E-mu Proteus /2 XR 本体基板のコンデンサー交換

2023年初ブログになります。
皆様、本年もどうぞ宜しくお願いします。

早速ですが、暇なので前回修理の紹介をしましたE-mu Proteus/2 XRというサンプラー系音源の自分用としてコンデンサーを交換しました。

製造が30年前ですから、電源だけではなく本体アナログ部の電解コンデンサーも交換することにしました。
元々付いているものは、ニチコンVXという85℃標準品です。10μF/25Vです。
これを手持ちのニチコン　FG(ファインゴール)というオーディオ用に交換しました。働きとしては各オペアンプの終端部のノイズ防止コンデンサーだと思われます。
22μF/50Vが余っていたのでそれを取付。電源入力部はニチコン　FWというものです。これもオーディオ用で47μF/50Vです。デジタル用はニチコンではなく東信のUTWEの47μF/50Vにしました。これらは手持ちで有ったので、わざわざ新たに購入した物ではないです。オーディオ用でなくても全く問題ないのですが。

電源PCBは日本国内用として100V限定とし、スイッチング一次側を耐圧250Vに落としました。ですが容量は220μFと倍にしました。こういうブロックタイプも入手しずらくなってます。価格も高いです。500円以上します。
この電源PCBは全ての半導体を交換しました。サイリスタ、ブリッジD、シャントレギュレーター、フォトカプラー、MOS-FET、ショットキーバリアDなどです。



DACはBBのPCM56Pというもの。そしてオペアンプがあのSSLの卓で使われている"SIGNETICS NE5532N"です。これは貴重です。NE5532はTIとかJRC製がありますがこれは全く別物です。今でも500円から1000円で取引されています。
というか新品があれば即入手しないとすぐになくなります。



昔のロックのCDの音はほとんどがこの"SIGNETICS NE5532N"の音とも言えると思います。SSLのレコーディングミキサーは当時は一般的でしたからね。
この機器も1990年製ですが、その当時は日本の半導体のシェアは世界一でした。
1992年位から下降の一途です。

この音源にも多くの日本製パーツが使われています。製造は米国で、当時の価格で38万円でした。私はProteus /1XRは25万円でしたが当時入手しました。
引っ越しで廃棄してしまったのは悔やまれます。

システムLSI(カスタム品)ですね。E-muの文字があります。



旭化成のRAMと思われます。



BBのDACです。PCM56P