み、アストロプロダクツ、税込み436円)と、600㎜のスピンナーハンドルが使えるように、ソケットの変換アダプター(1/2→3/8、Flag520円ストレート会員価格)を準備しました。直進時にステアリングホイールはほぼずれてなかったので、左右とも同じ調整値を使いました。
まずは右側から。スパナだと微動だにせず。当て木をしてたたいてもびくともしません....
結局フロアジャッキのお世話に。あっさりと陥落しました。さすが機械の力はすごい。
ネジのピッチですが、直接目視が難しい位置なので、撮影してみたものの、どちらかはっきりしません.....
結論として、中間的な値の1.5回転強としました。初期値は70㎜でした。マスキングテープでタイロッドの位置を記録し、モンキーで回転させました。外側に出る方向に回転させます。(車両内側から外を見て、反時計回り) 72㎜になったので良しとしました。このときに、タイロッドのブーツのクランプを外しておきます。でないと、ブーツが回るので.....
左側は、ネジの進み方向が逆になるので、ロックナットを緩めるのに頭をひねりました。ロックナットの緩み方向はレンチを下げるほうなので、ジャッキ攻撃は不可能です。
最初、直進状態でタイヤを外したのですが、ホイールハウス内で大トルクが掛けられないので、結局、再度タイヤを付けておろして転舵し、再度上げて、モンキーをジャッキで支え、クローフットレンチ、変換アダプター、スピンナーハンドルであっさりと解決。投資の甲斐がありました。
こ近所をはしっておかしいことになってないことを確認、再度測定しました。結果、ここで1㎜トーインが付いた状態です。タイヤ外径だと、約1.2㎜です。整備書の値は、イン2㎜〜0㎜のなので、ほぼ中央値となり、いいですね。差の理由は上記の計算に使った値が目視によるラフ測定値ですので、これが計算値との違いになったのかもしれません。もっとも、この長さのレンジで1㎜2㎜の議論をするのも、結構厳しいなあ.....てのが実感です。
素人整備でトーインを測るのは、いろいろ方法があるようですが、比較的正確に測れる方法としては、平行な糸等を引いて、そこからホイールまでの距離を測定する方法です。中心線は不明ですがトータルのトー調整は比較的正確にできます。それ以外に、ホイールにパイプ等を当てて、それに接触する糸を張り、ホイールの出入りの差は前後のトレッド値を考慮して計算するっていうのもあるようですが、これは、トレッドのバラつきとか、ポイプがホイールの綺麗な面に正確についているのか?とういう問題がありそうです。1㎜2㎜の議論をしているのに、数㎜の公差があっても不思議でないトレッドのバラつきを議論せず、カタログ値になっているはずでトーを調整するの間違っているのでは?その点からも、今回採用した方法は直接測れるという点で、それほど悪くないのではないでしょうか?
次回は交換したゴムブッシュについての寸法調査?結果です。
最後まで読んでいただきましてありがとうございました。
<追記> 8月11日
トーイン調整前に、キャンバーも念のため測定しました。糸を垂らしてホイールの上下高さ差を測る方法が簡単で正確なのですが、見た目が路面に対してほぼ垂直に見えるので、スマホの水準器アプリを使った簡易測定ですませました。結果、0°〜+0.1°(ポジティブ傾向)で、目視通りの結果でした。人間の目は、絶対値を判定するのは苦手ですが、相対的な差は敏感に検出できるので、路面に対する相対的な関係を正しく判定できたのだと思います。ちなみに、整備書の値は、ー0°55′(-0.92°)~+0°35′(+0.58°)、目標0°10’(0.17°)、左右差 0°45′(0.75°)以下 なのでほぼ中央値付近でした。
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2019/08/10 21:04:07